神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件91-101話
作戦は、2時間後に実行された。
まずなのはとフェイトが次々に宇宙灯台を落として行く。
問題ないと思われたが途中から隕石の上などになのは達を襲ったあの機械兵器が現れ顔に付いた発射口からレーザー光線を撃ってくる。
なのはにとってもう敵ではないのだが非常に鬱陶しい。
でもそれでも一応時間稼ぎぐらいになるだけの性能は持っている様だ。
でもそれはほんの僅かな時間稼ぎにしか成らなかった。
予定よりより5分遅れて作戦の第一段階は終了した。
既に3割以上の宇宙灯台を破壊し相手のAMFを殆ど無効化していた。
すかさずはやての一発、あっという間に要塞の4分の1を消し飛ばしていた。
だが、次元航行隊より早く別の一団がワープアウトしてきた。
黒とグレーを基調としたカラーリングのL級戦艦、本局刑事課所属、特殊機動隊SWATの戦艦である。
「諸君の協力に感謝する、これよりこの作戦は我々が引き継ぐ」
そう打電してきた。
なのは達にしてみれば、目の前で獲物をかっさらわれた様な物である。
抗議するがまるで無視だった。
「全艦パレス展開!」
流石にやばいと思ったのだろう、なのは達は避難した。
直後だった。
13隻のL級戦艦は一斉にアルカンシェルを発射した。
海賊達はそのアジトも含めて全て塵の一つも残さず消滅した。
「何て強引なやり方」
なのはがそう言ったのも無理はない。
彼らSWAT隊は別名殲滅部隊、どんな相手だろうと殲滅する事が彼らの任務なのだ。
「我々のヤマを横取りするとはどう言う了見か?」
そう問い正すクロノ提督に彼からこう返事があった。
「我々はこのヤマを10年以上追いかけている。
ヤマを横取りしていたのはそちらだ、まあアジトを発見したのはそちらの方が早かったのだが」
「10年以上とはどう言う事か?」
「レジアス准将一家襲撃事件からだ」
この返事に次元航行隊は沈黙せざるを得なかった。
そう、今でこそミッドチルダ地上本部の代表を務めるレジアス中将、彼の妻を殺し彼らに死の恐怖を与えた次元犯罪者は、この海賊と深い繋がりを持っていたのだった。
そして、今回の出動はレジアス中将からの要請だったのだ。
作品名:神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件91-101話 作家名:酔仙