ストライクウィッチーズss集vol.1
美緒「501で鬼ごっこを行う」
美緒「さて、今日皆に集まってもらったのは他でもない。今日の訓練について説明するためだ」
バルクホルン「全員を集めたということは、何か特別な事をするのか?」
美緒「そうだ。今日は鬼ごっこをしてもらう」
バルクホルン「は?」
シャーリー「鬼ごっこ?」
ペリーヌ「子供の遊びではありませんの?」
エーリカ「面白そー!」
ルッキーニ「鬼ごっこー!」
バルクホルン「ルッキーニが喜ぶくらいだ。ペリーヌの言った通り、どう考えても子供の遊びじゃないか」
美緒「…鬼が私、それからシャーリーにやってもらうと言っても、同じ事が言えるか?」
バルクホルン「なっ…!?」
芳佳「坂本さんとシャーリーさんが鬼って…」
エイラ「シャーリーの固有魔法はチートじゃナイカ。…私達に勝ち目はあるノカ?」
美緒「そのために、お前達にはトラップを仕掛けることを許可する」
美緒「今から30分後、1300時に私達はここから動く。それまでにトラップを仕掛けるなり隠れておくなりするといい。制限時間は1500時までだ。行動範囲は基地施設内のみ。捕まった者は後片付けをしてもらう」
美緒「なお、鬼は背中あるいは肩にタッチした場合のみ逃走者を捕らえられる。よって、捕まりそうになった場合は白兵戦で抵抗しても構わんぞ」
バルクホルン「なるほど…。それならまだ、勝ちの目もありそうだ」
美緒「では…開始だ!」
美緒「さて、何人生き残れるかな?」
シャーリー「そうだなぁ…少佐の予想は?」
美緒「バルクホルンとエーリカは残りそうだな。それから…エイラが固有魔法で私達の動きをある程度先読みするとすれば…。ということで三人だ。お前はどうなんだ?」
シャーリー「一番苦戦しそうなのはルッキーニだよな。あいつ、すばしっこいのは良いとして、鉄骨の上に登ったりするしなぁ。あとは見つければ私の足で捕まえられるな。だから一人だ」
美緒「そろそろ30分だな」
美緒「トラップも仕掛けられているはずだ。気を付けていけ」
シャーリー「了解!それじゃ、先に行ってるな」ウィーン ピョコ ピョコ ダッ!
美緒「相変わらず早いな。さて、私も行くか」
シャーリー「さーて、どこだ?」キョロキョロ
リーネ「」
シャーリー「おっ、リーネだ。これは楽勝だな」
シャーリー「リーネ、捕まえた!」
リーネ?「」
シャーリー「っ、人形…!?」
ヒュン!プラーン
シャーリー「うわっ!?ブービートラップだと!?しかもこれ、網だから助け出してもらわないと動けない…!」
芳佳「やったね、リーネちゃん!」
リーネ「うん、ヨシカちゃん!」
ペリーヌ「開始早々、こうも簡単に捕らえられるとは思いませんでしたわ」
シャーリー「ミヤフジ、リーネ、ペリーヌ!お前ら後で絶対捕まえてやるからな!」
ペリーヌ「捕まった方が何をおっしゃろうと、負け犬の遠吠えにしかなりませんわ」
シャーリー「くそっ、少佐、早く来てくれ…!」
ペリーヌ「これで最大の障害は排除できましたわね」
芳佳「それじゃ二人とも、逃げよう!」
シャーリー「くっそー、まだ誰も捕まえてないのにー!」
美緒「さて、まず狙うは…一番苦労するだろうバルクホルンか」
美緒「む…?」
???「」
美緒「あれは…エイラとサーニャか」
エイラ「げ…マズイ。少佐がこっちに向かってくる」
サーニャ「どうするの?」
エイラ「決まってる。こっちに来る前に逃げるんダナ」
美緒「逃げるか。だが!」ダッ!
