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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第53話

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  第53話 「悪魔達との激突」


  被災地各地では、C‐02が固まって誕生したC‐08が次々と蛹(さなぎ)のような殻を破って出現していた。ヘルトルーパー部隊が通信しながら応戦する。

  自衛隊パイロット 『し、C‐02が固まってC‐08になったっ!!!大至急応援を請う!!!だいし・・・・があああああ??!』

  C‐08 「ゴオオオオオオオオオオオ!!!」

    バグシャアアアアアアアアッッ!!!

  C‐08はヘルトルーパーの機体をたった一振りのカギツメでコックピットを粉砕する。C‐02がC‐08となったことにより、拮抗していた戦局が崩れ去ろうとしていた。

  対策本部に現在の戦闘状況の無線が響き続ける。

  通信A 『ザガッ・・・・現在我々、第22ヘルトルーパー小隊は変貌したC‐02・・があああ??!』

  通信B 『エリアEの敵を殲滅!!引き続き殲滅行動を続ける!!!』

  通信C 『第4ヘルトルーパー小隊だっ至急、救援求むッ!!!防ぎきれんッ・・・・ぐおおおお?!!』

  通信D 『こちら警視庁観測ヘリ!!C‐01が東京都心方面を目指して進行中!!自衛隊の部隊、まったく歯にたっていません!!!』

  通信E 『こちら、警視庁・・・ザガッ・・・ガガガッ!!』

  冴島は状況を聞きながらかつて無い危機感を覚えつつあった。それと同時にジェイデッカーに秘められたある「リミッター」が過(よ)ぎる。

  冴島 「むぅ・・・状況は一気に芳しくなくなったな・・・藤堂君。」

  藤堂 「なんでしょ?旦那?」

  冴島 「ジェイデッカーのブラックボックスを開放するときが来たのかも知れん。対処しきれない事態が起こったらすぐにでも実行したい。」

  藤堂 「『バーニング・ハート』の事ですか?確かに専用の武装は持ってきてあります。ですが、いざブラック・ボックスの解放をやるとなれば、手作業です。帰還させる必要がありますぜ。」

  冴島 「その時は已むを得んよ・・・それで確かな力を得るのであればなおさらな。」



  C‐01の進行は留まるところを知らず、夜の街を進撃する。前方の街並みは炎でオレンジ色に染まっている。唸る過粒子破壊光線。

    ヴィギュダァアアアアッッ―――・・・!!!

    シュゴァッ――――ヴァズドォガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンッッ!!!!

  その光線は絶望の業火を発生させる。だがその業火を突っ切る二つのきらめきがあった。

  マイトガインとジェイデッカーだった。剣と銃を持った勇者が歩く絶望に立ち向かう。

  マイトガイン 『なんていう攻撃だっ!!!これがC‐01なのかっ?!!』

  コックピットの舞人はディスプレイモニターのC‐01に関するデータ画面とメインモニターに映し出されている対象と比べながらマイトガインに答える。マイトガイン達の5倍はあろうかというその
巨大さに圧巻を覚えずにはいられない。

  舞人 「・・・・間違いないっ!!!ヤツこそがC‐01だっっ!!!なんてデカイヤツなんだ・・・?!!」

  ジェイデッカー 『図体がでかい分・・・懐に飛び込めば勝機は十分だ!!!』  

  舞人 「そうだな・・・マイトガインッ、動輪剣の出力、160%に上げるっ!!!一気に斬り込むぞ!!!ジェイデッカーは空からの射撃を頼むっ!!!」

  ジェイデッカー 『了解した(ハハハ、声だけ聞いていれば、まるで要隊長のようだ!)!!』

  マイトガインとジェイデッカーは加速して一気にC‐01の懐へと飛び込んでいく。これに気づいたC‐01はカギツメ触手を振り回して応戦する。

  C‐02 「ゴォオオオオオオオオオオッッ・・・!!!」

    ヒュギュオッ・・・・ギュギュオンッ!! ゴゴゴフォォオオオオッッ・・・・!!!

  次々と遅い来るカギツメ。ジェイデッカーは持ち前の機動性を駆使してかわし、マイトガインは時折、動輪剣で叩き伏せる。

  ジェイデッカー 『ぐっ・・・厄介な攻撃だっっ!!!』

  マイトガイン 『おおおおっっ!!!』

    ヒュギャシャアアアッ・・・・ズドォガッ、ザガンッ・・・!!!

  攻撃を掻い潜ったマイトガインとジェイデッカー。舞人がレバーを押し込みマイトガインをC‐01の頭上をとるように舞い上がらせる。

  舞人 「マイトガインッ!!このままヤツの頭上をとるっ!!!一気に決めるぞっ!!!」

  マイトガイン 『ああ!!我々がコイツを駆逐する為に生まれた事を思い知らせてやるぞっっ、舞人!!』

    ギュドォオオオオオオオオオオオオオオッッ!!!

  同時にジェイデッカーが懐に飛び込んで上昇し、Jバスターを構えた。間髪入れずにJバスターのビームがC‐01のエリマキの内側に撃ち込まれる。

  ジェイデッカー 『そこだっっっ!!!』    

    ドォズウウウウウウウッ!!! ドォズッ、ドォズッ、ドォズッ、ドォズウウウウウ!!!

    ドォゴォゴオオオオオオッ、ズギャッ、ドォガッ、ディギャッ、ヴァガギャアアアアア!!!
 
  C‐02 「ガウゴゴゴオオオオオオオッッッ・・・!!?」

  低いうめき声を上げて唸るC‐01。次の瞬間にはマイトガインがC‐01の頭上を捉えていた。

  マイトガイン 『はぁああああああああ!!!』

  舞人 「覚悟っっ!!!」

    ゴォオオッッ――・・・・・ドォズギャガアアアアアッッッ!!!

  C‐01 「ゴオオオオアアアアアッッッ・・・!!?」

  空中から一気に振り下ろされる動輪剣がC‐01に炸裂した。一気に叩きつけられた動輪剣の刀身がC‐01の脳天に食い込んだ。

  その正面からは、ジェイデッカーがJバスターキャノンを発射させる態勢に持ち込もうとする。だが、不意に襲い掛かったカギツメがジェイデッカーを襲う。

    ギュゴア――――ッッ・・・ダギャガアアアアアッッ!!!

  ジェイデッカー 『ぐおっあああっっ??!』

  攻撃がヒットしたジェイデッカー。回転しながら吹っ飛ばされるが、なんとかタイミングを合わせてウィングスラスターを噴射。その場を離脱する事ができた。

  マイトガインは食い込んでいる動輪剣をバックブースターの噴射を利用して抜き取りながら、C‐01から離脱する。

    ズウウウウウウウウウンッッ!!!

  マイトガインは、C‐01の股上の正面付近に地響きを立てて着地した。しかし、いつものようには決まっていなかった。巨大な図体だけあり、今までに相手にしていたデストリアン以上の生命力を持っていた。そのままC‐01は巨大な大木のような脚でマイトガイン目掛け、蹴りを繰り出す。

    グォアアアアアアアアッッッ・・・・・ドォガアアアアアアアアアアッッ!!!

  マイトガイン 『ぐあああああああああっ?!!』

  舞人 「うああああああ?!!」