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緋弾とニートと愚昧な武偵

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第二章 目次と言う名の事件の数々



第七話 少女と旅行鞄(A girl and travel bag)
鳴海side

 武偵とは凶悪犯罪に対抗し新設された国家資格だ、警察のように逮捕権を持つが、警察とは違い、金で動くのが特徴だ、つまり報酬が出るなら死と隣り合わせの危険なものから、実に下らないことでもこなすのが武偵だ。

 僕は武偵として初めての依頼が担任の先生から通達されました、無論ご指名で依頼されたのですからしっかりこなそうと思っています。 しかし.......。

「オラァ!!、ナルミ!!、チンタラしてんな!!」

 今、僕はニート集う、ラーメン屋『ラーメンはなまる』にてアルバイトの如く目下こき使われております。

・・・・・・・・・










・・・・・・・・









・・・・・・・

 どっちかというと僕は武偵は危険な仕事と思っている、今朝の爆弾事件といい、銃の乱射といい......勿論こんな風に普通の高校生がやるようなことをすることに不満ということはない、寧ろいきなり刃傷沙汰上等のような依頼は今はする気は毛頭ない、できればこれからも.........。

 さて、今回の依頼(クエスト)の内容はについて話そう。

臨時業務員募集(東京武偵高所属、藤島鳴海)

場所、渋谷区 ○○町、○○ー○○番地、ラーメン屋『ラーメンはなまる』

報酬、業務時間による

所得単位 0.1

で受けたからここにいるわけだが、店主であるミンさんは「何だそりゃ? しらねぇぞ」とそんな依頼(クエスト)を送っていないというわけだ、本来なら帰って良いと思うが『昼時だ、手伝え』の一言のもと猫が首根っこを掴まれるように襟を持たれて手伝いをさせられることになってしまった、というわけだ。

 ちなみに腕の銃創は治療の結果 治っているので、怪我人扱いされてはいない。

仕事は順調......とはいかず、丼を扱っては落とし、ミンさんに叩き出される寸前のところで『アリスに食事を持っていけ』と丼を渡された........が しかし。

これが非常に面倒なことになったのである、トレイに丼に入ったラーメンを二つならまだわかる。 でも

「頭に載せるはないでしょ、ミンさん」

おまけにこれは制限時間アリときたもんだ、だが、何とか落とさずに僕は、アリスのいる部屋、3階の8号室、ニート探偵事務所にたどり着いたのだった。

そして

「アリスゥ〜トビラを、開けてくれよ〜」

と前回につながるわけだ、しかし彼女は非情にも

「入りたまえ」
と扉の向こうから幼い少女の気だるげな声が返ってくる

「両手が使えないんだトレイ、二つ持ってるから」
「下に置けば良いじゃないか」
「ムリ、絶対落とす」
「なにを言ってるんだきみは。床にトレイをおろすなんて簡単なこともできないくらい不器用だとは思わなかった。」
どうやら僕の状態をはっきり言わなければわかってくれないようだ。ならば

「頭にも載ってるんだよ!!」

 多少怒りを込めた、声にやがてドアが開き少女が顔を出した。足元まで伸びる黒蜜のような髪、強い光を宿す大粒の瞳、そして.......。

「・・・・・・なんで...........喪服?」
「・・・・・・目の前にいるきみが幽霊か何かと思ったんでね」

・・・・・・どうやら僕は彼女の中では死んだことになっていたようです、彼女は呆れた顔をして今の僕を見上げてくる、まぁ傍から見たら実に間抜けな光景であろうから無理もないが......。

結果的にはこぼさず、もって来れた。 彼女は僕から受け取った食事を病院とかでよくある、ベットをまたぐように設置している机でラーメンを食べている、すると。

「ナルミ、気に病む必要はない、今からでも遅くはない、武偵から足を洗いたまえ」

 なんというか、相変わらず勝手なことを言ってくれる、確かに........気にしていないと言えば........嘘だ 僕は目の前にいる少女のように清も濁も受け入れられる、そんな心は持ち合わせていない、だからどちらかに染まるしかできない、物言わぬ案山子(いっぱんじん)にもどるか、訳解らずの案山子(ロボット)になるか。
彼女は喪服でラーメンをすすりながら一言つぶやく

「・・・・・・・奇跡というのは誰にでも一度おきる、それが誰にも気付かれない形であろうと」
「え?」
「きみが曲がりなりにも武偵となれたこと、武偵として今日生きた状態で再会したこと、機関銃の銃撃を避けられたこと、全て奇跡、奇跡、奇跡さ 一日にこれだけの奇跡が起きたんだ、だからナルミ、希望を捨てるんじゃない、彩夏もきっと戻ってくる。」

 これは......彼女なりの気遣いだろうか、でもそんな淡い希望なんて信じることは僕にはできない。

 彩夏は僕がアリスと共に挑んだ最初の事件、その事件の関係者であり.......被害者だ、彼女は僕が以前通っていた高校での初めての知り合いになった、彼女はその高校で一人ぼっちの部活動「園芸部」に属していた 彼女は熱心にその部活をしていた、でも、皮肉すぎることに彼女が育てていたのは........麻薬の原料だ 彼女は何も知らずに育てて、改めてその事実を知り、悲観し学校の屋上から身を投げた、誰にも何も言わずに........彼女は命は助かったものの、植物人間の状態に陥ってしまい、もうあれから四ヶ月にもなる、そこまでになると病院側も治療続行不可退院を余儀なくされるそうだ。

とほうけていた間にアリスはラーメンを食べきったようで伏せ目がちに僕の服の裾をクイクイッと引っ張ってくる、ああ、アレね僕は寄りかかっていた壁から離れ、彼女の求めるアレを玄関側にあるキチネットの冷蔵庫から取り出す。
                 
                   カポッシュ

と彼女の所望したドクターペッパーの栓を開け彼女に手渡す、さっと僕の手から受け取り、のどを鳴らす ある程度飲み終えたら、脳みそとろけてるんじゃないかって言うくらい良い顔を見せてくれる。

「・・・・・ナルミ、マスターからの伝言がある 『帰りも丼を頭に載せて降りてこい』だそうだ」

 Oh!No! orz オニだ、ミンさんオニだよ

 かくして僕は何とか追い出されずに『ラーメンはなまる』で報酬をもらえる裁断はついた それから時間は暫く経ち業務を続けている中で、はなまるにある人物が訪ねてきた。

「サワディ」

と聞いたことのない言葉で はなまるの引き戸を開けて 旅行鞄を肩にかけたその子は挨拶?をしてきた、年は僕と同じくらいか一つ二つ下くらいの健康そうな褐色の肌に春先にはすこし薄手な青いシャツと短いジーンズ(デニムか?)を履いた女の子だ。
https://blogs.emory.edu/animec/files/2011/07/kamimemo-02-04.jpg こんな見た目ですby作者
作品名:緋弾とニートと愚昧な武偵 作家名:札守