新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第59話
ヴィギュアアアアアアアアアアアッッッ!!!!
下方向から炎が巻き上がり、球体エネルギーが放たれる。空で弾けた球体エネルギーが拡散し、光を降り注ぐ。その背後には巨大なフェニックスのオーラがゆっくりと浮かび上がっていく。
そのとき、グレートエクスカイザーも同時に超必殺技を繰り出そうとしていた。地上に雄々しく立ち、グレートカイザーソードを持ち上げる。グレートファイバードの到着のタイミングを見計らっていたのだ。
グレートエクスカイザー 『よーし・・・・来たな勇士朗!!ギャザウェイアタックで蹴散らそうか!!!ギガ・サンダァアアアアアアアア・フラァアアアアアアアアアアアッシュッッ!!!!』
ヴィギギュアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!
多重なまでの激しい光を拡散させるグレートカイザーソード。長く巨大な刀身から更なる巨大なサンダーエネルギーソードが発生し、天を斬り裂く。
獅子のオーラがグレートエクスカイザーの全身から放たれ、敵に向かって突き進んだ。
『ゴォオオオオオオオオンッッッ!!!!』
同時タイミングでグレートファイバードもフェニックスのオーラと一体化。オレンジカラーのマグマのように輝くバーニングソードを振りかざしてC‐00目掛け駆け抜け、斜め上へと上昇していく。
ディギュオオオッッ・・・・・ギュゴォオオオオォォォォォアアアアアアァァァァアアアアァァァアアアアァァ・・・
グレートエクスカイザーは大きくグレートカイザーソードを振りかぶって覇気を放ちながらC‐00へと突っ込んで駆け抜ける。
グレートエクスカイザー 『ぉおぉおおおおおおおおおっっ・・・・だりゃあああああああああああああ!!!!』
ザガァシュバァギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッ!!!!
大きく振られたグレートカイザーソードの巨大なエネルギー斬がC‐00の巨大なる眼球体を斜めに破断。そしてグレートファイバードが斜め上上空から一気に斬りかかった。斬りかかるその刹那、胸にもある炎のエンブレムの紋章が浮かんだ。
グレートファイバード 『バァアアアアアアニング・スラッシュッッ!!!!でぇぇえええええやああああああああああああああああああっっっ!!!!』
ヴァズディギャシャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンッッッ!!!!
斬り裂いた瞬間、バーニングソードから炎が吹き散る。C‐00を破断した部分から激しい突発的な爆炎が爆発した。
ヴァディギャゴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッ!!!!
崩れ行くC‐00を背にして、各々のソードを構え直すグレートファイバードとグレートエクスカイザー。背後でC‐00が破損した部分から何度も爆発を起こし、最後の大爆発を起こす。
ディゴンッ、ヴァギャガ、ズギャドォオオオッ、バキャラドォドォガアアン・・・・・ディヴァクドォゴヴァオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッッ!!!!
この瞬間、一連のハカイジュウ災害が終焉を迎えたことを告げた。2体宇宙勇者はそれぞれのソードを消滅させるように収容し、勝利の勇姿をキメた。獅子が咆え、フェニックスのエンブレムが輝きを放つ。
ヴィギギギュイイイイイイイイインッッ!!!
『ゴオオオオオオオオン!!!』
キュフィキュアアアアアアアンッッ・・・・!!!
その後・・・マザーヴァギュラが駆逐されたことが影響してか否か、急激にデストリアンの群れが弱体化。そのチャンスを逃すことなく、ヘルトルーパー部隊、そして勇者ロボット達によって一掃されることとなった・・・。
東京都西部を中心を発端とし、神奈川県や埼玉県に及んだハカイジュウ災害は一応の幕を閉じることとなった。だが、その元凶だったドライアスは逃亡したがゆえに本当の意味での終焉とは言えないのもまた事実であった。
それでも今は確かな勝利を手にし、勇者達は対策本部へと招集していく。そこには共に闘った自衛隊の部隊の姿も確認できる。以前の状況では考えられない状況だった。否、これこそが自然の光景なのだ。
彼らもまた国民を守る一つの勇者達だ。勇者ロボットの勇姿が彼らを再びあるべき姿勢にさせたのは言うまでも無かった。
ジェイデッカー・バーニアンと共にJトランスポーターが垂直着陸し、中から乗組員である要達が降りてくる。するとさわ子が駆け出して要に飛びついた。葉山や鹿島、霧島がその大胆さに驚いている一方で、吉崎は友人の行動にやれやれといった感じで笑って見せた。
要はさわ子をそっと抱き寄せ、帰還の報告をする。「ただいま」と「おかえり」のキャッチボールだ。そして要はそびえ立つジェイデッカー・バーニアンを見上げる。さわ子もその方向へ振り向く。
ジェイデッカー・バーニアンが敬礼すると、要とさわ子は二人揃って敬礼をした。
グレートマイトガインと轟龍が着地し、コックピットワイヤーを使って舞人と丈が降りて来た。
二人は勝利を手にしたその拳と拳を軽くぶつけ合い、ハイタッチをする。グレートマイトガインと轟龍も同じく、握手を交し合う。
そこへ駆けて来た紬が舞人の胸に思いっきりダイブ。舞人は後ろに倒れながら受身を取る。
ずっと残酷な光景を見たり危険な目にあって不安の中にいた紬。感情の全てを吐き出し、全身全霊で舞人を抱きしめていた。無論、舞人はその気持ちを酌み、抱擁で答えてみせる。そしてその状態で顔を合わせてキスをして見せた。
丈は何やってんだかといわんばかりに頭を抑える。だが、今度は丈の所に一人の少女が歩み寄る。
菫だった。丈は表情を柔らかにして彼女に気遣う。普段はなかなか見せることの無い表情だ。菫は涙ぐんで今ここで丈と再会できたことの喜びを噛み締めた。
丈はよしよしと菫の頭に手を置いて「よくがんばったな」と告げる。すると、菫も感情を抑えきれずに丈に抱きついた。
周囲に警察官が多数いる中、気まずいモノを覚える丈だが、もはやそんな小さなことはどうでもよい空気に満ちていた。今は大災害に見舞われながらも、それらに打ち勝つことが出来た喜びの空気の方が断然に大きかった。
グレートファイバードとグレートエクスカイザーも対策本部に立ちそびえている。中の勇士朗と勇の二人も勝利を称え合い、握手を交わし、うなずき合う。この闘いに勝利を導いた鋼の勇者達の姿だ。
そして警察官、自衛官一同が勇者ロボット達と共に一斉に敬礼する。冴島もこの状況に感涙しながら敬礼していた。無論、熱き心からの感涙だ。
グレートマイトガイン、轟龍、ジェイデッカー・バーニアン、バスターボンバー、フレアダイバー、ガンレイバー、ショットレイバー、そしてグレートファイバードとグレートエクスカイザーの全勇者の勇姿がそこにあった。
誰もが勝利を噛み締め、誇り高くそびえ立っていた・・・。
作品名:新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第59話 作家名:Kブレイヴ