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雨と雷と、思いがけないもの

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 そんなことを言うものだから、こっちも苦笑せざるを得ない。そういう意味では、すんなりと認めるソラの性格が少しばかり羨ましい。自分はどうしても変なところで意地を張ってしまうから、素直になれないのが恨めしくて仕方がないというのに。

「この流れで分からない方が不思議よ」
『あはは、そうだね。でも、昔に比べるとショウコちゃんはもうすっかり雷とか平気だよね』
「当たり前でしょう。昔みたいに、訳も分からず怖いって思うこともなくなったもの」

 あの頃の自分にとって、未知のものは殆どが恐怖の対象でしかなかった。雷なんてその筆頭のようなもので、耳をつんざく音がするだけでひどく怯えたものだ。今はその正体をしっかりと分かっているから、もう怖いとは思わないけれど。
 そういう意味では、ソラはいつまで経っても好奇心旺盛で怖いもの知らずと言うべきか。

『うーん、確かにそれはそうだけどね。でも、なんとなく残念だな』
「…どうして?」
『だって、雷怖がってるショウコちゃんて結構可愛かったし』
「………あのね、ソラ君。それ以上言ったら明日どうなるか分かってる?」
『あははははは、やだなーショウコちゃん目が据わってるよ?』
「見えもしないのに、分かったように言わないで頂戴」

 しかし事実目は据わっている。声のトーンも一段階低くなっているので、ソラが分かるのも当然だ。むしろ、これで分からなかったら鈍感にも程がある。

「全く、昔みたいに可愛くなくて悪かったわね」
『そんなことないよ。今のショウコちゃんの方が僕は好きだし』
「……………」

 ちょっと待った、今何かとんでもない台詞が飛び出さなかっただろうか。
 つい今しがたの言葉がショウコの記憶違いではなかったとしたら、これは。

『…ショウコちゃん? どうしたの、急に黙り込んじゃって』

 多分、いや間違いなくソラは今自分が口にしたことに気付いていない。でなかったら、こんな風に平然とした調子でいられるはずがないのだ。
 …もしかしたら、分かっていてやっているのかもしれないけれど。その可能性が限りなくゼロに近いことを長年共に過ごしてきたショウコは知っている。

『ショウコちゃん? …いったいどうし………………あ』

 ほら、やっぱり。たっぷりの間を置いて何かに気づいたこの声は、間違えようもない。

 実は、これが幼馴染からの初めての告白だという事実に、正直どうしたらいいのか分からないのはお互い様のようだ。
 別の意味で前途多難さを表すように、ひっきりなしに鳴り響く雷が何となく恨めしく思えて仕方がない。