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機動戦士ガンダムRS プロローグ編2

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プロローグ 第十話 用語集



コーディネイター
コーディネイターとは、「遺伝子を調整された」ということに由来する。
それに対して遺伝子調整されていない通常の人類は、ナチュラルと呼ばれるようになった。
本来のコーディネイターとは、「地球再生計画に適任した人材」と定義されていた。
コーディネイターとナチュラルの対立が深まるにつれてコーディネイター自身が選ばれた新人類であるとする選民思想に取って代わられやがてそれが地球在住者の中心的イデオロギーとなってしまった。

ニュータイプ
ニュータイプとは、サダウル・オットーが提唱した思想である「ニュータイプ論」によって出現が予言された宇宙に適応進化した新人類の概念である。
サダウルは、ニュータイプをコーディネイターやナチュラルなど分け隔てなく発現できると説いた。
サダウルの死後勃発したヤキン・ドゥーエ戦役の最中アツシ・サオトメやタカノリ・サイジョウらによって現実の存在となった。
しかしその能力が戦時下で効果を発揮した結果がサダウル考えた「精神的な共感に加えて肉体的な体感を持ちそれらを用いて隣の人を大事にするために活かすことができる人」とは、縁遠い人殺しの道具として能力が用いられる結果となってしまった。
ニュータイプは、一般に認識能力の拡大により人並み外れた直感力と洞察力を身につけ並外れた動物的直感と空間認識能力を持ち独特のサイコウェーブ(脳波)を発する。
また離れていても他者やその状況を正確に認識し意思疎通をする能力を発揮し後に開発されたサイコミュと呼ばれる脳波と兵器を連動させる機器を扱う能力を有している。
このため敵を視認することなく「気配」で探知しさらにその機動を先読みして攻撃し一方では、敵の攻撃を察知して回避するなど戦闘において圧倒的な力を発揮している。
自然に能力発現など詳しいことは、わかっていない。
ただし人工的にこのニュータイプ能力を発現させることは、できる。
その方法は、強いストレスを与えられていることである。
しかしこの方法は、非人道的方法として軍内部から却下された。
しかしあくまでニュータイプ能力とは相互理解のための力であり前述の通り洞察力、認識力の拡大による精神的な共感、そして肉体的な体感によって隣人を大切にすることの出来る人間である。

ニュートロンジャマー
ナチュラルの物理学者カムイ・アスタロン博士によって開発された戦略兵器である。
C.E.70年2月14日の「血のバレンタイン」で地球軍の核ミサイルから受けた被害によってコロニー連邦共和国は、改めて核の脅威を認識しその対抗手段としてNジャマーの実戦投入が行われたという。
そしてニュートロンジャマーは、「血のバレンタイン」の8日後2月22日の「ワトホート」において初投入された。
Nジャマーの影響下では、自由中性子の運動を阻害することにより全ての核分裂を抑制する。
このため核ミサイルをはじめとする核分裂兵器、核分裂エンジンと原子力発電などは使用不可能となる。
副作用として電波の伝達が阻害されるためそれを利用した長距離通信や携帯電話は、使用不可能となりレーダーも撹乱される。
しかし機動戦士ガンダムRSDでマユ・アスカは携帯電話を持っておりまたパトリック・ザラ、ラクス・クライン、カガリ・ユラ・アスハ等は全世界に自らの演説を中継させていたため何らかの方法で回避することは可能な様子である。
これにより精密誘導兵器が使用不可能となり戦場は、再び有視界接近戦闘の時代を迎えた。
そしてその環境下で最も有効な兵器としてコロニー軍が開発した核反応炉搭載の新兵器がマン・マシーンである。
ただ戦闘中のマン・マシーンと母艦の通信にも阻害が及び特に通信対象との距離が離れるとその影響は、より顕著になる。
本体下部には、地面を掘り進むためのドリルが備えられており着地後は自動的に地中数百メートルまで掘削し自己埋没するうえあらゆる遠隔操作に対しプロテクトがなされているため敵に無力化される危険性は非常に低い。
打ち込んだコロニー連邦共和国ですら除去や回収は、困難だという。
またNジャマーの有効範囲は、非常に広くオペレーション・ウロボロスにおいて使用されたものは数基で地球全域を影響下に置けるほどである。

ニュートロンジャマーキャンセラー
Nジャマーの影響を打ち消す装置として地球軍が開発した。
有効範囲は、モビルスーツ1機の原子炉をカバーする程度となっている。
なお製造には、ベースマテリアルとなる特殊な物質を必要とする。
このベースマテリアルは、地球で産出され「機動戦士ガンダムRS」「機動戦士ガンダムRSD」登場のニュートロンジャマーキャンセラーにはそれが使われている。

フェイズシフト装甲
(PS装甲:Phase Shift Armor)は、一定の電圧の電流を流すことで相転移する特殊な金属でできた装甲である。
このことから相転移装甲とも呼ばれ相転移した装甲は、一定のエネルギーを消費することにより物理的な衝撃を無効化する効果がある。
この金属は、相転移にともない装甲面の分子配列が変わり色も変化する性質がある。
通電することにより非通電時のディアクティブモードといわれるメタリックグレーの装甲色が有彩色化する。
また相転移時の色は、装甲に掛けられた電圧によって決まる。
装甲を相転移させることを「フェイズシフトを展開する」と表現することもある。
PS装甲を持つモビルスーツの防御力は、砲熕兵器としては最大の貫通力を有するレールガン(=リニアガン)の直撃や数百万Gの加重にも耐える程であり実体弾であればほぼ完全に無力化することができる。
ただし耐熱性は、ほぼないためビーム兵器に対してはどんなに電力を流しても無力化できない。

トランスフェイズ装甲
略称は、TP (Trans Phase) 装甲である。
実体弾には、圧倒的な防御力を誇るPS装甲であったが莫大な消費電力やフェイズシフトダウン時の弱体化などPS装甲そのものが弱点に直結している点も見受けられ特に外見でエネルギー切れが察知されてしまうというのは致命的であった。
そこで初期のG兵器の設計が終了した時点でPS装甲の欠点を補った次世代機をユーラシア連邦で開発が進められた。
それがカラミティガンダムをはじめとする3機の後期G兵器でありこれらにPS装甲に代わって装備されたのがTP装甲である。
TP装甲は、通常装甲の内側にPS装甲を備えた二重構造であり内側のPS装甲は外装に内蔵されている圧力センサーに反応があった時のみ部分的にフェイズシフトする。
この為従来のPS装甲の様に常に相転移を維持する必要がなく機体のエネルギー消費量は、大幅に軽減されることとなる。
また外側は、相転移を起こさない通常の装甲であるため外見からエネルギー切れが露呈する心配もない。
更にユーラシア版新型GAT-Xシリーズは、コクピットやエンジンブロックなどのバイタルパート周辺のみTP装甲を備えることで更なるエネルギー消費の軽減を図っている。
これによりエネルギーに余裕ができたこれらの機体には、先に開発された大西洋連邦の5機よりも強力な火器や防御システムが搭載され全体的な性能の向上に繋がっている。