世界樹の迷宮4 ~剣士と印術師の冒険と恋愛の物語~
序章 ~3人の少年少女~
タルシスにあるとある小学校、ここに、ライトという少年がいた。
「ねぇライト、ライトは大きくなったらどうする訳?どんな町に行くの?」
彼に質問してきたのは、幼稚園時代からの幼馴染み、アリエスという少女だ。
「僕は、タルシスに残るよ。」
「えっ?」
それを聞きつけたのが、アリエスの親友であり、ライトともそこそこの仲のエレナという少女だ。
「それって、冒険者になるってこと?」
「そう!僕は立派なルーンマスターになって、世界樹の真実を突き止めるんだ!」
「へぇ・・・、そうなんだ。」
相づちを打つエレナに続き、アリエスが口を開く。
「実はね、私も世界樹目指してるの。職業はソードマンでね。」
「ソードマンかぁ、ねぇアリエス、僕達でギルドを作らない?」
「うん、そうだね。」
「2人とも、早死にしないでね。じゃあ、私は帰るから。」
エレナが教室を出るとき、2人に見えないように、悔しそうな表情をしていた。
「なんでアリエスばっかりなのかな・・・。私だってライトと一緒にいたい。」
実は、エレナはライトに好意を持っており、アリエスといつまでも一緒というのが嫌だったのである。
「私もライトと一緒にいたい。ということは・・・。」
エレナは、1つの結論に至った。
「冒険者になるしかないかぁ。」
作品名:世界樹の迷宮4 ~剣士と印術師の冒険と恋愛の物語~ 作家名:ほーき雲