二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」
アズール湊
アズール湊
novelistID. 39418
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

黒と白の狭間でみつけたもの (9)

INDEX|1ページ/5ページ|

次のページ
 
( 第9章 2つ目のバッジ )

シッポウシティについたのは、もう夕方近くになってからだった。

ゆっくり休みながら歩いたら、結構時間がかかってしまった。

道中のトレーナーバトルも激しかったし、みんなぐったりだ。

レトロでオシャレな町。

倉庫をアレンジして使っている、家や雑貨店が魅力的だった。

街灯がつき始めた町並みは、やわらかな光りに包まれて、ロマンチックな雰囲気だ。

1回は、来てみたかった町。

それでも、今日は散策する気にならなかった。

足が痛い、そして何よりも眠い。早朝から起きて、昼も忙しかったせいか、体がだるくて仕方がない。

「はー。ちょっとくたびれたわ」

ふらふらになりながら、ゲートを通りると、町の入り口で、待っているチェレンの姿を見つけた。

嫌な予感がする。

トウコは大きなため息を吐いた。

「トウコ、待ってたよ」

気づいたチェレンが、トウコに近づいてきた。

「あ、チェレン、今はポケモン勝負は無理よ……」

ほとんど追い払うように、トウコが言った。

みんなもう、さっきからトレーナーと戦いっぱなし。

そろそろ休ませてあげないと。

「そんな、君の顔見て早々、勝負を挑んだりしないよ」

心外だとばかりに、指で眼鏡をなおしながらチェレンが言った。

だって、いつもそうじゃない……。

「さっき色々あったし、疲れてるだろ?ポケモンセンターはこっちさ」

チェレンに連れて行かれるままついていくと、確かにまっすぐ行った場所にポケモンセンターがあった。

チェレンにしては、優しい心遣いだ。

「あと、これを君にあげようと思ってね」

チェレンは、カゴのみをトウコに渡した。

「カゴのみをポケモンに持たせておけば、眠らされてもポケモンは回復して目覚める」

「なぁーに?また、うんちく教えるために待っててくれたの?」

そんなことより、早く休みたい。

ありがとうと受け取りながらも、不満そうなトウコの言葉に、チェレンはむっとした。

「嫌ならいいけど、ジムのこともアドバイスをあげようと思ったのに」

そう言って、チェレンは2つ目のバッジをみせつけた。

バッチケースの中に輝く2つ目のバッジ。まぎれもない、ジムリーダーに勝った証拠だった。

え!もうとったわけ!?

「え? うそ!? バッジ!!」

ずるい!とトウコが言うと、チェレンは隠しながらも得意顔だった。

「シッポウシティのジムリーダーは、ノーマルタイプの使い手。格闘タイプのポケモンがいると、かなり有利かもね。じゃあ、頑張って!」

そう言って、気分良さそうに歩いていく。

自慢するためにわざわざ待っていたのかと、トウコはイライラした。

チェレンはポケモンリーグに挑み、チャンピオンになるのが夢だ。きっと誰よりも強くありたいのだろう。だから、同じくジムの制覇を目指す自分に、ライバル視してくるのは別にいい。だけれど、こういう風に自慢されるのだけは嫌だった。

負けず嫌いなトウコの闘争心に、火がついた。

あー!もう、くやしい。先を越されたわ!

「絶対、すぐに追いついてやる!」

心がかっと熱くなったが、体までは火が灯らなかった。

だめね、今日は無理。

こんなに眠くなったのも久しぶりだもの。

ポケモンセンターに、タッくん達を回復させるために預けると、トウコは早めに宿をとった。

ベッドの入ると、眠気はあっという間に訪れる。

気づいたときには、目に光りが当たっていた。

温かいお日様。

チカチカとカーテンの隙間から目に当たって、眩しい。

でも、あれ?なんかいつもより日が高いような……。

そう思いながら、時計を見ようと体を起こす。

部屋にかけられた時計を見ると、時刻はすでに朝を通り過ぎて、お昼前だった。

唖然として、ベッドを見ると鳴り終わった目覚まし時計が倒れている。

うっそーーー!

一気に目が醒めた。

急いで身支度をととのえて、顔を洗う。

「あー…やっちゃったよ」

寝坊して怒る人はいないけれど、妙な罪悪感だ。

朝ご飯になるはずだったご飯を、流し込むように食べると、トウコはあわてて部屋を飛び出した!

タッくん達を受け取りに、ポケモンセンターの受付に向かう。

「お待たせしました。今日も頑張ってくださいね!」

慌てたトウコとは裏腹に、まるで何事もなかったかのように、落ち着いたいつもと変わらない笑顔を返されて、ちょっと恥ずかしくなった。

当たり前だけれど、ポケモンセンターの中にも、ほとんど今から出発するトレーナーはいない。

いるのはお昼をここで食べる人だろうか。

いや、ただ休憩しているだけかもしれない。

ボールの中のタッくん達を、おそるおそるみると、待ちくたびれた顔をしていた。

やっと来たの? といいたげなタッくんの顔を見て、胸に何かが突き刺さった。

視線が痛い…。

「ごめんね!」

そう言いながら、ボールからみんなを出す。

朝ご飯はとうに食べたらしく、ポケモンフードはいらないようだった。

タッくん、テリム、ヒヤリンはそれぞれ、伸びをするとトウコの後をついて歩き出した。

「さぁ!ちょっと遅くなっちゃったけど、今日はジム戦を打破するわよ!」

「タジャジャ!」

「テリー」「ヒヤン!」

元気に声を上げる3匹。

ぞろぞろとつれて歩いて、草むらへ行った。

ヤグルマの森の入り口付近。

トレーナーとバトルをしながら、「試しの岩」に到着すると、トウコ達は、今日のジムリーダーへの挑戦の作戦会議をはじめた。

相手はノーマルポケモン。

格闘タイプの技も研究して、草むらで特訓。

負けたくはないけれど、一応、もしもの時の、格闘ポケモンもゲットしてみた。

技の切れもよくなったところで、小腹が空いてきた。

3匹お腹がすいたところで、町に戻っておやつがてら『カフェ ソーコ』へ。

シッポウシティの有名なカフェ。

ゆったりくつろげる素敵なカフェだった。

苺ののった美味しいケーキを食べて、タッくん達もランチとおやつ。ポケモンフードとは違う味わいに、タッくんも、テリムも、ヒヤリンも、驚いているみたいだった。

食べ終わったら、ジムに向かいながら町の散策を始めた。

手作りのポケモンのぬいぐるみや、外国から仕入れたという鞄や雑貨。

個展を開いている場所、オシャレな町並み。

雑誌で見たとおりの、おもしろそうで、かわいいものだらけ。

「やっぱり素敵!1回来てみたかったんだよね~!」

改めて、町の外観をみてはしゃぎだしたトウコを見て、タッくん達は黙ってあとをついて行った。

カフェの近くのお店から、順重にお店を巡るトウコ。

タックン達も、はじめてみる雑貨やおもちゃに興味をもったのか、上を見ながら楽しそうについてきた。

かわいいヘアピンや、ピアス。

イッシュ地方には住んでいないポケモン達が、ぬいぐるみになって置かれていたり、レースの編み物の模様になっていたり。

ついに、トウコはお財布を見ながら、悩んでヘアピンを購入した。

「あ、こっちにもお店があるみたい!」