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幻の空に月に輝く6・修行の章・【敵は敵でも好敵手?】

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 というかサスケ。それは五歳児の表情じゃない。
 そして空気の読めないイタチに肩も竦められたくないんだけど、そう思うのは私だけだろうか。
「お前なんか友達になるはずがないだろッ!!!」
 ビシィっと叩きつけるような勢いで指を指され、サスケはフン、と言いながらさっさと建物の中へと戻っていく。
 一体何だ。
 何が言いたいんだ?
 だから友達は無理だって言ってるのに、友達になるはずないって…。

「サスケは素直じゃない」
「そうでしょうね」
 そりゃ、イタチへの態度を見てればよくわかる。
「一度負けた相手に背を向けるような性格でもない」
「……へぇ」
 確かにそうっぽいよねぇ。
 ん。つまり何だ。イタチのフォローの意味を考えてみたら一つの言葉が思い浮かぶ。

「つまり、敵は敵でも好敵手(トモダチ)認定?」

「つまりも何も、見たままだけどな」

「………」

 何だろうなぁ。
 イタチにこういう事言われるのって何かダメージがあるんだよなぁ。
 空気を読めないわけじゃないのに、天然疑惑が発生したイタチよりも空気が読めない感じになると、地味にへこむんだよなぁ…。
 私からそんな評価を受けているイタチといえば、表情をしかめっ面に変えた私の撫でやすいらしい頭を撫でながら。

「サスケを頼む」
 
 と、意味ありげな言葉がイタチの口から出てきた瞬間、私は反射的に跳び上がってイタチの肩を掴み、強制的にしゃがませる。
「?」
 不思議そうな表情をするイタチだったけど、そんな事は知った事じゃない。
 まったく、イタチもまだまだ子供だろう。
 忍として色々とやってるけど、まだまだまだ子供だ。それなのに抱えすぎだと、私はいつものお返しだとばかりに、イタチの頭をこれでもかっていうぐらい撫でた。

「イタチさんが一番です」
 サスケにとってみたら、イタチが一番だよ。
「……」
 伝わったかどうかは分からないけど、イタチは口を噤んだまま、黙って私に撫でられ続けていた。