終わりなき境界線上のエデン EPISODEⅠ
第一話 交渉師・本多・正純との衝撃の出会い(ファースト・インパクト)
同日午前7時58分 村山・本多邸リビング
本多・正純「・・・う、うう・・・・・。」」
寝ぼけて起きる正純。そして、時計を見ると・・・。
本多・正純「え……、うわあ――!!」
朝から寝坊して急ぐ正純。その時・・・。
ドゴオオオオオオオオオオオオン・・・・・・
本多・正純「のわああああああああっ!?・・・・・・・。」
突然、何かが本多邸にぶち破って、落ちて来た。
・・・ガラガラ・・・ガラガラ・・・。
本多・正純「・・・な、何が落ちて来たんだ?・・・・・・。」
唖然する正純。その時、瓦礫から何かが這い出てきた。
ガラガラ・・・ガラガラ・・・ゴトンッ・・・。
宮本良介「ふぅ~~~・・・・死ぬかと思った・・・・。」
ミヤ「はいです。」
久遠「くーん。」
本多・正純「・・・・・。」
瓦礫の中から出てきたのは謎の男と謎の少女、そして、子狐と妖精だった。
あまりの衝撃の登場で、思考を停止してしまった正純。
宮本良介「ふぅー・・・何処かの家にぶち破ってしまったが・・・まぁ、生きているから良しか・・・・。」
ミヤ「良くないですっ!。人の家を壊して逃げるんですか!?。反省する所は無いです。」
宮本良介「はぁ~・・・ミヤ、俺達は・・・。」
本多・正純「あ、あの・・・・・す、すみません・・・。」
宮本良介「ん?・・誰だ、お前?。」
恐る恐る尋ねる正純。それに答える良介。
ミヤ「はわわわわ・・・・す、すみませんです。家を壊してしまって・・・・。」
本多・正純「・・・い、いえいえ・・・家よりも君達の方が大丈夫かと思うけど・・・。」
躊躇しながら話す正純。
宮本良介「あ、そうか・・・上から落ちてきたんだな、俺達・・・あっ!?・・・そうだ!こいつは!?。」
良介は先ほど空から落ちてきた少女の確認をする。怪我はそれほどなく、すやすやと穏やかに眠っていた。安堵する良介。
宮本良介「ふぅ~・・・・大丈夫みたいだな・・・・。」
ミヤ「良介、これから如何するのですか?。」
宮本良介「まあ・・・見た事ねえ所だから・・・まあ・・・歩いて見なきゃ分からんしな・・・まあ・・・何とかなるじゃないか・・・・。」
ミヤ「むううう・・・そんな気楽な事で言わないでください。良介。ここはどこかの国ですから、気休めにもほどほどが・・・。」
本多・正純「あ、あのう・・・・君たちは一体・・・・・誰?。」
名前を尋ねる正純。良介達は堂々と言い放つ。
宮本良介「俺か・・・俺は宮本良介。見ての通り、剣士だ。こっちがミヤで、こいつは久遠。」
ミヤ「は、はい・・・ミ、ミヤと申します・・・よろしくお願いします。」
久遠「くーん。」
礼儀正しくお辞儀するミヤと嬉しそうに鳴く久遠。
本多・正純「あ、ああ・・・私は武蔵アリアダスト教導院生徒会副会長、本多・正純だ。よろしく、宮本・・・。」
宮本良介「いや・・良介でいい・・・苗字で呼ばれるのはあまりいい感じがしないんでな・・・。」
本多・正純「・・・そうか・・・改めて・・・よろしく、良介・・・。」
宮本良介「ああ・・・こちらこそ、よろしく・・・。」
これが良介と正純の出会いであった。
本多・正純「・・・・はっ!、しまった!!。小等部で講師のバイトが?!。い、急がなきゃ・・・。」
宮本良介「おい。」
本多・正純「えっ!?。」
急ぐ正純を引き止める良介。その訳は・・・。
宮本良介「いや・・・その・・・・服・・・着ろよ・・・。」
本多・正純「へっ・・・はっ!?・・・。」
自身が紐パン姿していた事に気づいた正純。さすがの良介も顔を赤くなっている。
本多・正純「う・・う、うう・・・いやああああああああああっ!!。」
パァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン。
本多邸に木霊する悲鳴と打たれる音。こうして、良介の武蔵での冒険が始まった・・・。
作品名:終わりなき境界線上のエデン EPISODEⅠ 作家名:kimutake