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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第59話

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  グレートエクスカイザー 『ギガ・ヒーリング・フラアアアアアアアアアアアアッシュ!!!!』

    キュヴィアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア・・・・

  それからしばらく後、グレートカイザーソードを持ち上げて、グレートエクスカイザーが荒廃した街で眩い光を放つ。その光は荒廃した街並みを見る見るうちに修復していく。その規模は東京都とその周辺に及ぶほどのものだった。

  ギガ・ヒーリング・フラッシュ。いわば修復光線の大規模版であり、グレートエクスカイザーだからこそなせる業だった。しかし、代償もそれに相応していた。

    ギャキキキンッ・・・・!!

  グレートエクスカイザーの身を纏っていたカイザージェットが強制的に解除された。キングエクスカイザーからもエクスカイザーと勇が強制的に分離して着地した。二人とも呼吸を激しくさせてその場にがくりと蹲(うずくま)る。

  そんな状況でも勇はエクスカイザーにサムスアップして見せ、エクスカイザーもサムスアップで返す。

  エクスカイザー 『勇・・・この技を使った以上、一週間以上の間、戦闘は無理だ・・・・。』

  勇 「オーライ・・・・ま・・・この疲れを持って街が治るんなら・・・安いもんだぜ・・・。」




  光達も闘いを終え、唯達が待つシェルターに到着する。唯達は既に入り口付近で待っていた。光達の姿に気づき駆け出す。唯が、いの一番に光に飛びついて必殺技の抱擁で抱きしめる。無論、光は大喜びだ。

  涼にも駆け出した姫子が抱きついて、きゅっと彼を抱き寄せた。闘いの緊張からの開放の為か涼はいつもの甘えん坊にもどり彼女の胸に蹲った。

  梓は「お帰りなさいです」と笑顔で俊に答える。俊は、その笑顔にドキッとなり、ほほをポリポリと人差し指でかきながら顔を赤くして「ああ、ただいま」と言った。

  蓮は律と笑顔でハイタッチし合った。和と憂も笑顔で彼らを迎える。ただ勇がその場にいなコトが和に少しの淋しさを感じさせた。

  その時だった。エクスGTが彼らの前に到着した。出てきた勇が、疲れを抑えて、光達に手をかざして「よっ!」と言ってみせる。エクスカイザーと勇の到着に光達もテンションが上がった。

  唯と憂も喜んで駆け寄り、唯はエクスGTにほっぺたをスリスリしながら「エクちゃん、おかえり〜」と言う。エクスGTのリトラクタブルのヘッドライトが光り、「ああ、ただいま!」とエクスカイザーが答える。この光景に和もほっとして笑みをこぼした。

  勇はそんな和に視線を合わせサムスアップしてみせる。一瞬顔を赤くして「え?!」となるが、すぐに笑みをこぼしてサムスアップを返して見せた。

  そして、澪と聡、グレンラガンの許へグレートファイバードが降下する。巻き起こる風に髪をなびかせて澪は嬉しそうな笑顔を浮かべて見上げている。

  聡とグレンラガンは、澪の護衛を終えたが故にシェルターに向かって帰路の歩を進めた。

  グレートファイバードの胸の表面から一線の光が地上に放たれた。その場に勇士朗が光を纏って着地した。

  意思が無いグレートファイバードがそびえ立つ前で勇士朗と澪が向き合う。周囲の情景は先ほどのギガ・ヒーリング・フラッシュで修復されている。

  この後の展開は判ってしまっているゆえに、二人の鼓動はドキドキと緊張の脈を打つ。

  澪 「勇士朗君・・・・お、おかえり!」

  勇士朗 「ただいま・・・・えーと・・・・。」

  しばらく変な緊張の空気が流れる。その時、勇士朗の中のファイバードが後押ししてくれた。

  ファイバード (彼女に告白するんだろう!!勇者たる君がここで怖気づいてどうする!!さあ!!君には大いなる勇気があるんだっ!!!自身を持って想いを伝えるんだ!!!)

  勇士朗 「・・・・!!!うっしっ・・・・み、澪ちゃん・・・・長いこと言いそびれちゃってゴメン・・・って何言ってんだ??俺・・・・いや、そうじゃない・・・つまり・・・。」

  澪 「勇士朗君・・・いいよ、落ち着いて・・・・。」

  勇士朗 「澪ちゃん・・・・。」

  澪も緊張からテンパル気持ちが十分に解っていた。もちろん、勇士朗の気持ちもなんとなく。

  勇士朗は目を見開き、改めて告白に踏み切る。

  勇士朗 「お、俺・・・高1の時、桜高の文化祭で初めて澪ちゃんを見たその日から・・・今日に至るまで・・・・ずっと・・・・ずっと好きだったっっ!!!びっちゃけ・・・あ、ぶっちゃけ一目惚れだったっっ!!!俺は・・・・澪ちゃんが好きなんだっっ、だから、俺と付き合って欲しいっっ!!!!」

  全身全霊を開放させて勇士朗は澪に告白した。一瞬の強い風が過ぎ去る。すると澪はゆっくりと勇士朗に歩み寄った。お互いに鼓動はバクバクだ。澪は、ゆっくりと切り出した。

  澪 「勇士朗君は、あの日・・・桜高が襲われたとき、私をかばってくれたよね?それから何度も・・・何度も、何度も助けてくれて・・・・私、段々勇士朗君に惹かれていって・・・気がついたら・・・勇士朗君が好きになってた・・・だから、私も気持ち、勇士朗君と一緒だよ!!だからいいよ、付き合っても・・・・!!」

  今にも火が出そうに顔を赤く、かつ瞳を潤ませて澪も自分の気持ちを伝えた。勇士朗も歓喜の涙をこぼし、噛み締めた。

  勇士朗 「っ・・・・・・ありがとうっ・・・・ありがとうっ・・・!!!」

  澪 「え?やだ、何泣いてるの?勇士朗君!」

  勇士朗 「え?あ・・・・あんまりにも嬉しくってさ・・・!!!こんな掛け替えの無い勝利の報酬が嬉しくって・・・・俺、何言ってんだろ??」

  澪 「いいんだよ、今まで闘ってきてくれたんだからさ・・・みんなの為に・・・それに私と付き合うことが泣いてくれるほど嬉しいだなんて・・・本当、私まで嬉しくて涙出ちゃいそうだ!」

  澪は自分の何かが吹っ切れたかのような感覚になった。初めて男性から告白されたことが影響してか否か・・・。

  澪は勇士朗にそっと手を回した。勇士朗も何かが吹っ切れて、澪を抱きしめた。今までの溜め込んできたお互いの想いを交換し合う・・・まさに勇士朗いわく、掛け替えの無い勝利の報酬だ。

  立ちそびえるグレートファイバードと朝の太陽の輝きが、抱き合う二人を見守っていた。


  つづく