新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第59話
第59話 「グレート・ブレイヴ・後編」
グレートエクスカイザー、グレートマイトガイン、ジェイデッカー・バーニアンが駆け抜ける。目指すべきはC‐00ことマザー・デストリアン(ヴァギュラ)。
地球(日本)における、これまでのハカイジュウ災害を引き起こしてきた根幹なる存在。C‐00は既に自衛隊の部隊を壊滅させるまでに至っていた。遠方からの援護射撃手段も底をついていた。
今は空中に浮かぶ巨大な目が不気味に静止を守っている。更に周囲には量産型ヴィラーダロボ部隊が囲むようにしてC‐00を守備している。
C‐00 「・・・・・・。」
そのやや遠方では閃光の煌き同士が弾きあうように高速でぶつかる。グレートファイバードとドライアスの激しい激突だ。
ディギャインッ、ジャギャアアアンッ!!! キュウィイイイィ・・・ギャインッ、ガシュキイイイインッ・・・・・・・シュゴゴッ、ギャアアアアアアアアアアアアアンッ!!!
C‐00はドライアスや量産型ヴィラーダロボ部隊を認識しているのか、刃を交えるグレートファイバードに攻撃を仕掛けようとはしない。
浮遊しながら下から下る幾つもの産卵管をうごめかせる。再び新たなデストリアンが生まれても不思議ではない状況だった。
無論、グレートファイバードもこれを破壊せんと向かった。だが、その思いと同等にドライアスへのリベンジに闘志を燃やしていた。
グレートファイバード 『はぁあああああああああ!!!』
ドライアス 『ぬおおおおおおおおお!!!』
ギャジャギイイイイイイイイイイイイイインッッ!!!!
バーニングソードとデスブレードが互いに拮抗してスパークが巻き起こる。眩い光が両者の顔を照らす。
グレートファイバード 『ドライアスッ!!!貴様の野望のためにどれほどの人々が犠牲になったと思っている??!』
ドライアス 『言ったはずだ!!!私にとって犠牲は糧のようなものだ!!!マイナスエネルギーは格好の糧なのだ!!!貴様らがどう思おうとなぁ!!!!』
グレートファイバード 『っ・・・・・!!!!』
グレートファイバードの勇士朗の脳裏にC‐02の餌食になった桜高の女子生徒達のビジョンが過ぎる。ドライアスにとって、彼女たちの犠牲も糧でしかない。そのドライアスの理不尽な価値観に怒りのボルテージが上昇する。
グレートファイバード 『貴様ぁああああああああああ!!!!』
ググググゥゥ・・・・・ガシュキイイイイイィッッッ!!!!
ドライアス 『ぐおおおおおおお??!!』
怒りに燃え満ちたバーニングソードが、刀身の摩擦音を響かせてデスブレードを押し切り、グレートファイバードの覇気がドライアスを圧倒する。
だが、ドライアスは体勢を整え、紫のオーラを放って再び斬りかかる。
ヴィフュゴッ、ギュゴッ――――!!!! ディギャギイイイイイイイイインッッ!!!!
グレートファイバード 『何っ?!!』
この瞬間、ドライアスのパワーが上がっていることを確信する。激突の瞬間、グレートファイバードが押された。
バーニングソードにデスブレードを押し当てながらドライアスが不適に言う。
ドライアス 『くくくく・・・ならば、パワーを上げるまでっっ!!!!私は恨み憎しみの念も糧にする!!!!』
ギュバゴアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!
グレートファイバード 『ぐうっ・・・・!!!!』
強力極まりないデビルフォーンがグレートファイバードを見舞う。先ほどのデビルフォーンよりも確実にパワーが上がっていた。
しかし、グレートファイバードは吹き飛ばされずに耐えしのぐ。グレートファイバードは全身から襲う凶器の振動をも耐え凌ぐパワーを備えていた。
ドライアス 『こいつに耐えられるというのか・・・!!?』
グレートファイバード 『当たり前だ!!!お前が不の感情で、不のパワーでパワーが上がるのなら、俺はその間逆!!!平和な日常を望む市民達・・・闘っている仲間・・・そして帰りを待ちながら想ってくれている人達の想い・・・・あらゆるプラスエネルギーが俺の力だっっ!!!!おおおおおおおおおお!!!!』
ヴィギュドォオオオオオオオオオオオオッッ!!!!
ドライアス 『ぐっ――!!?』
ドライアスは発生したオレンジのオーラに一瞬、圧倒された。
グレートファイバードの脳裏に闘っているダグオンチームをはじめとした仲間達や、放課後ティータイムのメンバーが浮かぶ。最後に澪のビジョンが微笑む。その刹那、グレートファイバードのオーラが、先ほど一瞬放った炎のようなオーラに変貌。バーニングソードがマグマのように輝いた。
グレートファイバード 『っっ・・・・・はぁぁああぁ・・・・あああああああああああああっっ!!!!』
ヴィギャドォオオオオオオオオオオオオオオオッッ!!!!
ドライアス 『おのれぇえええええ!!!!』
吹き飛ぶドライアス。だが、再度体勢を立て直して加速。デスブレードを斬りつける。
ドォオオオオオオオオオオオオッッ!!!!
ドライアス 『だぁあああああああああっっ!!!!』
まさに陽と陰のオーラの激突。一歩も譲らない互いの意思を賭した剣撃がぶつかる。
ヴァギャアアアアアアアンッッッ!!!! シャギャギンッ、ガキャイイイイイッッ!!!!
グレートファイバード 『しゃあああああああああ!!!!』
ドライアス 『でえあああああああああ!!!!』
バザキャイイイイイイイイイインッッッ!!!!
振るった互いの剣を弾きあったグレートファイバードとドライアス。2体は螺旋状の線を描きながら激突しあい上昇していく。
ギュドォドォオオオオオオオオオォォォ――――!!!!
ディギュン、ギャズッッ、バキャシィッ、ズギャドォッ・・・ドドドドドドドドドドドオオオオオオッ・・・!!!!
オーラを纏った戦士が互いの価値観をかけてぶつけ合う。何度も、何度も激突しては弾き、激突しては弾く。振るわれる剣の乱舞。
グレートファイバード 『はぁあああああああ!!!!』
ドライアス 『おおおおおおおお!!!!』
ギャズウウウウウウッッ、ザギャンッ、ドォオオオオッ、ヴィギキイイン、ザヒュシッ、ギャン、ヴァギャシャアアアアンッッ・・・・!!!!
正面から押し合うように刀身同士が激突し、眩い光を放った。
一方、4体の勇者達は各々に突き進んでいた。その最中、防衛ラインを張ったヴィラーダロボ部隊が行く手を遮ろうとする。
ギュウィンッ、ヴィドォドォドォドドドドゥウウウッッ!!! ドゥウィンドォウィン・・・
腕に装備されたビームランチャーの一斉射撃。それを物ともしないグレートマイトガインが、グレート動輪剣を振るいながら突き進む。薙ぎ斬り、叩き斬り、砕き突く。
作品名:新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第59話 作家名:Kブレイヴ