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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第54話

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  第54話 「押し寄せる絶望達」

  
  ドライアスの驚異的な攻撃。それはファイバードのフレイムブレスターを破壊し、ファイバードを窮地に追いやっていた。ドライアスは仰向けになって眼光を失ったファイバードを見ながら勝ち誇る。

  ドライアス 『クククク・・・・フフフフハハハハハ!!!これが、私の力だ!!!だがな、まだ1/3程度しか力は出していない!!!』

  響き渡るドライアスの声。その声に反応するかのように、ファイバードは再び意識を取り戻し、震えながら上体を起こした。

  ファイバード 『ぐっ・・・・・おおおお・・・!!!』

  ドライアス 『な・・・・?!!だが、所詮は悪あがきに過ぎん・・・!!!』

  ファイバードは立ち上がった。そしてフレイムソードを握り締め、夜空にかざす。渾身の力を振り絞ったチャージアップだった。

  ファイバード 『ふ、フレイムソードッッ・・・・チャージアップッッ!!!』

  額のエンブレムが輝きを放ち、一点に光を収束させて天にはしらせる。バックに浮かぶフェニックスのオーラ。炎がフレイムソードにほど奔る。ファイバードは切っ先をドライアスに向け、一気に突撃する。

    ギュゴオアアアアアアアアアアアァァァァ・・・!!!

  同時にドライアスもデス・ブレードを持ち上げ、チャージアップを開始。暗黒のマイナスエネルギーの黒々としたスパークが激しいまでに呻る。

  ドライアス 『デスブレェイドッッッ・・・・チャージ・アップッッ!!!』

    ヴィギギギギッッ・・・ヴィギギギギギギッ、バジバジバババギャァアアアッ・・・!!!

  ドライアスの背後に、悪魔の醜悪なオーラが発生。ドライアスはそれと融合し、デスブレードを振りかぶって突撃する。チャージアップされた互いの獲物同士が迫る。

    ギュフィアアアアアアアアアアアアァァァ・・・・

  ファイバード 『でぇやあああああああああっっ!!!』

    フィシュギュアアアアアアアアアアッッ!!!

  ドライアス 『はぁあああああああああ!!!』

    ヴィギュディオオオオオオオオオオオオッッ!!!

  ファイバード 『フレイム・スラッシュッッッ!!!』

  ドライアス 『デスペリア・スラッシュッッッ!!!!』

    ギュアアアアアアアアアッ―――――ヴィギャヴァガシャアアアアアアアアアア!!!!

  互いの獲物が激突。眩い光の激しい爆発が巻き起こった。ファイバードのフレイムソードが絶望的に砕かれ、これまで味わう事のなかった完全なる敗北の影がファイバードに迫る。

  ファイバード 『フレイムソードがっっ―――??!』

  正義を賭した剣が破壊された・・・・半ば信じられない想いに駆られるファイバード。その感情から生じた隙が、完全なる敗北を呼んでしまう。

  ドライアス 『スレイヤー・イーグルッッ!!!!』

    ギュヴィギャァアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!

  巨大な黒いマイナスエネルギーの塊が胸のイーグルヘッドから撃ち出された。一気に迫るその攻撃をかわす余地がないファイバード。直撃するプラズマ魔球。

    ズドォギャドォドォドォドォドォガガガガガァアアアアアッッ!!!!

  ファイバード 『がッッ――――??!』

    ディズギャギャギャギャギャギャギャギャヴァガガガガガガァァァ・・・・!!!!

  爆発することなくそのまま押し進むスレイヤー・イーグルの破壊球。ファイバードに激しいダメージを与えながら突き進む。

  ファイバード 『がああああああ・・・・ぁああああっ・・・・ぐああああああ・・・・!!!』

  そして一定の距離まで進むと大爆発を起こす。

    ヴァズドォギャガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッ!!!!

  完全なる敗北がファイバードを呑み込んだ。吹っ飛ぶファイバードは眼光を閉ざしてボロボロになっていた。




  一方でキングエクスカイザーが、ヴィラーダロボ01のアームクローに捕らわれる。驚異的な握力をかけて、キングエクスカイザーの胸部を持ち上げる。

    ギギギギギググググウウ・・・!!!

  キングエクスカイザー 『がっ・・・??!があああああああ!!!』

  ギリギリと締め付けられた獅子の顔がきしみ始め、同時にキングエクスカイザーに激痛が生じる。

  これまで勇者達の中でも確かな強さを誇っていた彼であったが、ついにそれを凌駕する敵と遭遇したのだ。

  生命体と金属の融合体。同じようで全く質の違う敵に苦戦をせざるを得ない。更にヴィラーダロボは01は掌から零距離ビームを撃ち放った。

    ヴィダギャディガアアアッッ!!!

    ヴァドォギャガァアアアアアアアアッッッ!!!

  キングエクスカイザー 『がっっっ―――――!!?』

  キングエクスカイザーの誇り高き象徴であった獅子の顔が粉砕。胸から爆炎を発生させて吹っ飛び、ビルに突っ込む。キングエクスカイザーもまた、眼光を失った。

  ヴィラーダロボ01は両腕をかざし、倒れるキングエクスカイザーに向かってビームを連発し始めた。更に勇者の装甲が削られていく。

    ドォズウウウウウウッッ!!! ドォズ、ドォズ、ドォズ、ドォズ、ドォズウウウウウ!!!

    ズドォヴァガアアアアアアン、ドォズガヴァドォドォガアアアアアンッッ!!!

  キングエクスカイザー 『ぐおおおおああああああ・・・!!!』

  激痛に意識を強制的に戻されたキングエクスカイザーの叫び声が響いた。




  また一方でマイトガインとジェイデッカーがC‐01との戦闘に苦戦を強いられていた。巨大かつ驚異的なC‐01の収束過粒子が口から放たれる。

    ヴィギュドォアアアア――――ッッ!!!

    ズヴァギャラドォオオオオオオオオオオオオ!!!!

  マイトガイン 『ぐおあああ・・・!!!』

  ジェイデッカー 『くうっ・・・・!!!』

  勇者達は攻撃をかわす。だが、目の前に巻き起こる炎の柱の衝撃に幾度もなく吹き飛ばされる。

  着地して、態勢を立て直すマイトガイン。動輪剣を構えなおし、C‐01を睨みつける。

  マイトガイン 『舞人!!あの触手さえもう一度掻い潜れば勝機があるだろ?!』

  舞人 「待て!!うかつに飛び込んだらダメだ!!さっきからビーム砲と触手の攻撃のリズムに俺達は完全に呑まれている!!!」

  ジェイデッカー 『ならば、私が射撃で隙を作って・・・!!!』

  舞人 「距離をとれば、ビーム砲。近づけば触手と尾、蹴りの攻撃・・・・くそっ、さっきはいいチャンスだったのにな・・・!!!」

  勝機をわずかの誤差で逃してしまった事に悔しさを覚える舞人。その時、要からの通信が入る。

  要 「舞人、みんな、聞こえるか?!!」

  舞人 「要さん!!今までなぜ通信をしてこなかったんですか?!」