神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~ 第1~9話
第1話 プロローグ
「そうか、あれから10年以上になるのか?」
ここは竜宮市、安田記念病院院長室。
院長安田潤司と北見柊一外科部長は、
翠屋のケーキと質の良い紅茶に舌鼓を打ちながら歓談していた。
「俺は未だに信じられんがな、異世界なんてものがあったことに」
「まあ私も驚きでしたよ、でもあの子の母親は律儀だな、毎月必ずこうやって差し入れをしてくれる」
「あの時、厳しい手術だったが、救えて本当に良かった、
あの時の医大生も立派な医者になったそうだ。
この間、あの子の父親に会う機会があったんだが、
あの子もあっちの世界で警察官なんかを鍛える教官をやっているそうだ、
随分逞しくなったものだ。
今にして思えば、あの子がここへ運ばれてこなければ、
その後のヴァルハラは無かったかも知れない。
正確に言えば、レーベン、3D電子カルテなどの技術は
まだ導入されていなかったかもしれん」
「私もそれを知った時は信じられませんでしたよ、スメラギグループのバックに月村財閥と世界のバニングスグループが居たとはね、レーベンや3Dカルテの技術もあっちの世界からの技術供与だったとは……」
「そうか、あれから10年以上になるのか?」
ここは竜宮市、安田記念病院院長室。
院長安田潤司と北見柊一外科部長は、
翠屋のケーキと質の良い紅茶に舌鼓を打ちながら歓談していた。
「俺は未だに信じられんがな、異世界なんてものがあったことに」
「まあ私も驚きでしたよ、でもあの子の母親は律儀だな、毎月必ずこうやって差し入れをしてくれる」
「あの時、厳しい手術だったが、救えて本当に良かった、
あの時の医大生も立派な医者になったそうだ。
この間、あの子の父親に会う機会があったんだが、
あの子もあっちの世界で警察官なんかを鍛える教官をやっているそうだ、
随分逞しくなったものだ。
今にして思えば、あの子がここへ運ばれてこなければ、
その後のヴァルハラは無かったかも知れない。
正確に言えば、レーベン、3D電子カルテなどの技術は
まだ導入されていなかったかもしれん」
「私もそれを知った時は信じられませんでしたよ、スメラギグループのバックに月村財閥と世界のバニングスグループが居たとはね、レーベンや3Dカルテの技術もあっちの世界からの技術供与だったとは……」
作品名:神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~ 第1~9話 作家名:酔仙