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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第57話

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  第57話 「グレート・ブレイヴ・前編」


      BGM ♪ グレートファイバード  


  ファイバード 『見ていてくれ・・・新たな力をっ・・・・!!!』

  澪と聡、グレンラガンが見守る中で、朝日を背にファイバードが立ち上がる。外したフレイムブレスターのヘッドユニットを投げ飛ばし、ファイアーシャトルの名を叫んだ。

    ガキンッ・・・フュッッ・・・

  ファイバード 『ファイアァアアアアア・シャトォオオオオオオオオルッッ!!!』

  傷ついた胸部の中心から光の矢を夜明けの空に向かって放つ。その先からファイアーシャトルが炎のオーラを纏ってかっ飛んできた。

  突き進みながらファイアーシャトルの機首部が真っ二つに割れ、次々と機体の各部が分離・変形していく。

  ファイバード 『アーマァアア・パァアアアジッッ!!!』

  ファイバードはタイミングを合わせて、身体のアーマーをパージさせた。両肩、両腕のアーマーが光を放って消滅。両脚の一部のパーツも同様に消滅する。

  それらの部分へ変形したファイアーシャトルの各パーツが稲妻状のエネルギーを放って次々に合体していく。その最後に胸の部分へ大型ウィングのパーツが合体する。

  すると、グレートエクスカイザー同様に紅い光を放って、一新された新たなヘッドユニットが頭部に装備された。胸部の中央にバーニングエネルギーが注がれ、ファイバードのエンブレムが浮かび上がる。この瞬間、全ての悲しみを、絶望を、混沌を砕く最強の勇者が爆誕した。

  グレートファイバード 『最強武装合体っ、グレェエエエエトファイッバァアアドッッ!!!!』

  低空に浮かぶグレートファイバードの勇姿。澪は素直な一言を、聡は漢心を口にする。

  澪 「すごい・・・・!!!」

  聡 「うっはぁー!!!超カッコいいぜぇぇぇ!!!最強武装合体っっ!!!」

  グレンラガン 『まさしく・・・・勇者だぁあああ!!!』

  グレートファイバードは澪達に反撃の意思を伝える。

  グレートファイバード 『俺は・・・・この力で、この惨劇の・・・全てのハカイジュウ災害の元凶、マザー・デストリアンとドライアスにリベンジするっっ!!!』

  澪 「マザー・デストリアン?!!ドライアス・・・??!」

  グレートファイバード 『マザー・デストリアンは次々とデストリアンを産んできた元凶。ドライアスはデストリアンを送り込んできた、真の元凶だ。今、ロボットの姿になって破壊行為をしているはずだ・・・・ヤツは途方も無く強かった。』

  聡 「でも、グレートファイバードなら・・・・!!!」

  グレートファイバードは、うなずきながら澪の安全を聡とグレンラガンに託す。

  グレートファイバード 『ああ!!この有り余るようなパワーなら十分に対抗できる!!!俺がヤツを斃しに行く間、澪ちゃんのコト頼んだぞ!!聡くんっ、グレンラガン!!!』

  聡 「へっへへ!!任せなってっ!!」

  グレンラガン 『漢の仕事だからな!!!』

  グレートファイバードを見上げた澪がエールを送る。

  澪 「頑張って・・・私、待ってるから!!」

  グレートファイバード 『うんっ!!帰ったら話の続きをするから・・・聞いてくれ!!行ってくる!!!』

  グレートファイバードは上昇しながら、反転し、混沌が渦巻くあきる野方面へギュゴッと飛び立った。澪は瞳に映るグレートファイバードの勇姿をいつまでも見守っていた。



       BGM ♪ 「グレートダッシュ!!」



  舞人 「レエエエエエッツ!!!グレート・マァアアアイトガアアアアインッ!!!」

  舞人の合図でグレートロコモライザーがグレートマイトガインへの変形・合体を開始する。

  グレートマイトガイン 『グレート・ダアアアッシュッッ!!!』

  加速するグレートロコモライザー(開発コードネーム・マイトカイザー)。同時にグレートロコモライザーの後部のコンテナユニットからライナーズ2と小型ユニットがギュドドドドッと飛び出す。

  グレートロコモライザーの後部がロコモライザーと同様の変形機構で変形していく。

  機体を垂直にさせると、左右に就いたライナーズ2が変形し、レーザーセンサーに導かれ合体。

  就いていた各ユニットもそれに続いて合体する。右腕にクレーンブーム、左腕に突牙式ドリル、両足にホバーブースターが合体した。

  舞人 「グレートマイトガイン、起動っっ!!!」

  舞人がグレートマイトガインの戦闘システムを起動させた。胸部のマイトエンブレムが前面部に倒れこみ、頭部が持ち上がる。額の大車輪部のアンテナが左右にバキンと別れ、両眼が光った。

  最後に拳を激突させてキメる。

  舞人 「さぁ、いくぞ、グレートマイトガインッッ!!!あのマダラデストリアンにリベンジしてやるぜ!!!」

  グレートマイトガイン 『ああ!!!だが、その前に舞人!!今の私は、琴吹家のデータベースにもアクセスできるのだが、町田付近で紬嬢を乗せたリムジンが消息を絶っているコトが判明した!!場所からして危険に見舞われているはずだ!!!』

  舞人 「なんだってっ・・・!!!情報通達手段が阻まれていた為に今まで・・・・だが、これはブレイヴ・フォースよりも旋風寺の問題でもある・・・どうする??!」

  多くの市民か、愛する恋人の為か・・・要も抱いた葛藤を覚える舞人。確かに彼女も一市民だ。だが、それよりも多くの人々が苦しんでいる。その時、悩む脳裏に丈の存在が浮かんだ。

  舞人 「そうだ!!!丈なら、近くで戦闘しているはずだ!!!紬さんのコト・・・丈に託すぜ!!!」

  舞人はグレートマイトガインの内部データを轟龍に送信した。戦闘中の轟龍のモニターに受信情報が表示される。

  丈 「なんだ、こんなときに・・・・ん?!!グレートマイトガインからのデータ?!!轟龍、戦闘を任せる!!!」

  丈は戦闘を轟龍に任せて受信内容に集中する。そこで初めて紬嬢が町田付近で危険にさらされていることを知った。

  丈 「何?!!町田だと?!!このエリアだっっ!!!轟龍、くまなく捜すぞ!!!このエリアのどこかに紬嬢がいるっ!!!」

  轟龍 『了解したっ・・・ん!!?距離約2km先の地下に特異反応・・・!!!』

  まさにそのポイントの真上にいた紬達に、危機が訪れようとしていた。地下道にC‐00が新たに産んだD‐29が迫っていた。地下道に地震のような衝撃が走る。

    ズギャドォゴゴゴゴゴオオオオオッッ!!! ドォゴォゴゴゴオオオオッッ!!!

  紬&菫 「きゃああああ?!!」

  OL 「何?!地震??!」

  だが、地震とは違い断続的に衝撃が起こる。巨大生物が地下から迫るような感覚だった。咄嗟の判断でOLの女性は紬達を立たせ、周囲にも脱出を促す。

  OL 「まずいかもね・・・・ほら、あなた達も立って・・・・みんなあああ!!やばいかも知れないから上に行くわよっ!!!」