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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第52話

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  第52話 「覚醒した災厄達」


  難を逃れた澪は、やっとの思いでシェルターにたどり着いた。ここまでくればもう安心だ。

  澪 「やっと見つけた!!よかった〜・・・地元の自治体の人達もいるし、ここなら安心だな!ありがとう、リスター!!」

  澪は護衛してくれたリスターにお礼を言った。するとリスターは「えへへ」と言うように照れるそぶりをしてみせる。その愛くるしさに思わず澪は、胸キュンしてしまう。

  澪 「くすっ!ホント可愛いなっ、コイツ!もう大丈夫だからカバンの中に入ってて!中じゃちょっと目立つからな。」

  澪がそう言うと、リスターは素直に澪のカバンへと入り、元の姿に変形した。その直後に地元自治体の人が澪に気づいて呼びかける。

  地元の人 「おい、そこの君っ!!はやくシェルターに入るんだっ!!いつハカイジュウ共が出現するかわからんっ!!!」

  澪 「あ、はい!!」

  シェルターの入り口に向かって澪が駆け出す。同じ頃、ダグオンチームも唯達を最寄のシェルターに送り届けていた。とはいえ自分達の格好を考えると周囲の人達が騒ぎ出す事を予想し、シェルターに着く手前で彼女達と別れる。

  ファイヤー・コウ 「よっしっ!!ここまで来れば後は大丈夫だ!!この辺にはデストリアンの連中は見当たらないじな!」

  ターボ・シュン 「多分この格好じゃあ、周りからの視線が集中してしまうだろうからな。俺達はここまでだ。」

  梓 「た、確かにそうですね・・・・。」

  梓が四人の格好を見て言う。俊自身は若干眼を細めたその視線が痛かった。

  ターボ・シュン (あ、梓・・・・なんだ、その視線・・・。)

  だが、次の瞬間に梓は笑顔でお礼を言った。憂も梓と共に頭を下げてお礼を言う。思わずテレくさくなってしまうダグオン・チーム。

  梓 「・・・・まぁ、格好はともかく、助けてもらったのは本当に助かりました!皆さん、ありがとうございます!!」

  憂 「皆さんがいなかったら、私達も今頃危なかったと思います。ありがとうございます!!」

  ターボ・シュン 「い、いや・・・!!俺達はぁ・・・俺達の意思で闘ったまでだ。もちろん、みんなを守りたいっていう一心でな!!」

  ファイヤー・コウ 「いやああ〜、トーゼンのコトしたまでさぁー!!はっはー!!」

  和は照れる二人のダグオンの言動がおかしくなり、少し笑いを含めてお礼を言った。一緒におばあちゃんもぺこりと頭を下げる。

  和 「くすくすっ・・・私の方からもお礼を言うわ。ありがとう!!あなた達がいてくれたおかげで無事にここまで来れたわ。」

  おばあちゃん 「ありがとねぇ・・・。」

  律はびっとマイトガインのサインのように中指と人差し指を立てて礼を言う。

  律 「サンキューな!みんなっ!!」

  姫子 「ありがとう!!涼もカッコよかったよ!!」

  ウィング・リョウ 「えへへ〜。」

  姫子のお礼の付け加えの一言にデレデレになるウィング・リョウ。中身が普段の涼になっていた。

  姫子 「ほら、唯!!ぼーっとしてないで!!」

  唯はなぜかぽ〜っとしてしまっていた。姫子は彼女の裾を引っ張る。

  唯 「ほえ?!あ、ああー・・・こ、光君たちがいなかったら正直ここまでこれなかったと思う。いっぱい怪物いたし・・・本当、ありがとうの気持ちで一杯だよ!!ありがとうっっ!!」

  唯はペンギンのように深くお辞儀した。そしてお辞儀し終えると、ギー太を取り出した。

  律 「え?何をおっ始めるんだ?」

  唯 「これから闘いに向かう光君たちを応援する為に歌おうと思って!!ここまで来る途中、ずっと考えてたんだ!!」

  姫子 「それで、さっきまでぽーっとしてたんだ!」

  突然の唯のひらめきでHTTのメンバーは楽器を取り出す。律はカバンをドラム代わりにして、スティックを取り出した。澪と紬はいないが、メンバーの演奏が始まる。

  唯 「それじゃ、いくよ!!」

  律 「いくって、曲は何にするのさ?」

  唯 「んとね、ふでぺん!!」


       ♪ ふでペン〜ボールペン〜 唯 Ver.


  高校生勇者達は明るい歌詞の曲に、これまでの感覚が一心される。唯のマシュマロのような柔らかい歌声にも癒されるモノを覚える。

  アーマー・レン 「何か気分が一新されるぜ!!!」

  ターボ・シュン 「確かに・・・今まで混沌の中を駆けて来たからな・・・こういう曲で後押しされると非常にいい気分だ。」

  ウィング・リョウ 「いい曲すね〜、これ!!」

  ファイヤー・コウ 「唯ちゃん・・・。」

  ターボ・シュン (光はもう、自分の世界に入っちまったみたいだな・・・。)

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  演奏が終わり、ダグオンチームは夜の街へと振り向く。夜風に乗ってデストリアンの声が聞こえてくる。ファイヤー・コウは再び唯に振り向き、一言告げた。

  ファイヤー・コウ 「・・・・その曲、いや、放課後ティータイムの曲、シェルターのみんなにも聞かせてあげなよ。」

  唯 「え?」  

  ファイヤー・コウ 「こういう時、音楽の力って結構でかいなーって思っちゃったりもしたからさ・・・。」

  唯 「うん!!そだね!!避難してるみんなにも聞かせてあげるよ!!」

  アーマー・レン 「それじゃ、俺達は行くぜ!!」

  ウィング・リョウ 「闘いが終わったらまた戻りますっ!!」

  ファイヤー・コウ 「よしっ、桜工ダグオン部出撃だっっ!!!」

  ターボ・シュン 「・・・・勝手に作るなよな・・・。」




  宇宙皇帝・ドライアスによる犯行声明が宇宙警察機構に届けられた。この時、地球の日本をはじめ、各惑星で起こるハカイジュウ災害の真実が語られた。宇宙警察官達がこの犯行声明に息を呑んで聞き入る。

  ドライアス 『各惑星には、貴様達がデストリアンと呼ぶものを既に送っている。特に地球には繁殖能力とマイナスエネルギーを吸収する能力とをかね揃えた奴を投入しておいた・・・!!!』

  宇宙警視総監 「・・・・!!!」

  すなわちそれはC‐00を指していた。地球におけるハカイジュウ災害の根本たる元凶であった。

  ドライアス 『ククク・・・デストリアンと呼称するものの正体を教えてやろう。私が僕にした宇宙テロリスト集団・ヴィラーダ星人によって造られた生体兵器・・・それがデストリアンだ。最も我々は「ヴァギュラ」と呼称しているがな。地球に送り込んだ理由は、私が地球を拠点に活動を開始するためのマイナスエネルギーを蓄積を担わせる為だ。付け加えれば、繁殖機能の実験でもあったがな・・・!!!』

  宇宙警察官A 「なんてこと・・・!!!」