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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第54話

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  要 「流石にこれほどの規模と部隊を率いるのは初めてだったんでね・・・いや、すまない!!轟龍達に指揮を執っていたところだったんだ!!状況は?!!」

  舞人 「かなり苦戦しているっ!!やつの攻撃方法が厄介すぎるんだ・・・!!!」

  ジェイデッカー 『接近すれば触手に、距離をとればビームに狙われる感じです!!!』

  舞人達は、しばらく攻撃をかわすことを一辺倒にして、要にこれまでの戦闘状況の説明をした。事情を聞いた要は単純明快な指示を仰ぐ。

  要 「・・・・ここは一気に特攻をかけてもう一度チャンスをモノにするんだ!!!」

  舞人 「ええ?!!だって、要さん!!俺達はそうしようと何度も試みましたけど、それが無理だからこの状況に・・・!!!」

  要 「それは隙を作ろうとチマチマしていたからじゃないのか?チャンスが作れたときは、勢いよく行ったんじゃないか?時には一気に、豪快にいくべきだ!!!後は勇気と気合だっ!!!」

  ジェイデッカー 『隊長・・・。』

     BGM ♪ グレート・ダッシュ!! ギター調演奏

  舞人 「(ちょっと冴島さんに影響されてきたのか・・・???)了解・・・!!!マイトガインにジェイデッカー!!!ここは一気に加速をつけてヤツの頭の真正面までいくぞっっ!!!やつの頭に、必殺技をぶち込むんだっっ!!!」

  マイトガイン&ジェイデッカー 『おおお!!!』

    グンッ・・・・

    ヴィギュアアアアアアアアアッッ――――!!!!

  2体超AI勇者は再び放たれる過粒子ビームをかわすようにその場から加速をかけて飛び立つ。後方で爆炎が巻き起こる。

    ギュドォドォオオオオオオオオオオッッ!!!    

    ヴァスドォヴァアアアアアアアアアアアアアアアアアンッッ!!!!

  続けて触手のカギツメ攻撃の乱舞が待ち構える。縦横無尽に襲い掛かる触手。ジェイデッカーは意図を縫うように、マイトガインはそのままの勢いで特攻する。奥へ吸い込まれるようにマイトガインとジェイデッカーのバックスラスターの青白い炎が飛び込んでいく。

    ドォドォオオオオオオオオオオッッ!!!

  舞人 「来たッ!!動輪剣、出力最大っっ!!!おおおおおおおおお!!!」

  上昇する青白い輝きが、C‐01の顔の面前にたどり着く。二重に連なる鋭利な牙を出して咆哮するC‐01。強烈なインパクトを放つ。

  C‐01の頭上を捉えたマイトガイン。動輪剣の出力値は200%を超えている。すなわち、規定最大出力をオーバーしている事をさす。

  口内をロック・オンするジェイデッカー。だが、まだエネルギーは十分でない。だが、次の瞬間、その状況を覆す奇跡が起こる。

    ピィィィンッ!!

  葉山 「??!なんすか、コレ??!」

  要 「これは・・・??!」

  オペレート・モニターに表示されたもの・・・それは「BURNING・HERT」と表記されているジェイデッカーの未知なるシステムの表示だった。次の瞬間、ジェイデッカーのコンディションに急激な変化が見られた。

  葉山 「隊長!!ジェイデッカーのコンディションが・・・・エネルギーが完全回復!!!それどころかJバスターの出力値が200%突破!!!」

  要 「そんな・・・・俺は何も知らされていない!!!バーニング・ハート・・・一体なんなんだ?!!」

  ジェイデッカーはテンションがMAX状態にあった。「バーニング・ハート」によって復活したJバスター・キャノンのエネルギーを一気に口内目掛けて撃ち放つ。

  ジェイデッカー 『かつての人々の無念、ここで破壊するっっっ!!!Jバスター・キャノンッッッ!!!』

    ヴィッ、ギュズドォヴァアアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!

  撃ち出されたバスターキャノン級のエネルギー過流が、C‐01の頭部とその周りの身体をかき消す。その威力はこれまでのJバスター・キャノンを遥かに凌駕していた。

    ズドォギャズヴァギャシャアアアアアアアアアアアアア・・・・!!!

  そしてビームが終息し、半円状に大きく抉れた破砕部が姿を見せた。その中央部目掛け、動輪剣を振りかぶったマイトガインの必殺技が炸裂する。

  マイトガイン 『てぇやぁぁぁぁぁああああああああああああっっっ!!!』

  舞人 「縦っ、一文字斬っっっ!!!」

    ズギャドォズズズズズズズズズズズズズズズズシャアアアアアアッッッ!!!

  文字通り、縦一直線にC‐01の身体が叩き斬られた。斬撃が腹で止まり、その部分で動輪剣のエネルギーがパージされる。

  舞人 「動輪剣、エネルギーパージッッ!!!」

    キュアアッッ・・・・ヴァガギャシャアドォアアアアアアアアッッッ!!!

  この瞬間、かつておきたハカイジュウ災害の犠牲者達の無念が、開放された。同時に、真の意味でC‐01クラスのデストリアンに対抗できる事を証明して見せた。

  Jトランスポーター内で、モニターを見ていた葉山がガッツポーズを取る。

  葉山 「よっしゃあああああ!!!ぶっ斃したアアアア!!!」

  要 「ああ!!大いに凄い事だ!!だが・・・。」    

  要は冷静に彼らの機体各部の状態を調べる。ジェイデッカーは一時的にパワーが上がっただけで、著しくコンディションが低下。マイトガインに関してもパージの爆発の反動を受け、更に動輪剣までもが破損していた。

  着地したマイトガインのコックピットの中アラームが鳴り響く。

  舞人 「・・・・・っく!!大丈夫か?!マイトガイン!!」

  マイトガイン 『ああ!!なんとかな!!!』

  舞人 「ははははっ。嘘をつけ!機体各部に損傷が多く見られるぜ!!」

  マイトガイン 『なに、まだまだいけるさ!!』

  余裕を見せてみるマイトガイン。だが、実際はかなり芳しくなかった。その時、別の緊急アラームが響く。巨大隕石が新たに二つ東京に落下しようとしていた。その内の一つがマイトガイン達の下へと迫る。

  舞人 「なんだ?!何かが接近してくるっ!!!」

  要 「これは・・・・隕石だっ!!!新たに二つもっ・・・・・・・このままでは八王子周辺とお台場に墜ちる!!!」

  漆黒の上空に舞い降りる赤々とした巨大な二つの塊。次第にヒビが入り、隕石が爆発。姿を見せたそれはC‐01級の大きさを誇る新たなデストリアンだった。

    ズドォゴオオオオオオオオオオオオオッッ!!!

  勇者達の前に立ちはだかる巨大なデストリアン。昆虫のような触角と複眼を持った頭部。闇に沈んだ中でもその赤と黒のマダラ模様が際立つ。さらにその腹部にはC‐00程の大きさではないが、身体伸びるツメに包まれるように巨大な眼球がぎょろりと睨みつける。

  舞人 「な??!」

  マイトガイン 『くそっ、またなのか・・・・??!』

  ジェイデッカー 『くっ・・・・このコンディションでは・・・!!!』

  D‐27 「ギゴガアアアアアアアアアッッ!!!」