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神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~30-40話

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「な~んか私達は蚊帳の外だよね」
 なのはとフェイトは壁際でパーティーの様子を眺めていた。
そこへユーノも加わる、だんだんとお子様グループが集まりだしていた。
 でも、最近フェイトがユーノを見る目が厳しい、
何か非常に敵視しているような気がする。
 そんなフェイトが何か思い詰めたような目をしている。
何かもじもじとしてなのはに話しかけようとしていた。
 それを察したなのはがちょっと離れた場所へフェイトを誘った。
「フェイトちゃん、何かご用?」
「なのは……」
 真っ赤な顔をするフェイト、どうしたのだろうか?
「あのね、この前のお茶会の時に……」
 あの何とも卑猥な映像が頭を過ぎる。
「でね、その……私……私もしてみたいの!出来ればなのはとお兄ちゃんと!」
 どうやらフェイトの妄想は3Pの様だ。
「へ……?(°д°;;) 」
 今何か非常に気まずい様な恐ろしいような事を言われたような……
 フェイトは更に真っ赤な顔をする。
普段は無口でおとなしいが、とんでもなく大胆な事を考えていたりするフェイト、あの日以来そう言う妄想ばかりしていたようだ。
「フェイトちゃんそれって……」
 なのはも「ボッ」と真っ赤になる。
ついその瞬間を妄想してしまったようだ。
 お互いに気まずい時間だけが流れていく、二人赤い顔をして会場の隅っこでただ突っ立って居た。
 フェイトにとってなのはは「私の」なのはなのだ。
だから婚約者であるユーノを敵視していたのだ。
ユーノに取られるくらいなら、なのはの初めてを私が……
と言うのがフェイトの頭の中にあったらしい。
「なのは~、それにフェイトもどうしたの?」
 二人の間にやってきたユーノはいきなり殴られた。
下から突き上げるような一撃とフェイトの左ストレートがモロにはいる。
(ぁ、危なかった)
(で、でもどうしよう?)
「さ、流石に3人はちょっと……」
「じゃあ二人だったらいいの?」
「そ、それは……」
(言えない、私はユーノ君としたいなんて言ったらフェイトちゃんは……)
 また無意味に気まずい時間が過ぎていく……

 だが、救世主は現れた。
シグナムが目の前を歩いていくすかさずなのはが声を掛けた。

「シグナムさん、この前あれからどうだったの?」
「何がだ?」
「はやてちゃんとあれからどうだったのかな?って」
 いきなりのことにシグナムがフリーズする。
「フェイトちゃんがね、そう言う話を聞かせて欲しいって……」
「ててててててテスタロッサ、そそそそそそそそれはだな……(汗」
 話を強引にシグナムに振ってなのははその場を離脱する事に成功した。
一方シグナムはそれでも真面目に話し始めた。
 昔自分たちに何があったか?
そしてそんな自分たちをはやてが如何に愛してくれているか?
愛があるからこそその一線を越えても問題はないのだと大真面目に語る。
だが愛と友情は違う、お互い愛し合っていない限りその行為は許されない物だとシグナムはそう考えているようだ。
「シグナム……それで実際の所どうだったの?」
「よ、良かった……」
 頬を赤くして顔を両手で押さえたシグナムは可愛かった。
 直後、会場が騒然とする、毎年恒例の事だが酒乱大魔王が暴れ始めたのだ。
大体このパターンでパーティーはお開きになるのだ。
 こうして今年のクリスマスパーティーも最後の最後で修羅場が展開して終わっていった。
ただグリフィス君が非常に居心地が悪そうで回りから同情を買っていた。