Muv-Luv MSigloo 2 黙示録1998
1998.1.24 早朝
ソウル市街
「サウザー2よりコマンドポスト!方位128よりBETA出現!迎撃許可を!」
『コマンドポストよりサウザー2へ!直ちに迎撃せよ!』
氷点下のソウル市街で戦いの火蓋は切って落とされた。
同時刻
野営基地
『対BETA警戒警報発令!各員、所定の配置にて待機せよ!』
『第2、第3攻撃隊は発進!第1、第4、第5攻撃隊は発進準備を整えよ!』
「くっ!こんな早朝に・・・!」
第5攻撃隊配備の迅霊弐型の発進準備を急がせる。
「神宮寺中尉!準備はできているか!」
「はっ!大佐どの!」
衛士強化装備を纏った神宮寺中尉に呼び掛ける。
いつでも大丈夫、といわんばかりの溌剌とした声で返答される。
それにしてもこの衛士強化装備というものはなんか・・・目のやり場に困る。
「?どうかなさいましたか?大佐どの」
「い、いや!なにもない・・・」
「???」
本当に年上なのか、と考えさせられる彼女の童顔には、疑問符が浮かんでいる。
それよりなにより・・・
「中尉」
「は、はいっ!」
「・・・死なないでくれよ?」
「勿論です。では、行って参ります!」
綺麗な敬礼をすると彼女は迅霊弐型のコックピットに乗り込んだ。
「(そうよね・・・こんなところで死んじゃいたくないもんね・・・)」
神宮寺凉はそんなことを考えつつ、機体の計器の確認をする。
『迅霊弐型、発進準備よろし!発進どうぞ!』
発進命令が出された。
「(死んだりするもんですか!)」
「迅霊弐型!神宮寺凉、出ます!」
作品名:Muv-Luv MSigloo 2 黙示録1998 作家名:mkmk0829