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DQ4F

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第一章「慟哭」



 ある山奥の村に、勇者となるべく運命付けられた女の子がいた。
このソフィア、年は十七、素直でまじめな性格であるが、勇者としてはちょっと泣き虫なところが玉に瑕。
一人前の勇者になるため毎日剣と魔法の修行をしていても、なんで私だけこんなことをしているんだろうと、ぼんやり考えてしまう。
勇者の使命についてもよくわかっていない。
剣よりもお料理を習って、お父さんとお母さんにおいしいものを食べさせてあげたいなと、いつも思っていた。
友達はちょっとお姉さんのシンシア。
他に同年代の人は村にいなかったので、ソフィアの修行がないときはいつも二人で遊んでいた。

 そんなとき、ついに村は魔物に見つかり襲撃を受けた。
村人が一丸となって、ソフィアを守ろうとする。
母親と別れ、ソフィアは逃げなければならなかった。
途中父親から、本当の両親が別にいることを聞かされる。
だが詳しい話を聞いている暇はなかった。

 地下倉庫まで連れてきた剣の師匠がソフィアに言う。
おまえには秘めたる力があり、いつの日かどんな邪悪なものも倒せるようになるだろう。
だが今のおまえは弱い。
逃げて逃げて逃げ伸びるのだ。
そして師匠は魔物の群れに突っ込んでいった。

 入れ替わりにシンシアが入ってきた。
震えているソフィアを見てシンシアが言う。
大丈夫、あなたを殺させやしないわ。
シンシアはモシャスを唱えた。
シンシアはソフィアそっくりの姿になった!
さようならソフィア、と言うとシンシアも敵の中に切りかかって行った。

 外から魔物たちの声が聞こえる。
デスピサロ様、勇者ソフィアを仕留めました!
よくぞでかした ものども引き上げじゃあ!

 ソフィアが外に出てみると、誰もいない。
両親も、シンシアも、村人たちも。
そして建物もすべて壊されている。
あまりのことに、ソフィアはその場に立ちつくした。
ふとシンシアが寝ていた花畑を見ると、はね帽子が落ちている。
ソフィアはもう涙が止まらなかった。
私がもっと、もっと強ければこんなことにはならなかったのに。
世界を救う勇者が村一つ守れないなんて。
なぜもっと一生懸命修行をしなかったのだろう。
ソフィアはシンシアが残したはね帽子を見つめ、デスピサロへの復讐を誓うのであった。

 そして、滅ぼされた村を出ることに。
しかしソフィアは修業も途中で、実戦経験もないレベル1。
しかもいくら勇者といえど、まだ十七歳の女の子。
装備もろくに整っておらず、スライムにもてこずる始末である。
剣の師匠が、ソフィアには秘められた力があると言っていたが、彼女にはとてもそうは思えない。

 心細くて泣きながらさまよっているうちに、きこりの家をみつける。
きこりの家に泊めてもらい一晩中泣き明かすが、ブランカに向けて旅立つときに装備などをもらい、口の悪い親切なおじさんに感謝する。

 ブランカ城に着き、王から目的は魔王を倒すこと、手段は仲間を探すことだと教わる。
さらに街では本当の両親や祖父のことも。
そして、街で聞いた東の街エンドールを目指す。

 なんとかエンドールにたどり着き街中を見て廻る。
一番感動したのは結婚式。
やはりソフィアも女の子であった。
さらに街を歩いていると、評判の踊り子と占い師が来ているという話が聞こえてきた。
興味を持ったソフィアは、そのミネアという占い師を見つけだし早速占ってもらうことにした。
その占いによると、ソフィアには七人の導かれし仲間がいて、ミネアと彼女の姉マーニャはその中の二人であるというのだ。

 マーニャを呼びに行くと、彼女はカジノに熱中している。
ソフィアは今まで見たことのないタイプのその女性に驚いていた。
第一、着ている服がことのほか大胆である。
凝視しているとマーニャが気づき、ソフィアの服も結構大胆であると指摘する。
急に恥ずかしくなったソフィアはミネアの後ろに隠れる。
そんなこと言われたら街を歩けないじゃない

そう思いながらミネアの後をついていくのであった。

 話を聞くと、二人とも父の敵を討つため旅をしてきたらしい。
あなたたちもそうなのねと、二人に親近感を覚える。
かくして心細い一人旅をしてきたソフィアに仲間ができた。
時々隠れて泣いていたソフィアも、マーニャとミネアに鍛えられ実戦経験を積むとともに、勇者らしくなってきた。
そしてトルネコという人物が掘ったという洞窟を再び抜け、三人は次の目的地へ向かうのであった。

作品名:DQ4F 作家名:malta