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DQ4F

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第二十二章「絆」



 奥の山にデスピサロはいた。
しかしその姿はエスタークのものであった。
デスピサロはソフィアたちを見つけるとうめき声をあげた。
どうやら今までの記憶をなくしてしまい、その心にあるのは人間を滅ぼすことのみであるらしい。
そしてデスピサロが襲いかかってきた。
エスターク同様両手に持った剣による二回攻撃である。
クリフトのスクルトでしのぎながら攻撃を続ける。
デスピサロの腕を切り飛ばした。

 腕が一つになったおかげで一回攻撃になった。
途中、トルネコがつまらない駄洒落を言った。
デスピサロは笑い転げた。
さらに攻撃を加える。
デスピサロのもう一つの腕も切り飛ばした

 今度はデスピサロは呪文を使い始めた。
中でもザキがやっかいである。
ソフィアは天空の盾を使った。
するとブライが他の仲間にマホカンタを張ってくれた。
これで攻撃に専念できる。
ついにデスピサロの頭を叩きつぶした。

 倒した? ソフィアはそう思った。
だがそうではなかった。
デスピサロの腹が怪しくうごめいた。
そして腹の部分に顔が現れる。
今までとはまったく違う姿である。
デスピサロは激しい炎をはいた。
一行が大きなダメージを受ける中、ドラゴン装備に身を固めたライアンが攻撃を続けた。

 今度はデスピサロに両手が生えた。
高熱のガスと打撃の二回攻撃になる。
打撃のダメージが大きかったが、アリーナの会心連続攻撃でやっと乗り切った。

 そしてデスピサロの両足が生え変わった。
先ほどと攻撃方法は同じであるが、打撃によるダメージが倍になった。
ソフィアはベホマズンで回復し、マーニャがメラゾーマで攻撃を続けた。

 するとデスピサロの顔の上にもう一つの顔が現れ、目が開くとともにデスピサロはマホカンタを唱えた。
ソフィアはすかさず天空の剣でマホカンタを無効化する。
デスピサロは冷たく輝く息をはいた。
恐ろしい威力である。
再度ベホマズンで回復する。
デスピサロが再び息を吸い込んだとき、ミネアがフバーハを唱えた。
冷たく輝く息のダメージが軽減される。
だがデスピサロも凍てつく波動でフバーハを消し、冷たく輝く息をはいてくる。
後は総力戦であった。
そしてソフィアがギガデインを唱えると、ついにデスピサロの攻撃が止まった。
デスピサロを倒した!
一瞬元の姿に戻りデスピサロは消えていった。

 そのとき足元が崩れ始めた。
ソフィアたちが地の底に飲まれるところをマスタードラゴンが助けてくれた。

 一行は天空城に来ていた。
マスタードラゴンは、デスピサロを倒し進化の秘法を地底深く沈めたことに礼を言った。
そして天空城に住むよう、ソフィアに話した。
だがソフィアは地上に、自分の村に戻りたかった。
マスタードラゴンは理解し、一行を送りだす。
ソフィアたちは天空人の女性やルーシアたちと別れを告げ、地上へ戻ってきた。
そして気球でみんなを送って行く。

 最初はサントハイムである。
城に着き中に入ると人がいる。
アリーナは二階に駆けていった。
ソフィアたちもその後を追いかける。
二階の玉座にはサントハイム王がいた。
アリーナたちは喜び、王に今までのいきさつを説明し、王はソフィアに礼を言った。

 アリーナたちと別れ、バトランドに向かう。
城に着くと、ライアンはバトランド王に結末を報告した。
王はライアンを褒めたたえ、ソフィアに世界が平和になった礼を述べた。

 ライアンと別れ、今度はエンドールを目指す。
エンドールではネネとポポロが店の前で待っていた。
トルネコはポポロを抱き上げる。
それはソフィアたちには見せたことがない父親の姿であった。

 トルネコたちと別れ気球に乗り込む。
最後はマーニャとミネアであった。
二人に頼まれ、まずコーミズ村に行く。
二人が村にあるエドガンの墓に報告した後にモンバーバラへ向かった。
街に着くと人々が二人の回りに集まってその活躍を喜ぶ。
その夜久しぶりにマーニャのステージが行われ、劇場は満員であった。
ステージの上でうれしそうに踊るマーニャと、それを見ているミネアの姿を目に焼き付け、ソフィアはそっと劇場を出た。

 後は山奥の村に戻るだけである。
しかし自分は誰が待っているわけでもない。
急に寂しさがソフィアを襲い涙を浮かべた。

 ソフィアは山奥の村に帰ってきた。
廃墟となった村の中を見て回る。
しかしどこもあの日のままであった。
ソフィアは地面に座り込んで、装備を外しため息をつく。
そこはかつてシンシアがいつも横になっていた花畑であった。
そしてシンシアや両親、村のみんなにデスピサロを倒したことを報告する。
ソフィアはみんなに、自分を守ってくれたお礼が言いたかった。
強くなった今の姿を見てもらいたかった。
しかしそれは叶わぬ夢であった。

 そのとき奇跡が起こった。
突然ソフィアの周りの花畑がよみがえり、光の中からシンシアが現れたのである。
ソフィアは一瞬何が起きたのかわからなかった。
だがシンシアの笑顔を見て思わず駆け寄った。
これは夢?
目が覚めると消えてなくなるいつもの夢なの?
しかし夢ではなかった。
二人は抱き合って喜んだ。

 そしてシンシアが何かに気づき、村の入り口の方を見るようソフィアに目配せをする。
そちらを向くと別れたはずの七人の仲間たちが駆けてくる姿が目に映った。
ソフィアとシンシアも駆けていく。
ソフィアは笑顔でみんなを出迎えた。
だがその瞳からは喜びの涙が止まらなかった。


  The End
作品名:DQ4F 作家名:malta