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漆黒と純白・番外編

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弾が男の股間に命中した。
…的に描かれている男のだ。
決して現実のではない。
まぁ機会が在れば一度はやってみたいが。


射的場に居る湾は愛用のハンドガン、PC365の銃口から上がる煙をふっと息で払うと装着していた耳当てを外した。
相変わらずの男性用のスーツを身に纏い頭には花飾り、所謂ヘアアクセサリーを付けている。
そしてその花飾りは…

「ナイスショット、湾さん。」
「あれじゃあ一発で死にませんヨ。相当なダメージは与えられますけド。」

隣でマシンガンAUGを構えて的を定めているエリザベータとお揃いである。
エリザベータは湾の的を見て歓声を口にした。
別に湾はアソコを狙って撃った訳では無い。
銃の調子が悪く、不発した所でもう一回引き金を握ったところ弾が発射されてしまい偶然的に印刷された厳つい欧米の男の股間に虫食いの様な小さな穴が空いたのだ。
男の憐れな姿に少し罪悪感を抱いていた湾であったがエリザベータはどうやら気に入ったらしい。

「ヘッドショットの練習していたのに、あれじゃあチ○コショットだヨ…。」
「チ○コショット…くくっ、気に入ったわ。」

それだけ言うとエリザベータは耳当てを外して項垂れていた湾に構わずマシンガンを容赦なく的に向かって連射し始めた。
咄嗟に湾は耳が割れそうな位の爆音から守る為に耳を塞ぐが手では意味が無く直ぐ様耳当てを掴むと装着する。
エリザベータは弾が無くなるまで的に撃ち続け、替え玉が無くなると漸く倒していた上半身を起こした。
爆音も鳴り止み湾も一息吐く。

「どんなもんよ。」

そう胸を張るエリザベータが狙った的の男の股間はそこだけ綺麗に無くなっていた。


作品名:漆黒と純白・番外編 作家名:菊 光耀