神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~60-70話
「ちょっと何ですかあなた達!」
そこにはお約束の如く頭の悪そうなナンパ野郎に絡まれるなのは達どいつもケンカの強そうなガタイをしている。
かなりの筋肉質で腕も太い、それでもって強引に彼女たちを連れて行こうとしていた。
彼らの狙いはシグナムにシャマルそしてフェイトだ。
相手は5人こちらは8人だが、こんな人の大勢居る海岸で魔法を使う訳にも行かなかった。
「はいそこの馬鹿共、気安く家の妹とそのお友達に手を出さないで欲しいわね」
振り返ると美由希が立っていた。
「なんだお前!」
「良く見りゃそこそこいけてんじゃん、こいつも連れて行こうぜ!」
そう言って美由希の肩に手を掛けようとした瞬間だった。
一人の男は空中へ放り投げられていた。
一瞬時間が止まりそして動き出す。
彼は頭から地面に叩き付けられた。
「てめえ!何しやがる!」
「あら、何にもしてないわよ、強いて言えば汚らしい手を払ったぐらいかしら?」
意に介さずと言う感じだ。
そこはもう美由希VSナンパ野郎5人組という構図になっていた。
「この野郎!」
一人が殴りかかってくる。
その拳を外に弾きながら瞬間的に捻りを入れると相手は回転しながら吹っ飛んでいった。
残り3人の内一人がナイフを取り出した。
「あーあ、そんなの出すと手加減しないよ?」
ナイフを出した男がそれで突いてきた。
でも美由希には当たらない次の瞬間、美由希は彼の後ろに立っていた。
扣歩である。
彼はその瞬間美由希を見失い、前につんのめった瞬間、両肩を外されていた。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
余りの痛みに悲鳴を上げる。
「あーあ、男のくせに情けない」
完全に上から目線で見下す。
その美由希に残りの二人が同時に飛びかかった。
次の瞬間、美由希は二人の間に一歩踏み込んでいた。
同時に二人が崩れ落ちる。
見ていたなのは達ですら何が起きたか分からなかった。
後からの説明によると軽い当て身を入れたのだとか?
5人のナンパ野郎は後ろ手に縛り上げられ警察に引き渡された。
逮捕の罪状は誘拐未遂、障害未遂、殺人未遂(ナイフ野郎)である。
後の捜査で彼らは強引に軟派した女性を犯してビデオまで撮影してそれを売っていた最低野郎で、婦女暴行容疑などいくつかの罪状が追加されて20年以上喰らい込む結果となった。
「あ、なのは忘れ物よ」
「お姉ちゃん、素手でも凄く強い!」
「まだ本気のほの時も出してないわよ、御式内は本気になればもっと強いんだから」
改めて、御式内の強さを認識したなのは達だった。
作品名:神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~60-70話 作家名:酔仙