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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第53話

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  キングエクスカイザー 『気をつけろよ、勇士朗!!いや、ファイバード!!!俺もコイツは危険な感じを受けるぜっ!!!』

  空より舞い降りるモノ。それは醜悪なエネルギー生命体、ドライアスと彼に忠誠を誓ったヴィラーダ星人のUFO部隊だった。このとき、はじめてファイバードとドライアスが邂逅した。

  ドライアス 『地球にも宇宙警備隊がもぐりこんでいたとはな・・・ここから先は通さんよ・・・・・!!!』

  ファイバードとキングエクスカイザーは、一旦スピードを緩め、地上に着地した。2体勇者の前に真の元凶が舞い降りた。向かい合う両者達。

  ファイバード 『なんてマイナスエネルギー・・・・貴様がドライアスか?!!』

  キングエクスカイザー 『これまたずいぶんと醜悪で・・・。』

  ドライアス 『最もだ・・・これより地球をマイナスエネルギー発生拠点とさせてもらう!!!』

  キングエクスカイザー 『そんなことやって・・・なんの利益があるってんだ?ドライアスさんよ??』

  ドライアス 『強いて言うならば・・・私の存在意義の証明かな?マイナスエネルギーは恰好の栄養でね・・・それに付け加え、この宇宙は所詮、力だけが事を制する事ができる世界だ。強いものが弱いものを従わせ、支配する・・・当然のこと!!!私が最強だという事を証明させる為でもある!!!』

  ファイバード 『なんて身勝手な・・・!!!』

  ドライアス 『ここのエリアは非常にいいマイナスエネルギーで満たされている。デストリアン、否、ヴァギュラのおかげで予想以上にマイナスエネルギーが発生している。この星の人々の不の感情が入り乱れている・・・・いいことだ・・・・。』

  ファイバード 『なにがいい事だっ!!!貴様らのせいでどれほどの人が犠牲になって、どれほどの悲しみが生まれたと思ってるんだっっ!!!』

  ドライアス 『くくくく・・・恨みもまたマイナスエネルギー・・・結構、結構・・・。』

  ファイバード 『貴様っ!!!』

  キングエクスカイザー 『・・・・ゴタクはいいからよ、そこどいてくれないか?マイナスエネルギーは、俺達にとって迷惑この上ないんでね・・・!!!』

  ドライアス 『私としてもあれだけ蓄積されたマイナスエネルギーを失うのは痛いのでね・・・通すわけにはいかんっっ!!!』

  長い御託も終わり、UFOから3機の猛獣型のビークルが出撃していく。そしてそれらに分散するようにドライアスが融合した。

    ギュアアアアアアアアアアアアッッ・・・・!!!

  更にそれらは、まばゆい光を放って一気に合体。瞬く間に醜悪かつ、禍々しいロボットへと姿を変貌させた。そのガンダムエピオンのような翼はインパクトを与える。

  ドライアス 『破壊獣合体ッ・・・ドライィィアスッッ!!!』

  ファイバード 『それが・・・・貴様の正体か?!!』

  ドライアスは、ファイバードに返答することなくあらかじめ装備していたシールドから剣を抜き取った。ドライアス専用のソード、デスブレードだ。

  ドライアス 『デスブレードッッ・・・・・ふんっっ!!!』

  黒いマイナスエネルギーのスパークを帯びたデスブレードをファイバード目掛けて振るう。これに対し、ファイバードはフレイムソードで斬撃を受け止める。

    ギュファアアアンッッ・・・!!!

  ファイバード 『くっっ!!!』

    ディギャズウウウウウウッッ!!! ギギギギギギィィ・・・

  ドライアス 『くくくく・・・!!!』

  眩いスパークをはしらせて、両者の刃が激突した。だが、フレイムソードが若干押され気味であった。ファイバードの脚が少しづつ後ろへとスライドしていく。

  一方で、4機のUFO部隊がそれぞれ形をグネグネと変形させていく。そう、ヴィラーダ星人はELSとトランスフォーマーを合わせたかのような金属生命体をも開発していたのだ。

  そしてそれらのUFOが合体。モノアイをもった、いわばジオン系の水中MSを髣髴させるフォルムの巨大ロボットに変貌する。

  ヴィラーダ星人 「jhbdfにお;sヴんb!!!」

  中では、眼も口もなく、半漁人のエラのような耳をもったクリアーレッドの皮膚のヴィラーダ星人
が数人で操縦している。いわばマイトガインのように、予め意思があるロボットにパイロットが乗り込んでいる状態だ。

  ヴィラーダ・ロボ01は、キングエクスカイザーに向かって、4本のカギツメを持ったアームクローを伸ばす。余裕でこれをかわしてみせるキングエクスカイザー。

    ギュゴオオオオオッ!!!

  キングエクスカイザー 『おっと、中らねえって!!!』

    ギュゴオオッッ・・・ズガギャアアアアアッッ!!!

  地面に突き刺さるアームクロー。それを尻目にカイザーソードを振るう。

    ギュゴオッ・・・・ガギャイイイイイインッッ!!!

  キングエクスカイザー 『なッ?!!硬っっ!!!』

  これまでにない太刀味を覚えたキングエクスカイザーの勇。相手は未知の金属。歯ごたえが異様であった。

  振り向いたヴィラーダ・ロボ01が手のひらに備わった銃口からビーム波を撃つ。

    ヴィギュガアアアアアアアアアッッ!!!

  直撃コース。だが、勇はキングエクスカイザーの装甲に自信を持ち、あえてかわさなかった。

    ディギャドォゴオオオオオオオオオオオオオ!!!

  キングエクスカイザー 『ぐああああああああ?!!』

  だが、ダメージの衝撃は予想をはずれ、凄まじい威力だった。装甲から蒸気を上げて後方へと吹っ飛ぶ。相手は今までの生物ではなく未知のロボットなのだ。

  キングエクスカイザー 『〜・・・ッいってーな!!!なんて威力だよ!!!』

  次の瞬間、重そうな図体とは裏腹にヴィラーダ・ロボ01は舞い上がって、アームクローをキングエクスカイザーに見舞う。かつてないダメージがキングエクスカイザーに見舞われた。

    ディガゴズウウウウウウウッッ!!!

  キングエクスカイザー 『がはああああああ??!』

  スパークを起こして交わる両者の得物。ファイバードは、じりじりと押され続ける。ドライアスのデスブレードが、ファイバードのフレイムソードを凌駕していた。

    ヴィジジジジジジジッッ、ヴィギギギギギギギッッ・・・・!!!

  ドライアス 『そんなものか?くくく・・・口ほどにもないな・・・ファイバード!!!』

  ファイバード 『なにぃ・・・?!!』

  ドライアスの眼が、くあっと赤く発光した。その瞬間、憎悪のような忌まわしい感覚がファイバードに伝わった。

  ドライアス 『デビル・フォーンッッ!!!』

    ヴィヴィギギギッッ・・・ヴゥァアアアアアアアアアアアアアンッッッ!!!

  ファイバード 『ぐああああああああ??!』

  デスブレードが異常振動を引き起こし、ファイバードを吹き飛ばした。ドライアスの剣撃技の一つであるデビル・フォーンだ。