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風香の七日間戦争

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 料理が出来上がり、全員席についた。
「いただきまーす」
よつばがシチューを見て聞いた。
「ふーか、これカレー?」
「それはカレーじゃなくてシチューだよ」
「カレーのにせものなー」
「よつばちゃん、シチューはカレーの偽物じゃないよー」
「どっちかって言うと、ハヤシライスの方がカレーに似てるわね」
「それ! それにせもの!」
恵那やあさぎと話しながらよつばがおいしそうに食べているのを見て、風香は安心した。
「でもお父さんかわいそう。いつも風香お姉ちゃんが帰ってくるのを待ってたのに、今日は遅いなんて」
「いいのよ。お父さん存在感ないから、いてもわかんないし」
「あさぎお姉ちゃん、ひどいなー」

 食事が終わり、みんなでくつろいでいる。
「あー、お母さんの料理久しぶりに食べたー」
「母親はいいもんでしょ」
「お母さん、よく毎日家事できるなあって思った。これで学校があったら、私倒れちゃう」
「あんたがもし学生結婚したら、やらなきゃなんないじゃない。ああ、私より先に風香が嫁に行くのか」
「学生結婚なんていったら、お父さん絶対許さんないだろうねえ」
「もー、お母さんもお姉ちゃんも好き勝手言ってー」

 しばらくして小岩井が帰ってきた。
「あの、ケーキ買ってきたんで、よかったら食べてください」
「まあ、そんな気を使わなくていいのに」
「風香ちゃんどうする? 後から来てもいいし、こっちに泊ってもいいけど」
「いえ、一緒に帰ります」
「それじゃ向こうでケーキを食べよう」
風香たち三人は小岩井家へ帰った。

「ケーキー、ケーキー」
「ちょっと待っててね。お茶入れるから。あ、よつばちゃんは牛乳の方がいいかな」
「よつばぎゅうにゅうのむ」
三人でケーキを食べ始める。
「よつばちゃんおいしい?」
「おいしい! きょうはごちそうだった!」
「よかったな。ちゃんとごちそうさまって言ったか?」
「ゆったよ?」

 食器を片づけて風呂を沸かす。
今日は風香がよつばを風呂に入れている。
風香はよつばの体を洗ってやりながら聞いた。
「よつばちゃん、今日は楽しかった?」
「たのしかった! いっぱいあそんでいっぱいたべた!」
「よかったねえ」

 風呂から上がり、よつばを寝かせ台所に行こうとすると、小岩井がパンツ姿で風呂から出てきた。
「小岩井さん、私がいるときぐらいズボン履いてくださいよー」
「ごめん。つい癖で」
風香は二階に上がって行き自分の部屋に入る。

「小岩井さんてほんとにデリカシーがないんだから。もう少し気にしてくれてもいいのに」
小岩井には難しい要求である。
「小岩井さんとロマンチックな雰囲気になるにはどうすればいいんだろう」
しかし風香にはそのような小岩井を想像できなかった。
「あ、それより明日のこと聞いておかなきゃ」
再度下に降りると小岩井は居間にいた。
今日は少し長めに小岩井とおしゃべりをしようと思う風香であった。
作品名:風香の七日間戦争 作家名:malta