神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~71-80話
「ここでちょっと待っててね」
フェイトはお弁当を取りにマンションへ入っていった。
因みになのはとはやては、朝食の後に簡単に弁当を作っている。
「お前達はいつもこんなにきついトレーニングをしているのか?」
「まだ半分やで~、夜もまたきつい稽古があるもん」
「これ以上運動量は増やしたくないよね流石にきついし」
「ぁ、お待たせ」
フェイトが合流して学校へ向かう、
「所で君たちは何の為にあんなきついトレーニングを?」
そう聞いてきた先生に、なのはが答える。
「御式内の為です」
「御式内って?」
「古武術です、柔道とか合気道とか柔術の元になった古い武術です。
私のお父さん7段だし、師範だもん」
「そおや、今朝道場に居ったのはみんな御式内を習ってるのや」
まあ、そんな話をしながら学校へ向かって歩く。
事件は、3丁目の角を曲がった所で起きた。
少し向こうのコンビニからマスクとサングラスで顔を隠した男が飛び出してきた。
店員がカラーボールを投げているがちっとも当たらない。
その男は包丁を振りかざしてなのは達に突進してきた。
次の瞬間だった。
なのはとフェイトが左右からそれぞれ腕固めを掛けていた。しかも関節の可動限界を超えて。
更にはやてが肘打ちを側頭部に決めていた。
強盗さんは両肩を壊されノックアウトされてそのまま店員に引き渡された。
「あなた達滅茶苦茶強いわね?」
「あんなザコに3人掛かりは勿体なかったかな~」
「はやてちゃん、テンプルに回転打ちはきついと思うの」
「い、今のはちょっとやりすぎだよ、軽く投げるだけで良かったんじゃない?」
「そう言いながら、フェイトちゃんだって右の肩をぶっ壊してたじゃん」
この3人、やる事はとことん悪魔だった。
呆然としていたのは先生方だった。
こうしてなのは的日常が過ぎていくのである。
作品名:神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~71-80話 作家名:酔仙