とある転生者の話(第二部)
やはり気になったので母さんに電話して確認した。
結果は黒。
トキワ出身で、家族がロケット団に入ったのだとか。
そこまで聞いて電話を切った。
で、ある可能性が出てしまった。
シルバーって従兄じゃね?
えー、そうなるとロケット団リーダーのサカキ氏が叔父さんってことじゃね?
…壮大過ぎて頭痛いや。
「………おい」
シルバーが呼んだ。
「なに?」
「……お前、名前は」
「アユムだけど」
「……見張ってやる、アユムは寝ろ」
夜の見張りをしてくれるそうな。
「ボク起きてるから寝てていいよ?」
「……寝ろ、ロケット団が来ても助けられんぞ」
「寝たら助けてくれんだ」
「い、いいから寝ろ!」
お、照れてやんの。
やっぱツンデレかぁ、公式設定だし。
「じゃあ、甘えさせてもらおうかな?」
「…ふんっ」
そう言って寝袋に潜った。
「ハッサムは入る?」
『……コイツがアユムに手を出さないと限らない』
「心配性?。じゃあお嬢、おいで?」
『入るの』
もふんっと寝袋に潜り込む。
じーっとシルバーが見てるので言ってみた。
「シルバーも入る?」
「ばっ!?馬鹿言ってないで寝ろっ!」
真っ赤になった。
やべぇ、面白い、面白すぎ。
そんなこんなで、旅の初日は終わるのだった。
作品名:とある転生者の話(第二部) 作家名:紗雅羅