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ブレイズ-G-サイファー
ブレイズ-G-サイファー
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東方南十字星 the SouthernCross Wars六

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第六戦:境内の魔法使い


AM7:30

重苦しい装備に身を固め、これまた重そうなヘルメットを被り博麗神社の前へ並んでいる物騒な男が四人。当然だが最強の傭兵こと井野村ご一行である。

装備はというと、
井野村は戦闘機のパイロットスーツを青くしたような服に防弾チョッキを挟んで黒いジャケットを羽織り内側には小分けしたアサルトライフルやスナイパーライフル、手榴弾等。

岡島は白を基調として赤と黄色のラインが入っているツナギ、そのベルトには井野村と同じく銃を二丁引っ掛けている。なお、ヘルメットは真っ白のPASGTヘルメットに目が隠れる程度のバイザーをつけたようなものを被っている。ちなみに四人とも頭の装備はこれだ。

吉本は性格が武装に表れすぎている。
服装は戦闘機のパイロットスーツのそれで、がっしりと固定された腰のベルトには、彼の専用武器のガトリング砲が引っ掛けてある。さらに背負っている飛行ユニットにはロケットランチャー二基、散弾型ランチャー一基を背負っている。そして肩ベルトには連射型ミサイルランチャーを担いでいる。

普通、バズーカ砲一基で30kgはするはずである。それに相当または上回る重量を多数持ち運ぶ吉本は・・・・・・・少なくとも、装備品が軽量化されているのだろう。

最後に羽田。彼は他の三人と比べ比較的軽装備である。服装は陸上自衛隊の迷彩服で、上着のなかまたは内ポケットの中に手榴弾を多数持ち運び、お手製のリモコン爆弾に地雷まである。
雄一の銃器はというと、いまだに自衛隊が採用し続けている9mm拳銃のみである。

だが、彼の十八番である地雷攻撃とヘリによる支援攻撃は強力で、彼らにはなくてはならない存在である。

そんな四人の前にいるのは、今回の模擬戦の提案者であり依頼主の八雲紫。

「んで、オレたちはまずどこ行ったらええんや?」

「最初はここ。まず霊夢とさっき呼んできた魔理沙に、後は集まった連中の相手をして頂戴」

「あの、『魔理沙』って誰です?」

「紹介がまだっだったわね。『霧雨 魔理沙』って言うの。魔法を扱う人間よ」

「魔法って人間にも使えんのか?」
岡島が尋ねる。

「使おうと思えば使えるわ。霊力はもちろん、妖力もね」

「あの浮くやつか?」
吉本が今更うけない洒落を言った。

「その揚力じゃありません。妖(あやかし)の力と書いて『妖力』です」

「じゃ霊力は?」

「・・・・聞くまでもないんじゃないかしら?」

「え?」

ジト目で吉本を見る三人。彼らは事前にいろいろ聞いていたのだが、吉本は雄一居眠りしていた。

「ワシャきいてねぇぞ?」

「寝てたろ」

「ええ。寝てました」

「チッ・・・・・・・・」

井野村の舌打ちが一番吉本には効いたようだ。

「わーってるよ!これから気いつけるって!」

いまいち納得できない三人。ちなみに彼は高校のときほぼ毎日机に突っ伏していた。

「・・・・話、戻していいかしら?」

「ああ」
「ええよ」
「おk」
「どうぞ」

「今日はこの神社の二人と、西にある紅魔館っていう場所にいる人たちの相手をして。知らせは届いてるはずだから、多分館の門番に話しかければ通してくれるわ。今日は以上よ」

最後に一言述べると、彼女は開いていた扇子を閉じた。

「んで~・・・・・・・・さっき言った魔理沙はいつ来んや?霊夢はともかく」

霊夢はと言うと、現在神社の中の掃除や整理だそうだ。

「もう少しだと思うのだけれど」

「案外寝坊だったりしてww」
岡島が笑う。だが次の瞬間

ドガッ!!「ぐぇ!?」
岡島が背中を強打する。
そして前のめりに倒れる。

三人とも倒れた岡島を見た後、彼に衝突したと思われる一つの影を捉えた。

その姿は、黒い帽子に黒い服、白いエプロンのような前掛け・・・・・なのか?
それを身につけている。驚くことに、岡島の背中に衝突したときに乗ってきたのは竹で出来た箒だった。

「随分と遅かったわね。魔理沙」

「ああ、悪い悪い。ちょっとキノコ採りに行っってたんだ。結構良いのが集まったぜ」

「え?・・・・・・・・・あ、貴方は!」
羽田がハッとしたように言う。他の三人もその姿と面影に気づく。

「ん?お前、どっかで会ったか?」
普通の魔法使いこと霧雨魔理沙が聞く。だが羽田の返答は、

「神社の会計係さんですよね!?」

「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」」」」

「あらあら、いつのまに神社で働き出したのかしら~?」
井野村、岡島、吉本、魔理沙が唖然とし、紫が胡散臭い笑みをたたえて言う。

「・・・・・・・あの、みなさん?僕、なんかまずいこと言いました?」

「言っとくけどな。私はこんな金の一つも入んない神社で働いたりしないぜ?」

そのあと意外なことに口を開いたのは井野村で、急に鼻で笑いだす。
「だろうな。神社に黒い服装はさすがに似合わないなw」

つられて頬を緩ませる吉本。だが岡島はジト目。

「お前・・・・・最初本気で信じたろ?」

「・・・・・・ばれたか」

「「えマジで!?」」
魔理沙と吉本、意外と息ぴったり。

そんな二人は、不意に顔を見合わせる。事前に打ち合わせでもしていたかのように。

「お前・・・・・・・・『弾幕ごっこ』って、知ってるか?」

「多分その説明中は寝てたな。どういうもんか想像は出来っけども」

二人は軽く微笑みながらいまだに見つめあい、ある程度距離はあいていてもお互い火花を散らせる。

「早速ね。なら、他のみんなは離れて」
紫が指示し、吉本と魔理沙以外は皆離れる。

ある程度離れると、吉本は飛行ユニットのウイングを展開させ、ガトリング砲を片手に一基ずつ構える。対する魔理沙は、箒を右手に持ち、左手にはなにやら八角形のペンダントのような物を取り出す。

「随分と珍しい装備やな。そんなんでオレに勝てるんか?」

「その言葉そのまんま返すぜ」

そして岡島が合図をする。
「んじゃ、――――――――――――――――――――――



















――――――――――――――――――いざ勝負!!」

「少し間違えてないか?」

「気にすんな」
井野村が聞くが、あっさり返された。


今、幻想郷の歴史に残るであろう戦いがここに始まった。










―――Side吉本―――

「―――いざ勝負!!」

岡島が合図すると、すぐにあの魔理沙とか言うヤツは持っていた箒に飛び乗り、突然飛びおった。マジかよ、あれが魔法使いってやつか!?(注意:さっき紫が言いました)

まあとにかく、オレはあいつと目が合ったとき、「コイツや!」と思った。
そして一戦申し込んだわけだが、コイツからはオレと共通する『なにか』を感じた。

具体的にはわからん。でも何かある。

そしていま、オレは箒に乗った魔理沙と向き合うようにユニットをホバリング状態にしとる。
ちなみに、場所は神社からある程度離れた草原と森の中間辺りに移動した。他の連中も飛んである程度まで近づいてきた。とは言っても500mくらいはあるがな。

「そういや、まだ名前言っとらんかったな。オレぁ吉本交次。大阪人や」