とある転生者の話(第二部)
キキョウの町についた。
ゆったりとした、日本の和の心を感じる。
ポケセンで休み、ついでに部屋を取った。
相部屋は仕方ないとしよう。
…シルバーとハッサムは凄く嫌そうだけど。
「仕方ないじゃん、二人旅に思われてるし」
「別々だっていっただろ!」
ジョーイさんに「女の子一人で何かあったらどうするの!責任もって守ってあげなさい!」と怒られていたシルバー。
いや別に平気なんだけどね、ハッサムいるし。
部屋は二段ベッドとシステムキッチン付きのDK。
「ボク下のベッド〜」
「ダメだ。お前は上。」
「えー、なんでよ。シルバー寝相いいじゃん」
『……アユム…もう少し危機感を持て』
「?ハッサム、危機感って?」
ハッサムは何も言わずにため息を付く。
ハッサムの言葉を察したのか、シルバーまでため息をつく。
「……お前、苦労してんだな」
それどういう意味だ?
外に出て、ジムに行こうとしたらシルバーに止められた。
なんでもマダツボミの塔をクリアしないと戦ってもらえないんだとか。
そんなイベントあったなぁ。
ってか面倒見いいよね、このシルバー。
そう思いながらついていく。
くねくね
くねくねくね
くねくねくねくね
「………」
「…どうした、何を間抜け面してる」
いやあんた、真ん中でくねってる柱に突っ込みませんか!?
って言いたかったけど声が出なくて、なぜだか目線で察してくれた。
「あぁ、あの柱、坊主共が暴れても問題ないように元からくねってるらしい」
「え、そんな理由なの?」
「由来はアホらしかったから覚えてないが、本来はそんな理由だったな」
あぁ、裏チラか。
「思ったんだけどさ、マダツボミの塔っていうくらいだからお坊さんのポケモンってマダツボミばっかだよね?」
「坊主共が使うんだからゴーストタイプだろ」
「賭ける?」
「……負けたら好きなもんやる」
質言頂きました〜。
作品名:とある転生者の話(第二部) 作家名:紗雅羅