機動戦士ガンダムRS 第4話 サイレントラン
キラは、フラガ大尉と民間人と軍人という壁が存在すると思っていたが根本にあるのは同じだと考え直した。
「よし。
作戦の説明と仲間たちの紹介を行うぞ」
キラは、フラガ大尉から作戦の説明と他のパイロットたちの紹介が行われた。
※
「ドゴス・ギア級およびアレキサンドリア級が後方90に接近」
ロメロ伍長が後方の敵艦とアークエンジェルの距離を報告した。
※
作戦を聞き終わったキラは、フラガ大尉とともにモビルスーツデッキに行った。
「とにかくアスランの援護と自分と艦を護りさえすればいい」
そういってフラガ大尉は、メビウス・ゼロに乗った。
「はい。
大尉も気をつけて」
キラは、そういってストライクガンダムに向かっていった。
※
「メビウス・ゼロ、フラガ機は1番カタパルトへ」
バジルール少尉の命令と整備士が振るコンタクト・バーに従いながらメビウス・ゼロがカタパルトに移動された。
それに伴いアークエンジェルの1番カタパルトが開いた。
「ムウ・ラ・フラガ、出る。
戻ってくるまで沈むなよ」
バイザーを下ろしながらそういうとメビウス・ゼロを固定していた固定器が外された。
そしてシステムオールグリーンとともにメビウス・ゼロが発進した。
アークエンジェルは、2基のカタパルトがあり右舷側が1番で左舷側が2番である。
「シグーハイマニューバ、クルーゼ機は2番カタパルトへ」
バジルール少尉の命令と整備士が振るコンタクト・バーに従いながらシグーハイマニューバの足がカタパルトに接続された。
それに伴いアークエンジェルの2番カタパルトが開いた。
「ラウ・ル・クルーゼ、出る」
そしてシステムオールグリーンとともにシグーハイマニューバが発進した。
※
「後方アレキサンドリア級とドゴス・ギア級が50に接近」
ロメロ伍長がさらに敵が接近していることを報告した。
「2分後にメインエンジンを始動。
『G』、発進準備」
ラミアス艦長が命令を出した。
※
1番カタパルトにはイージスガンダム、デュエルガンダム、バスターガンダムが待機しており2番カタパルトにはストライクガンダムとブリッツガンダムが待機していた。
ただし2番カタパルトでは、ストライクガンダムが先に発進準備をされていた。
これは、ストライクガンダムがストライカーパックを装備する機体特性上どうしても迅速に出撃できないための処置である。
(大尉と中佐が先行して前後の敵母艦を攻撃する。
その間『G』のパイロットは、アークエンジェルを直掩する。
うまくいくのかな?)
キラは、ヘルメットのバイザーを下ろしながらフラガ大尉からの作戦を思い出していた。
しかし作戦がうまくいくのか不安だった。
「キラ」
突然自分を呼ぶ声に驚いた。
「ミリアリア」
通信モニターに映っていたのは、ミリアリアだった。
「以後私がモビルスーツおよびモビルアーマーの戦闘管制となります。
よろしく」
「よろしくお願いしますだよ」
ミリアリアの言葉を思わずジャッキー伍長が注意する。
しかしそこには、いつもと変わらないミリアリアの姿があった。
そんな姿を見てキラは、少しほっとした。
直後に天井と両壁のが開いてバックパックと武器がストライクガンダムに装備された。
「装備は、エールストライカーだ。
アークエンジェルが吹かしたらあっという間にに敵が来る。
いいな?」
バジルール少尉がキラに確認を行った。
「はい」
キラは、了解した。
※
アークエンジェルのカタパルト下にある特装砲の銃口が開いた。
「エンジン始動。
同時に特装砲発射。
目標、前方ロンバルディア級」
ラミアス艦長の命令でアークエンジェルのエンジンに灯がついた。
「ローエングリン、撃て」
続いてバジルール副艦長が命令した。
その命令でローエングリンが発射された。
※
それは、ロンバルディアでも確認できた。
「前方より熱源接近。
その後方より大型の熱量を感知。
戦艦と思われます」
索敵士のレディー・ウォーカー軍曹が報告した。
「回避行動」
グラハム艦長が命令した。
それが功をなしロンバルディアは、回避できた。
※
フラガ大尉は、ローエングリンを横目にロンバルディア級に向かっていった。
ローエングリンを使ったのもメインエンジンを始動させたのも2人の行動を悟られないようにするためだった。
※
それは、ドゴス・ギアでも確認できた。
「熱源を感知。
敵戦艦と推測」
ステファニー軍曹が敵艦発見の報告をした。
「マン・マシーン隊、発進させろ」
ブライアン艦長の命令でマン・マシーンは、カタパルトに移動された。
※
回避行動を取ったロンバルディアもマン・マシーン隊を発進させようとしていた。
「出撃は、カーンズ中隊に行わせる。
クラッチェ中隊は、直掩として待機」
ロンバルディアから12機のユーピテルが発進した。
※
それは、アークエンジェルでも確認できた。
「前方ロンバルディア級よりマン・マシーン、発進。
機影、12です」
「艦長」
「お願い」
バジルール副艦長の確認にラミアス艦長が了解した。
「『G』を発進させろ」
その命令で両舷のカタパルトが開いた。
キラは、出撃前にここに至るまでいろいろあったことを思い出していた。
全システムが発進準備が完了になったことを示すグリーンに変わった。
「キラ・ヤマト、ストライク行きます」
ストライクガンダムは、カタパルトで漆黒の宇宙に飛ばされた。
キラは、ストライクガンダムのフェイズシフトを展開した。
作品名:機動戦士ガンダムRS 第4話 サイレントラン 作家名:久世秀一