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神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~19-29話

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第26話 アメリカへの夢

 やって来ましたスーパー銭湯、午前11時の開店と同時に入場する。
 ここなら足が不自由でも手すりがあるしシグナムとシャマルが介助してくれる。
各お風呂の中は車椅子でも移動出来るのが有り難い。
「あら、リィンちゃんはこんなに大きくなれるんだ?」
 桃子さんが新鮮な目でリィンを見つめている。
「はいです~なのはさんと同じぐらいまで大きくなれるですよ。
でも、この大きさでは燃費が悪いんですが……」
 と言う様なやり取りをしながら服を脱ぐ。


「ぁ、あのジャグジーが良いかも?」
 もう寒い季節でもないそんなに長い時間浸かっていたら逆上せてしまう。
ジャグジーなら温度はぬるめだし良い感じに泡が出ていて半身浴には丁度良い。
「ふう~やっぱりここは良いな」
 そう呟いたのはシグナムだった。
「なんや、5人並ぶと私だけ無いのが嫌やな……おお、同士よ!」
 そう言ってヴィータとリィンに抱き付くはやて、しかし……
「私は同士じゃあないですリィンはちょっとだけ有りますからこちら側です」
「この裏切り者~」
 無乳(ないちち)同盟、現在構成員は2名である。


「大丈夫か?高町なのは、どこか苦しい所とか無いか?」
「ううん大丈夫、全然平気だよ、それよりシャマルさんが……」
「どうしたシャマル?」
 そうシグナムに言われて、シャマルがこちらを向く。
「あの話どうしようかと思って……」
「あの話?」
「シャマルさんまだあの話してなかったの?」
 なのはにそう聞かれたシャマルは軽く頷いた。
「あの話とは一体何だ?」
 シグナムが突っ込む、暫く沈黙したシャマルだったが意を決して話し始めた。
「はやてちゃん聞いて欲しいの、実はね……日本の大学の医学部は6年……
でね、アメリカの大学なら年4回も飛び級試験があるし……それにはやてちゃんと同い年で脳外科医の免許を取った子だっているのよ……と言う訳でなるべく早く医者になる為にはアメリカの大学に……
 シャマルは話し始めた。
 このままでは医師免許は取れても何の実績もなく医者としてはやっていけない事、それを解消する為にはアメリカへ行くしかない事など自分の置かれた立場、自分の目標、そして理想を蕩々と語るシャマルが居た。

 熱く語るシャマルを眩しそうにに見ながらはやてが答える。
「別にええよ、ちょう寂しなるけどそれは神様がシャマルに与えた試練や、それを邪魔するつもりはないし邪魔したらあかんと思う」
 はやては笑って許してくれた。
「ねえ、所でどこの大学に転校する気?行き先は決まったの?いつから行くの?」
 そう突っ込んだのはアリサだった。
「それがまだ……」
「だったら良い所が1カ所有るわよ、この日本からでも通える場所が」
「ええっ?」
「カリフォルニア医科歯科大学ロサンゼルス校、ここなら日本からでも通えるわよ。
それにアメリカの大学は新学期が9月からだから夏休み中に手続きすればどうにかなるわよ」
「なんでロスにあるのに日本から通えるの?」
 そう突っ込むなのはにアリサが悪戯っぽくニヤリとする。
 アリサは、4機の転送機を手に入れていた。全てレティ提督からせしめた物だ。
 1機は海鳴市の外れ高町家の修行場がある山の中、バニングス家の別荘は、高町家の修行場に隣接しているのだ。
 1機はアリサの自宅、更に1機はロスの本宅、残りの1機はフランスの実家にある。
バニングス家の人々はこの転送機を使って日本、アメリカ、フランスを自由に行き来していたのだ。
これなら飛行機代も浮くし非常に短い時間で移動が出来る。
ビジネスの世界は時は金なりなのだ。
 アリサでさえこの転送機で世界中を飛び回っている世界一忙しい小学生なのだ。
「この学校本宅の隣なのよ、転送機を使えば通う事も出来るし、本宅にだったら泊めてあげるわよ、4年ぐらいどうって事無いわ」
 非常に嬉しい申し出に戸惑うシャマル、しかしはやてはそれを受ける様促す。
「別にええやん、喜んでそうさせて貰いぃ、恩返しはお医者様になってからや」
「はい!」
 そう返事をした彼女の目尻に涙が光っていた。


「さてそろそろお昼や、みんなで何食べよう?」
 話し込んでいる内にいつの間にかお昼を回っていた。
そそくさと上がると急いで着替える。
 丁度5月、旬の鰹が良い感じに上がってる。
今日はみんなで鰹のたたき丼だ。
 やはり黒潮の洗う海鳴の町は海産物が良い。
この時期は鰹にイサキ、アオリイカと美味しいのもがたくさんある。
 みんなで食べるお昼は最高だった。