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零崎空識の人間パーティー 19-22話

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 ただしほとんど一回限りのかわされたら終わりの技のため、外すわけにはいかない。
 つまり、いままでの尚志の攻撃は全てこの一撃のためのブラフで伏線だったのだ。
 自分の速度と相対的速度、カウンター的に襲いかかる鑓を、もう避けることは不可能だった。
(だったら……真っ向から勝負だ!!)
 空識は速度を一切緩めず、サーベルを鑓の切っ先に向かって突いた。
『一刀・一点突(いってんづき)き』
 刃同士が激しくぶつかり合う音の後、鉄が砕ける音がした。
 ぶつかり合った衝撃のためサーベルが粉々に砕け、さすがは四季崎史記の変体刀の一本、飛刀・鑓の刀身は砕けはせず、上に弾き飛んだ。
「なに!?」
 防がれるとは思っていず、尚志が驚愕の声をあげてる間に、空識はそのまま間合いを詰めていた。
「くそ!!」
 苦し紛れで放たれた尚志の拳を、『刀流し』で後ろに逸らしながら懐に入った。
「お返しのカウンターだよー」
『零刀(ぜろとう)・零墨打(れいぼくう)ち』
 空識の拳は尚志の腹をとらえ。
「がっ……!」
 尚志は吹き飛び部屋の壁に激突した。
 それと同時に上に弾かれていた、鑓の刀身が床に刺さった。