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あとがき集

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曹操SS 芝桜〜/君影




【曹操SS】芝桜の欲、胡蝶草の願い
 ついったにてお見かけした、愛してやまないフォロワーさんの素敵絵が元ネタです(お許しは頂いています)。絵とその背景のエピソードを聞いたら、わたしの頭の中が大変なことになったので思わずキーボードに叩きつけてしまったという……。
 この人は本当に子供で、でもなまじ頭も良くて野心もそれを叶えられるだけの実力も権力も持ってて、だからこそのアンバランスさがああいう彼を生んだんじゃないかなあって思います。もちろん発端は比較的身近な存在であったはずの、父にも母にもろくに愛してもらった思い出がない、ってところなんでしょうけど。
 だからこそ余計、関羽をただの「お母さん」にもカウンセラー的立ち位置にもしたくなくて、ああいうラストにしました。この二人はちゃんと対等なんだけど、いつもどちらかがほんの少しだけ優位に立つか立たないか、そういうシーソーゲーム的な関係が理想な気がします。
 タイトルは、芝桜=曹操、胡蝶草=関羽っていうイメージが強いかとは思うのですけれど、これは反対でもいける、というかどっちもどっちじゃないかなと思います。とにかく早くあげたくて急ぎ足で決めたタイトルですけど、予想外な効果を生んで自分でびっくりしました。でも曹操にはこういう何かしらのモチーフがあるタイトルってすごく似合う気がします。

 Rちゃん、ほんとうに有り難う!


【曹操SS】君影
 これまで書いてきたのはすべて、強くて格好いい関羽、だけでしたので脆い関羽、彼女の弱い部分っていうのを書いてみたくて。鏡合わせの構図が浮かんだ瞬間、これだって思いました。BAD側の世界とある意味、そして文字通り「夢の共演」になったわけですが、いかがでしたでしょうか。
 関羽にとって劉備は、猫族としての居場所を与えてくれた人物。でもそれを一度失って、そして与えられた命に劉備と名付けて、また理性を少しだけ取り戻す。でもそれはやっぱり「本物」じゃなくて、単に会話能力が戻ってきた、っていうイメージ、というかロジックで書いてました。分かりにくくてすみません……。
 「関羽」のほうの時間軸は、例のBADEDの一二年後くらいです。劉備は普段は外にいて、そこでは「曹丕」(つまり劉備って呼んでるのは関羽だけ)なんだけど、たまに「関羽」のもとに連れてこられます。それも大抵眠っているときだから、じつは「関羽」は子とろくに話してないんですね。話していたら、また何か違っていたかもしれないなあ、と思いつつ書いてました。



作品名:あとがき集 作家名:璃久