二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~71-80話

INDEX|14ページ/28ページ|

次のページ前のページ
 

第76話 県大会

 ハイチ入りして2週間、シャマルはそれなりに忙しい日々を送っていた。
団長からは、ここはまだ天国、本当の地獄はアフリカや中東に渡ってからだと言われている。
 主な仕事としては現地の医者への技術指導、現地の医者では手に負えない重症患者の治療である。
 一つの国におよそ2ヶ月それが過ぎるとまた次の国へ移動していく。
ハイチなどカリブの国々はアメリカからの経済制裁を受けており非常に貧しい国々だ。
 失業率が高く道ばたにたむろしている人も多いが、その割に治安は安定している。
 南国の暖かい気候とのんびりした風土が人々を大らかにさせるのだろう?
 ただ、貧しいだけ有って簡単には病院に来られない患者が多く重傷化して担ぎ込まれる人たちが多いのも悩みの種だった。
 まあ、それだけにシャマルの活躍する場が多かったりする訳だが……それに同僚の医師達も、もの凄いゴッドハンド揃いだったりする。
 特に団長のマルク先生は、検査も無しに顔を見ただけで病名や患部を言い当てるほどだ。
 付いたあだ名は人間MRIである。
彼もまたそう言う特殊な能力の持ち主なのかも知れない。
 まあそれでもハイチという国は比較的暇だった。
医者としてもの凄い数の患者を捌くというのではなく1日1~2回運ばれてくる重症患者を手術する日々が続いている。
 非番の日が多く結構遊べる事も多かった。
「遊べる内に遊んでおきなさい、次のブラジルは命がけになるから」
 マルク団長の言葉だった。