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世界一初恋 高x律 パラレル

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【SIDE 律】

丸川書店 エメラルド編集部 -- 通称乙女部
普段はピンク一色、ファンシーな小物&ぬいぐるみ、そして(何故か?)イケメン集団と名高い
少女漫画編集部内は、見るに堪えない状態となっていた

恒例のデット入稿を終え、精根尽きた屍が床に転がる

俺--小野寺律は諸事情により丸川書店へ転職し、ぼちぼち三カ月が経過する
以前の会社では文芸編集をしていたのだが、何故か今は少女漫画編集をすることになり・・

最初は戸惑ったが『使えない』と思われるのはイヤだった
特にこの人 -- エメラルド編集部編集長 高野政宗 にだけは思われたくない!

何故なら・・・
学生の頃ほんの少しだけ若気の至りで付き合っていたことがある訳で・・

『もう一度お前に俺を好きって言わせてやる』

高野さんが”嵯峨先輩”で、更にお互いの感違いで別れたことを知った後
高野さんは職場でもプライベートでも公私混同して俺にチョッカイをかけてくる

いい加減にしてくれ・・俺はあんたなんか好きにならない!
と虚勢を張ってはいるが・・最近は少し・・いや・・かなり意識し始めている

--- 高野さんが営業の横澤さんと一緒にいるところを見ると
   ”心”がざわつく

--- 高野さんが触れた先から熱を帯びて
   ”身体”が熱くなる

--- 高野さんが出張で職場にいないときは
   ”寂しい”と感じてしまう

--- 高野さんが俺に話しかけてくれると
   ”嬉しい”と思ってしまう

マズイ・・このままでは高野さんの思い通りになってしまう!
俺は仕事に生きる!って決めたんだ!!



「今日車で来てるから一緒に帰ろう」と言う高野さんから逃げて
そそくさと帰宅したのだが・・・・

--- 誰かこの状況を200字以内で説明してもらえないだろうか?

突然の出来事にリビングの入口で茫然と立っていると
「だれ?」と話しかけられた

「えっと・・ここ俺の部屋なんだけど?」
鍵は掛っていた。窓は施錠してある。どうやって入った?

「あーそーなんだ。わるい。」
全くもって”わるい”なんて思っていない態度で俺をみて言う
しかも普通に寛いでるし・・・・

「あのぉーどなた様?」
不法侵入者といえ、名前ぐらいあるだろう

「人に名前聞く前に自分が名乗れよ」

ぶち・・

「何だと!!勝手に人の部屋に上がり込んで、不法侵入で警察に突き出してやる!」
携帯を手にとり、通報しようとすると、青年は俺から携帯を奪い

「ハァー。わかったよ。落ちつけよ」
と何事もなかったように淡々と話を続ける

「俺の名前は”高野政宗” 今年二十歳。あんたは?」
へ?今なんておっしゃいましたか?

俺・・・校了明けで疲れてるのかな
確かに、三日程編集部に泊ってたし、睡眠も殆ど取ってないし・・・
俺は右手を額にあて、うーんとグルグル考えていると「おい!」と俺の手を取る

「教えろよ」
よく見れば、まだ若干幼さが残っていて、嵯峨先輩から高野さんに進化途中って感じ?

「小野寺・・・小野寺律」
そう言うと、「りつ?」と眉間に皺を寄せ俺を睨みつける

「べ・・別に珍しい名前でもないと思うけど?」
いや・・かなり珍しいかもしれないが・・・

今俺の目の前に居座る人物は、二十歳の高野さんで、
この頃は俺はイギリスに留学中で。
ちなみに以前横澤さんから聞いた話しでは一番荒れていた頃の高野さんってことになって・・・

そんな荒れてる時期に俺=織田律という事実を告げるのは正直怖い
何されるか分かったもんじゃない・・・

「ふーん」
彼はそう言うと、ふいっと視線を逸らしベランダへ近づき外を眺める
見上げた先には雲ひとつなく満月だけが浮かんでいた

「あいつも見てるかな・・・」
ポツリと呟いた言葉は、気にしなければ聞き逃してしまう程小さく、
だけど、俺はシッカリと聞いてしまった

「あいつって誰?」
思っていたことを口に出してしまいハッ!となる
片手で口を抑え「しまった!」と考えていると、彼はゆっくりと振り返り
「俺の元恋人」と返事を返した