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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第47話

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    ギュドォドォドォドォドォドォドォオオオオッッッ!!!

    ドォドォドォドォドォドォズガアアアアアッッ!!!

  そして、彼らに比べある程度は戦い慣れたファイヤー・コウ。絶好調といわんばかりの軽快さで攻撃を繰り出す。

  ファイヤー・マシンガンで頭部をボコボコなまでに破損されるC‐05。その直後にファイヤー・コウは、ダグコマンダーを暮れる空にむけてかざし、必殺剣・ライオソードを召喚した。

  ファイヤー・コウ 「・・・・ライオソードッッ!!!」

  天から舞い降りたライオソードを手にする。その文字通り、鍔はライオンのような紋章がついている。ファイヤー・コウは、すうっとライオソードを横にして正面でかざす。

  ファイヤー・コウ 「いくぜっ・・・・チャージアップッッ!!!」

    ヴィギャアアアアアッッ!!!

  チャージアップ時のフレイムソードのように燃えるライオソード。ファイヤー・コウは両手でそれを握り締めて、加速。斜め上へと上昇していく。

    ギュゴアアアアッッ・・・・・

  ファイヤー・コウ 「喰らえぇっっ・・・・バーン・クラッシュッッ!!!」

    ギュダゴオオオオオオオオオオオオオッッ!!!

  C‐05の頭部に炎剣を叩き込むファイヤー・コウ。激しく胸から上が爆発して吹き飛んだ。その爆炎をつき抜け、もう1体に突っ込む。人で言う水月(胸の中心)にあたる部分にライオソードの突きが直撃する。

  ファイヤー・コウ 「バーン・トラストッッ!!!」

    ズガドォオオオオオオオオオッッ!!!

  胸部が爆発。上半身が爆砕された。更にそこから突き抜けて3体目に迫る。相手側も身構えて、液体弾を吐く体制に入る。

  だが、ファイヤー・コウの方が断然に速かった。ライオソードを振りかぶり、マイトガインのごとく高く飛び、頭上を捉えた。

  ファイヤー・コウ 「バーン・・・・・スラアアアアアアアシュッッッ!!!」

    ズヴァズズズズズズズズズズズシャアアアアアアンッッ!!!

  縦・一文字斬のごとく縦一直線にC‐05を真っ二つにした。ライオソードを引き抜いて着地したファイヤー・コウ。彼が振り向くと同時に爆発を起こして炎柱と化す。

    ドォヴァギャゴオオオオオオオオオオオオッッ!!!

  ライオソードを振り払って決めるファイヤー・コウ。その姿はまさにヒーローという言葉が似合っていた。

  闘う彼らの姿にエクスカイザーは関心の意を表していた。予想以上に彼らが闘えていたからだ。

  エクスカイザー 『うむ!!予想以上に彼らが闘えている!!これなら少なくとも彼らの手が届く範囲の人々を救える・・・ん?!通信??』

  その時、エクスカイザーの通信システムに警視庁からの通信が入った。冴島からであった。

  冴島 「エクスカイザー君!!こちら警視庁の冴島だ!!今現在、我々は君たち勇者に招集をかけている!!大至急、これから言う所定のポイントへ向かってくれたまえ!!」




  そして火の鳥、ファイバードはフレイムブレスターと合体したままファイアージェットに変形し、澪を乗せた状態で混沌と化した地上の上空を飛んでいた。手に乗せているよりもこの方が安全に移動できると判断した為だ。

  エリザベスを抱えてコックピットに座っている澪は、キャノピーから見える光景に改めて今の状況を垣間見る。まだ日が長い夕空下でモンスター達が暴れている。相模原に現れているのはC‐02と05の二種類のようだ。

  ビルが砕かれ、人々の営みが容赦なく蹂躙されていく。街を縦横無尽にうごめくハカイジュウ、デストリアン群。

  澪 「こんな光景が街中に広がっているだなんて・・・一体、明日からどうなっちゃうの?もう、部活できないのかな・・・?今学期は最後の文化祭があるのに・・・もう、みんなと音楽が出来ないのかな?」

  ファイバード 『澪ちゃん・・・。』

  キャノピーに手をあてて、切なそうに言う澪。先程よりはかなり落ち着きを取り戻していた。眼下に広がる「セカイの痛み」と直面しながら律達のことを心配する。

  澪 「みんなどうしてるんだろ?律達・・・・大丈夫だよね?」

  ファイバード 『ああ、きっと大丈夫だよ。光達も一緒にいるはずだからさ・・・でも、出来ればみんな合流した状態でシェルターに行きたいよね・・・。』

  澪 「うん・・・知らない人達ばかりだと何だか不安なのもあるから・・・それにしても何だか変な感じだな!勇士朗君の中で勇士朗君と会話だなんて!」

  確かにそうだ。今、澪はファイバードの中にいる状態なのだ。勇士朗と会話しているにもかかわらず、超AIのロボットと会話しているような錯覚に見舞われ、不思議な気分を味わう。

  ファイバード 『それもそうだよね。さっきは手の平の上に澪ちゃんが乗っていたし・・・。』

  澪 「ホントのコト言うと、振り落とされそうでチョット恐かったかな!」

  ファイバード 『ひどいな〜。そんな事しないから大丈夫だよー。』

  澪 「くすくす!」

  少しだけ柔らかな会話が弾んだ。そんな空間作りが今、澪にしてあげれる最善策だった。できるのならずっとこうしているのがベストだが、市民の為に闘うコトを考えるとそうはいられなかった。

  その時、ファイバードの許へエクスカイザーからの通信が入った。

  エクスカイザー 『ファイバード!!聞こえるか?!!』  

  ファイバード 『?!エクスカイザー先輩?!!』



  時を同じくして、ロコモライザーに遅れて轟龍が出撃準備態勢に入っていた。丈がシステムのセットアップをしている。

  丈 「俺にはやはり、戦場が似合っている・・・相手はバケモノだが、俺が駆逐するまでだ。」

  ある程度の操作を完了させると、轟龍の超AIが喋り出す。その声は非常に丈の声質に酷似していた。

  轟龍 『お前が・・・・俺のパイロットか・・・!!!』

  丈 「ああ、そうだ・・・・俺の名は、雷張丈。よろしく頼むぜ。轟龍。」

  轟龍 『任務・・・・了解。』


  つづく