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世界一初恋 高x律 続パラレル

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「・・腰が痛いんですけど!」
情事のあと、起き上がることも出来ず高野さんに背を向ける形で横になりながら腰を擦る
「あー手加減できなかったからなぁー」
タバコに火を点け、ふぅーと煙を吐き出しながら「ごめん。ごめん」と頭をクシャクシャ撫でてくる

「大体限度ってもんがあるでしょ!何で連続三回もヤルんですか!!」
「ん?それは律がエロいからだろ?」
「え・・エロいって・・・俺のせいなんですか!?」
「自覚ねぇーの?」
「そんな自覚ありません!!」
「ふーん。てっきりお前が誘ってるんだと思ったけどな?」
「ば・・バカじゃないですか!!?」

全く・・この鬼畜上司はどうして毎回俺の腰を壊す程抱くのだろうか・・・・
大体俺誘ってないし・・多分・・・
って言うか・・・あれ?何か忘れてないか?俺・・・

「あぁぁぁぁぁぁ!!!」
「なんだよ!うっせぇーな!!」
「先輩!!先輩達は??」
「あ゙?忘れてたな」
そう言うと、高野さんはタバコを消して床に散らばった衣服を拾いながら身に付ける

「ってゆーかさ。」
「なんですか?」
「あいつらまだヤってんじゃねぇ―の?」
「はぁ?」
「まだ若いし。俺が三回ならアイツもっといけると思うけど?」
ニヤニヤと笑い俺を見ながら「若いっていーよなぁー」と話しかける

「・・・・高野さんは歳を取りましたからね。先輩はまだまだ現役ですからね
 そりゃースタミナも持久力も若い先輩には敵いませんよね?」
「ふーん。試してみる?」
「え?」
「俺、まだイケるけど?」
俺の上に圧し掛かりながら「第四ラウンド始めましょーか?」とワザと耳元で言ってくる
「け・・結構です!遠慮します!!」
「チッ!」
と舌打ちをした後、「じゃ続きは今夜な」と言って軽く唇にキスを落す

「きょ・・今日はもう無理です!!」
「へぇー明日ならいーんだ?」
「いや・・あの・・明日も駄目です・・///」
そんなやり取りをしていると、ピンポーンとチャイムが鳴った

「あ、先輩達かも」
俺は痛い腰を擦りながら散らばった服を拾い急いで身に付けた
高野さんはゆっくりと玄関に向かい、訪問者を対応していた

リビングから出てひょっこりと玄関に顔を出すと、同じく腰を擦りながら辛そうなもう一人の俺と、
その隣で睨みを利かせている先輩の姿があった

「俺達、帰るから」
「あーそーかい。お前だけ帰って”律”を置いてけよ」
「だったら俺は律を連れて帰るけど?」
「せ・・先輩!仲良くしましょうよ」
「ハッ!なんでこんなヤツと」
「ハッ!こっちこそ願い下げだな」
「・・・・たーかーのーさーん?」
「・・・っ!」
「律、世話になったな。色々ありがとう」
「別に俺は何もしてないよ。先輩こそごめんね」
「ご迷惑お掛けしました」
ペコリと頭を下げたもう一人の俺
あっちの世界の俺は、左程やさぐれずに成長しているらしい
「・・・素直な”律”は可愛いな」
「何か言いましたか?高野さん?」
「いいえ。」
「気を付けて帰ってね。」
「ああ。ありがとう律」
それじゃと言って彼らは呆気なく去って行った

残された俺達は顔を見合わせた後、お互いの手を握りクスリと笑った
「お前さ、俺よりアイツの方がいい?」
「何ですか急に?」
「いや・・お前にとってアイツは嵯峨先輩なんだよな?」
「そーですね。若干面影が残ってますし。俺の大好きだった嵯峨先輩ですね」
「・・・・・」
「だから何ですか?まさか昔の自分に嫉妬してるとか言いませんよね?」
「・・・嫉妬してる」
「ハァー?俺の話しちゃんと聞いてました?」
「ん?」
「”大好きだった”って言ったんですよ。過去形ですよ?」
「じゃお前は俺の事が好きってことでいーんだよな?」
「・・・・それはご想像にお任せします///」
「なんだよ。もう少し素直になれよ」

これが精いっぱいですよ。高野さん。
俺はまだあなたに言葉で伝えることは出来ないけど、
それでもあなたの隣に居たいと思ってるんですよ。

桜舞う季節
先輩に告白したのも同じ時期だった
あの時は純粋に先輩のことが大好きで、
若気の至りとはいえ「好き」を無暗に連発していた自分が恥ずかしいけど、
今は俺の変わりに高野さんが「好き」を連発するから釣り合いがとれて丁度いいのかもしれない。

「何考えてんの?」
そう言って、俺の顔を覗き込む高野さんは、すごく穏やかな表情で優しく微笑みかけながら俺の髪を触る
「高野さんの事、考えてたんですよ」
そう言うと、目を見開き呆気に取られているから笑える
クシャリと髪を掻き、「そっか」と言って額にキスを落す

「俺、腰が痛いんで高野さん夕飯ご馳走してください」
「何食べたい?」
「グラタンが食べたいです」
「りょーかい」

手を繋ぎながらリビングへと向かう
一度は離れた縁だけど、俺達はまた出会うことが出来た

それを運命と言うのなら、俺は素直に受け入れようと思う。

俺と高野さんの再会が偶然ではなく必然だったのだと、
なんとなく彼らを見て感じたから

もうひとつの世界 --- パラレルワールド
どうか、彼らの縁も途絶えることなく、末長く幸せでありますように


end