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Mr.stripper Charles

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「仕方ないだろ、あのまま放っておいていたら何されるかわかんなかったんだぞ。それに、あんな何杯もカクテル飲ませたうえ、終いには泥酔させておいてよく言えるな」
「うっ…」

 流石にその点においては反省しているらしい、エンジェルが「それは…」と、さっきの強気な態度から打って変わって、少ししゅんとなって俯く。

「いいよ、エリック。断りきれなかった僕にも落ち度はある。そもそも酒に頼ってしまった僕も僕だからね」

 隣でチャールズが宥める。一方、レイヴンはしょげたエンジェルの背中を優しく擦りながら迷子の子供を落ち着かせるみたいに語りかける。

「ほら、エンジェルはエンジェルなりにその時のチャールズに自信を持ってもらおうとしてやったんでしょ? 確かに些か強引なやり方だったのかもしれないけどチャールズもそこはわかっているし、ね? 飲んじゃって殆ど覚えてないんじゃしょうがないわよ」

 俯いたままこくり、と頷く。
 そのままエンジェルが「…チャールズ、ごめん」とぼそっと漏らす。

「まぁ、僕なんかも全然記憶にないから不思議な気分なんだけど…お互いなんとか最悪には至らなかったから良かったし。でも、」

 一呼吸置いてから再び口を開く。

 「でも、やっぱり、もう出来ればあの仕事は2度とやりたくないな」と笑いを交えながらチャールズが言う。エンジェルもつられて笑みを溢す。

「うん、ありがとう」

 少し困ったように笑いながらエンジェルが言った。

「本当に、俺もこれっきりにしてもらいたいな」
「そうだねー…それ以前にああいう堂々と人前に立つ仕事は僕には向かないからなぁ」
「いや、そういう意味じゃなくて」
「えっ? うわっ」

 肩を引き寄せて、軽く触れる程度のキスをする。


「俺が嫉妬狂いしてしまいそうになって困る」



 チャールズの頬に、カクテルの時とは違う、桃色が射す。
 そんな自分達をレイヴンとエンジェルがやれやれといった表情をするのが横目で見えた。









END
作品名:Mr.stripper Charles 作家名:なずな