新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第53話
ドライアス 『弱いな・・・・非常に残念だ・・・・ふんっっ!!!』
ギュドォアアアアアアアアアアッッ!!!
ドライアスはその場から加速し、倒れたファイバード目掛けてデスブレードを叩きつけようと試みた。
ドライアス 『はぁああああああっっ!!!』
ギュグオオオオオッ・・・・!!!
ファイバード 『っ・・・!!!』
ドォオオオオオオッ!!
ファイバードはフットバーニアを使って、その場を離脱する。デスブレードの激しい一撃が地面を砕いた。
ヴァガスディガアアアアアアアアアアアアッッ!!!
体勢を立て直したファイバードであったがこの凄まじいまでの威力に恐怖すら覚えた。ゆっくりと姿勢を戻すドライアス。紅く光る眼が禍々しい。
ファイバードの意識の勇士朗は、恐怖に打ち勝つ為に、待ってくれている澪を思い出す。その時、偶然にも澪は勇士朗のことを想っていた。
澪 (勇士朗君・・・今、闘っているんだよな。みんなの為に・・・。)
純 「どーしたんです?澪先輩!次の曲行きましょーよ!」
澪 「え?あ、ああ、ごめん、ごめん!!」
既に周りの市民は澪と純に大注目状態だった。だが、本人も不思議なまでに澪は恥ずかしがっていなかった。澪の中で市民の為に歌う事が自分にできる闘いと言い聞かせていたからだろう。
澪 「じゃあ、次いこっか!」
ファイバード 『・・・・・澪ちゃん・・・っっ、でやあああああああ!!!』
今度はファイバードがフレイムソードをかまえて突撃する。ドライアス目掛け、一気に突き刺そうと突きを繰り出す。
ギュゴオアアアアアアアッッ・・・・・ザギャシャアワンッッ!!!
だが、デスシールドでその一撃を捌かれる。それでも攻める姿勢をやめない。今まで多くの巨大生物を斬ってきたフレイムソードを信じ、果敢に斬りにかかる。
ファイバード 『っっ・・・・だりゃああああああっっ!!!』
ギュアオオッッ・・・ザキャイイイインッ、シャウンッ・・・・ギャキャアアンッ!!!
ドライアス 『フハハハハハッ!!!甘いっっ!!!』
ギャイイイイッッ・・・・シャギャン、ディガッ、ギャスン、シャキャアアアンッ!!!
ドライアスは一旦受け止めてからフレイムソードを捌き、デスブレードの乱舞を叩きつける。
ファイバード 『・・・っがぁあああああああ!!!』
遂に、ファイバードにデスブレードの斬撃が及んだ。ドライアスは一撃、一撃をファイバードのフレイムブレスターに斬り付けていく。
ザガギャアアアッ・・・・・ディガギイイインッ、バキャガンッ・・・フォッ―――
ザギャグウウウウウウウンッッ!!!
ファイバード 『ぐああああっっ・・・・!!!』
最後に振られたデスブレードの一撃が胸のフレイムブレスターに食い込んだ。刀身から発せられるマイナスエネルギーのスパークが、より損傷を広げる。更にそこからえげつなくデビルフォーンを放つ。食い込んだ部分から一気に破壊的な衝撃波がファイバードを襲った。
ヴィヴァアアアアアアアアアアアンッッ!!!
ヴァガギャガアアアアアアアアアアッッ!!!
ファイバード 『がっっっ――――――?!!』
フレイムブレスターのサンスライサーとウィング部分が真っ二つに破壊され、ファイバードが吹き飛ぶ。致命的な一撃だった。地面をスライドして止まるファイバード。
ドライアス 『クククク・・・ふははははは!!!あっけないものだな!!!ファイバード!!』
ぐったりとなったファイバードは眼光の光を失っていた。演奏していた澪の中でいやな予感が瞬間的に過ぎる。
澪 (・・・・??!気のせい・・・だよな・・・?)
それぞれの勇者達に、かつてない危機が迫りつつあった。
つづく
作品名:新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第53話 作家名:Kブレイヴ