いつもの日常
大体、あなたが遅刻を何度もするから遅刻しないように私と一緒に行くんでしょう…
そんなことを内心思いながらも耀と一緒に毎回学園に登校する。
「ぽち君、それでは行ってきますね。」
玄関でぽち君に見送られた後、早速耀の元へと駆け寄る。
「毎回すまねーあるな。でも、我も遅刻しようと思って遅刻してるわけじゃねーあるよ?」
「昨日と同じことしか言ってませんよ…そんなことより行きますよ。」
毎朝登校する時に通る道は同じだが、その同じ風景にあきたことはない。
耀とは雑談を交えながら歩いていく。
耀は菊が幼いころからの腐れ縁というとこだろうか。
菊には兄貴のようにふるまっている。
そんな耀とも一時よくない時期はあったが、今となってはなかなか良い関係だ。
「ようやく着いたある…相変わらず地味に長い道のりあるね。」
「とか言いながら、いっつも耀さん歩くの速いじゃないですか。」
なんで耀さん歩くの速いのに遅刻なんてしてたんでしょう…
そんなことを疑問に思うのは何回目だろうか。
「我が遅刻する理由…あるか。」
へ?
私そんな疑問口に出してないのに。
耀さんに自然に見抜かれている…
「やっぱそんなこと考えてたあるか。菊―?顔が無表情になってるあるよ?」
「分かってたんですか…にしてもなんで遅刻なんかするんですか?」
さすが兄貴風吹かせている分、菊のことは分かっているというか。
そんなところ…昔から同じです。