サーニャ「エイラ、少佐…はぁ、はっ、早いわ…!」
エイラ「サーニャ、先に行くんダ!私が少佐の足止めをして時間を稼ぐ!」ウィーン ピョコ ピョコ
サーニャ「でも、それじゃあエイラが…!」
エイラ「サーニャが無事なら、それで良いんダ!それに私には固有魔法がある!」
サーニャ「エイラ…ありがとう!」
エイラ「さぁ来い、少佐!」
美緒「やはりお前が残ったか」
エイラ「サーニャは私が守るンダ!」
美緒「ならばお前を捕らえた後、ゆっくりサーニャの捕獲に向かうか」
エイラ「やれるものならやってミロー!」
美緒「ふっ!」スカッ
エイラ「へへーん、どこ見てるんダ?」
美緒「そこだ!」スカッ、スカッ
エイラ「そんなんじゃ、一生捕まえられっこないゾ」
美緒「くっ、厄介な固有魔法だ」スカッ
エイラ「へっへーんだ!」
美緒「…だが、良いのか?今、サーニャは一人なんだろう?」
エイラ「え?」
美緒「私以外にも鬼はいるんだぞ?今頃シャーリーに追いかけられて捕まえられているかも知れんなぁ」
エイラ「あ…!」
美緒「隙あり!」
エイラ「あっ!」
美緒「ふふ、まだまだメンタルを鍛える必要がありそうだな」
エイラ「うぅ…サーニャ、ごめん」
美緒「さて、次はサーニャか」
ミーナ「今日は鬼ごっこをしているんだったかしら。走り回れば体力の強化には繋がるでしょうけど…レクリエーションよねぇ…」
ミーナ「」テクテク
ピン バッシャー!
ミーナ「」ズブヌレ
ルッキーニ「やったー!大成功ー!」
ミーナ「ルッキーニさん…?」
ルッキーニ「にゃ?」
ミーナ「」ゴゴゴゴゴ…
ルッキーニ「ひっ…!?」
ミーナ「少しお話があるのだけれど…良いかしら?」
ルッキーニ「」
ギニャァァァァァァーーーッ!!
エーリカ「今の声…」
バルクホルン「ルッキーニだろうな。大方、やり過ぎたトラップでミーナに捕まって説教を受けているんだろう」
エーリカ「ところで、いつまで隠れてるの?」
バルクホルン「制限時間一杯だ。要は見つかりさえしなければ勝てるからな」
エーリカ「まぁ、そうだけど…。何かつまんなくない?」
バルクホルン「そう思うなら、お前一人で行け」
エーリカ「うん。じゃあ行ってくるね」
バルクホルン「」
バルクホルン「」zzz…
美緒「サーニャは捕まえた。次は…」
シャーリー「おーい、少佐ー!」
美緒「ん?シャーリー、どうしたんだ!?」
シャーリー「ミヤフジ達のトラップに引っ掛かって…助けてくれ」
美緒「わかった」
シャーリー「ふぅ、助かったよ」
美緒「さて、どうする?」
シャーリー「決まってる。私はミヤフジ達を捕まえる!」
美緒「なら私は、エーリカとバルクホルンを捕まえるとしよう」
シャーリー「あいつら…絶対逃がさないぞ!」ウィーン ピョコ ピョコ ダッ!
芳佳「ここにいれば大丈夫かな?」
リーネ「きっとね」
ペリーヌ「まぁ、そう簡単に見つかりは…」
シャーリー「ミヤフジ、リーネ、ペリーヌ!見ぃつけたぁ!」
芳佳「えっ!」
リーネ「シャーリーさん!」
ペリーヌ「思ったより早かったですわね」
シャーリー「逃がす隙も与えるもんか!」ダッシュ!
芳佳「わっ!」
リーネ「きゃ!」
ペリーヌ「そ、そんな…!」
シャーリー「私から逃げ切れると思ったのかい、三人ともさぁ?」ニヤニヤ
芳佳「こ、これが…」
リーネ「シャーリーさんの…」
芳佳「本気…」
ペリーヌ「逃げる暇さえありませんでしたわ…」
シャーリー「参ったか」
作品名:ストライクウィッチーズss集vol.1 作家名:Dakuto