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水辺にて ~ひよ恋二次創作~

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 たくさんある『別に』発言のうち、今の『別に』はどんな意味があるんだろう?
 そんなことを考えていた。

 ☆☆☆
 
 暫くして、お昼となり、私たちはパラソルの下で食事をすることになった。
 ひよりと結心のカップルは見ていてほんと、ほのぼのする……。
 真っ赤になるひよりがとってもかわいい。

 「アンタ、それ何本食うの?」

 二戸部君は私が食べているフランクフルトを指して、呆れた口調でいう。
 ちなみに二戸部君は今、かき氷を食べている。

 「……これ、あげるから、そのかき氷、ちょうだい!」
 私がそういうと、やれやれという感じで、
 「食べれば?」
 そういって、かき氷を差し出す。

 って、意識してなかったけど、
 これって間接キスっていう奴じゃ……
 そう考えると顔が真っ赤になった。

 「あんたも、西山もよく顔赤くするよな、そういう意味じゃそっくりだな」
 二戸部君は間接キスには気付いていないようだ。
 私は、無言でかき氷をほおばる。
 メロンソーダ味のはずなのに、何故かいちごシロップ味のように感じた。

 ☆☆☆
 
 プールを楽しみ家路につく私たち。
 なんかあれこれあったけど楽しかったな。
 「ひよりん。これあげるよ!」
 そういって結心が差し出したのは、小さなペンダント。
 「こ、これどうしたの?」
 ひよりが尋ねると、
 「ひよりんたちが更衣室にいったときにさ、カップルの人限定にっていうことで「彼女へのプレゼント」としてもらったんだ。」
 そう結心がいうと、
 「ありがとう」
 顔を真っ赤にしてひよりがお礼をいった。
 
 そんな2人のやりとりを見ていたら、
 「これ、あんたにやるよ」
 そういって結心がひよりに渡したのと同じペンダントを二戸部君は私に差し出す。
 「えっ?」
 「だから、やるって! 俺が持っててもしょうがないし……お前も、寂しいだろ?」
 顔を真っ赤にしながらわたしにペンダントを差し出す。
 「あ、ありがとう!」
 満面の笑顔で私が答えたら、
 「別に……」
 と返されてしまった。

 ☆☆☆
 「ちょっとは進歩したかな?」
 私は、さっき二戸部君にもらったペンダントをみる。
 「二戸部君のこと……好きだもんね、私。いつか……本当に恋人同志になって、ダブルデートできるかな? そうしたら、私、うれしいな?」
 
 ひよりがいて、
 ひよりの大切な人がいて、
 わたしの大切な人がいて、
 わたしがいる。
 
 そんな風景にいつも憧れていた。
 
 夢へも遠くないかも?
 
 私はそうペンダントを見ながら感じた。

 (fin)