新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第52話
C‐00 「・・・・!!!」
キュドォアアアアアアアアアアアアアッッッ―――ズギュアアアアアアアアッッ!!!
ドォドォドォドォズズズズガガガシャアアアアアアアアアッッ!!!
眼球とも身体とも言える身体を横へ動かし、横一線の破壊光線過流を撃ち放った。その凄まじい威力の破壊光線に成す術も無く壊滅するF‐16部隊。
混沌が混沌を呼ぶ光景が広がる。人知を超えた巨大生物災害・・・。市民の誰もが不安に駆られながらシェルター内、あるいはそれに変わる地下道等で一夜を強いられることとなる。
そんな中で唯達は顔を合わせ、シェルターの床に座りながら歌を奏で始めた。
♪ BGM 「白昼夢」
マイトガインが低空を滑るように飛び、ジェイデッカーはその上を飛ぶ。目指すはC‐01。かつてのハカイジュウ災害を巻き起こした災厄だ。当時には存在しなかった2体の超AI勇者が人々の無念に報いるべく向かう。
被災した場所では、自衛隊のヘルトルーパー部隊とデストリアン群との戦闘が繰り広げられる。
飛び交うレールガンで、撃破されていく巨大生物群。一斉射撃の下、身体を蜂の巣にされて駆逐されるC‐02群。降りかかるC‐03のカマの攻撃をアーマーナイフで受け止め、零距離射撃で撃破する機体もいる。
はたまたそれらの反撃を浴び、撃破されるヘルトルーパー部隊。C‐03が振るった鋭利なカマの攻撃に半身が破断されて爆発する機体。1体のC‐02の不意打ちの攻撃を喰らい、上半身を噛み砕かれる機体・・・再び立ち上がった自衛隊の兵士達は命を散らしながらも巨大生物災害と闘う。
更には群れを成したC‐02が一つの塊となり、短時間で殻を破ってC‐08の姿へと変貌した。
多数の豪腕を振るって、ヘルトルーパー部隊を殴り砕く。粉砕されて爆発する。これに対し、レールガンで対抗するが、これを物ともせずにC‐08は1機のヘルトルーパーの胸部を鷲掴んで地面に叩きつけて粉砕する。
これらに向かって突き進む1体の紅い勇者・・・グレンラガンがグレンドリルを駆使し、C‐08に向かって突っ込んでいく。直撃した技がC‐08の胸部を破壊する。
巻き起こる闘いの最中、ダグオンチームが協力して瓦礫に埋もれた人々を救出している中、助かる命もあれば、助けられなかった命もある。それらの事が、彼らに強い悔しさを覚えさせる。
だが、いつまでもそうはしていられない。C‐02が大口を開けて迫る。これに気づいた一同はすぐに戦闘態勢に切り替え四人一体の連携を持って闘いに投じる。
一方で、ドライアスも動きを見せる。巨大宇宙艦から、ドライアスとヴィラーダ星人のUFO部隊が出撃していく。
紬達が避難している地下道では、紬と菫、知り合ったOLと寄り添いながら救助を信じて待つ。きっと舞人と丈が助けてくれると。
シェルターでは、誰もが憂いの中にあった。かつてのハカイジュウ災害を体験した人達は、それらの光景を思い出し新たな不安と哀しみに駆られる。だが、唯達がいるシェルターでは、彼女達による演奏が奏でられ続ける。すると、初めは「なにを始めるんだ?」という感じで戸惑う人々ではあったが、次第にそのメロディーに打ち解け、手拍子を叩く人も見受けられ始めた。
不安に満ちた空気の中にほのかな安らぎが生まれる。まさに音楽の力だった。
同じ頃、澪は偶然にも同じシェルターへ避難していた憂の友人、純に声をかけられる。澪はこの時が初めて純と出会った。半ば憧れの澪に緊張気味の純。だが、同じべーシスト故にすぐに二人は意気投合する。互いにベースを出し合い、誰もが知る「翼をください」を口ずさんで演奏し始めた。
唯達がいるシェルター同様、人々に安らぎの気持ちを思い出させる。澪は演奏しながら天井を見上げ闘う勇士朗のことを想う。「翼をください」を歌いながら。
翼に太陽を賭した勇者・ファイバードがキングエクスカイザーと共にC‐00を目指す。全てはドライアスの野望を砕く為に。再び大地に光を取り戻す為に・・・。
そのときファイバードの耳に澪の歌が聞こえた。ファイバードは澪と共にある歌を心に賭して加速した。
ファイバード 『澪ちゃん・・・・っっ!!!』
つづく
作品名:新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第52話 作家名:Kブレイヴ