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Muv-Luv MSigloo 2 黙示録1998

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15:55
「マイ大佐!」
「ん?ああ、篁中尉か・・・・・」
ブリーフィングが終了し、自分の"準備"をしようとMSハンガーに向かう途中、後ろから唯依ちゃんに声をかけられた。
前に会ったときと異なり、髪をショートカットにしている彼女。
「・・・大佐も出撃なさるんですか?」
「予定ではな。・・・で、何の用だ?」
「・・・もし生きて帰ってこれたら」
「?」
「・・・話を聞いてもらえますか?」
ああ、成る程・・・・・
「わかった。ヘマこくんじゃないぞ」
「はっ!」
「・・・唯依ちゃん!」
「ッ!!?」
「これは大佐としてじゃなく、オリヴァー・マイという男として言うよ。・・・死なないでくれ」
「!!」
顔が真っ赤になる唯依ちゃん。何とも可愛らしい。
「了解です!では、これで!」
捨て台詞のようにそういい放つと逃げるように走っていった。
「・・・・・そこにいるな?霧埜曹長」
こっそり見ていたのだろうか、曲がり角からひょこっと出てくる。
「なんですか?大佐」
「・・・ビグ・ラングの用意をしておいてくれ。勿論僕のをだ」
「・・・了解」
そう言い、霧埜曹長はMSハンガーへと向かう。
「まさかこんな形でまた乗るなんてな・・・・・」
哀愁漂う雰囲気でマイは指揮官室へと向かっていった。

17:53
BETA軍、帝都絶対防衛線に到達

18:00
BETAの帝都絶対防衛線へ到達す、との報は後方の嵐山補給基地も騒然となった。
『警戒警報発令!第63帝都防衛中隊は発進せよ!』
「早すぎる!」
「やむを得んだろう!絶対防衛線は食われたんだよ!」
「クソッタレ!」
「A分隊、先行する!」
6機のMS-09が出撃していく。
「B分隊も続くぞ!」
更に6機のMS-09が発進する。そして・・・
『C分隊!初陣だからってビビるなよ!』
「「「「「了解!」」」」」
「分隊長は私、吉見中尉が努める!各機、私のMS-09に続け!」
「「「「「了解!」」」」」
そして、C分隊は発進していった。

19:00
「・・・行ったか」
「大佐、基地の兵の撤退準備、完了しました」
「よし、付近の隊長機に暗号通信、21:30までにポイント303まで撤退せよとの連絡をしておけ」
「了解です!では、我々はザンジバルに・・・」
「ああ、頼んだぞ。沙霧大尉」
「はっ!」
脱出用に用意しておいた機動巡洋艦、ザンジバルへと向かう彩峰中将の副官だった沙霧大尉の背中を見送った後、自分は別方向へ向かう。
「さて、行くか・・・・・」
パイロットスーツを着込み、ビグ・ラングへと向かうマイ。
彼の背中はなにか、悲壮な雰囲気が出ていた。
作品名:Muv-Luv MSigloo 2 黙示録1998 作家名:mkmk0829