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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第65話

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  第65話 「シャイニングダグオン、奮闘!!」


  
  相模原の街に再び破壊生物の悪夢が降りかかろうとしていた。グルドゥック星人が投下した肉塊エイリアンが立ち上がり、本格的に破壊行動へ動き始めたのだ。

  グルドゥック・モンスター 「ギギゴオオオオオオオオオ!!!」
 
    ドォバダダギャアアアアアアアアアンッッ!!!

  束になったムチ状の手を振るって建造物を砕く。グレートエクスカイザーのヒーリング・フラッシュによって、復興したはずの街が無残にも砕かれていく。

  梓 「せっかく元に戻ったのに・・・ひどい・・・。」

  巻き上がる粉塵。更に踏みつけられた車両が爆発する。帰宅ラッシュだったこともあり、被害は拡大を続ける。グルドゥック・モンスターはそのまま北上するように歩き始める。

    ディギャギャズズズズズ・・・・ドォガガバッキャアアアア!!!

  ムチの束で飛ばされた瓦礫が、周囲に落下。それらの瓦礫の一部が梓の頭上より落ちる。唯が咄嗟の判断で梓に抱きつく。

  唯 「あずにゃん―――!!!」

  梓 「っ―――!!!」  

  律 「唯、梓っっ!!!」

  無我夢中だったのだろう。唯は梓を押し倒すように転んでしまう。だがその行為は無意味に等しかった。垂直に別の瓦礫が落下する。

  ファイヤー・コウ&ターボシュン 「!!!」

    ズヴァドォオオオオオオオオオオオッッ・・・・ヴァグガアアアアアアアアンッ!!!

  律 「っっ・・・??!」

  目を瞑る唯と梓。律も腕で爆発を遮る。だが落ち来る瓦礫は、アーマー・レンが放ったアーマー・カノンの一撃で粉砕された。ファイヤー・コウとターボ・シュンが一目散で駆けつける。

  アーマー・レン 「あっぶねー!!!間一髪だ!!!」

  律 「サンキューッ、蓮!!!唯、大丈夫か?!!」

  ターボ・シュン 「梓っっ・・・・!!!」

  二人は倒れた彼女達を抱き起こす。唯も梓もところどころをすりむいていた。

  梓 「いたたっ・・・・あ、ありがとうございます、唯先輩、俊さん・・・。」

  ターボ・シュン 「痛むのか?」

  梓 「だ、大丈夫です。立てますよ・・・えへへ・・・。」

  ターボ・シュンを心配させまいと振舞う梓。ゆっくりと立ち、制服を払う。確かにかすかな傷だった。だが、後一歩遅ければこれだけでは済まなかった。

  デストリアンのように容赦ないグルドゥック・モンスターに怒りを覚えるターボ・シュン。突き進むグルドゥック・モンスターに怒りの眼光をゴーグル越しに向ける。

  ターボ・シュン 「・・・・っのゲテモノヤロー・・・!!!」

  律 「大丈夫か、唯!!」

  唯 「私、すりむいちゃたよ〜・・・いたい〜。」

  ファイヤー・コウ 「ああ〜・・・見せてごらん・・・。」

  擦りむいて血が出る手と腕を見せる唯。ファイヤー・コウは手にとって傷を見てみる。すると、姫子がコンビ二内の傷薬を持って唯の許に来た。

  姫子 「律っ、これ使って!」

  律 「傷薬っ!さぁんきゅっ!姫子!!」

  唯 「姫ちゃん・・・!」

  ファイヤー・コウ 「ん??って言っても・・・これ商品だろ??いいのか??」

  姫子 「後でバイト代から差し引いてもらえばいいし・・・いいよ、気にしなくて!」

  唯 「ありがとう、姫ちゃん!」

  律 「じゃあ、私がやるから貸してみな!」

  ギャルっぽい姫子の外見とは裏腹に、彼女の優しさを感じた三人。頼りない涼を好きでいる感性がなんとなくわかった気がした。

  姫子は進んでファイヤー・コウを戦場へ後押しする。

  姫子 「唯は私達が見るから、あなたは今やるべきことに集中して!!」

  ファイヤー・コウ 「・・・・おう!!恩に切るぜ!!!」  

  律 「あんま無茶すんなよ!!」

  ファイヤー・コウ 「オーケー、オーケー・・・・それじゃ行くかぁ!!!」

  そう言って立ち上がるファイヤー・コウ。振り向いた先ではアーマー・レンとウィング・リョウがUFOに攻撃を掛けていた。二人の技が一斉に放たれる。

  アーマー・レン 「アーマー・キャノンッッ!!!」

    ドォヴァアアアアアアアアアアアッ!!!

  ウィング・リョウ 「ブリザード・ハリケーンッッ!!!」

    ヒュゴアアアアアアアアアアアアアアッッ!!!

    ディギュゴドォガアアアアアアンッッ!!! ヴァグドォドガガアアアアアアア!!!

  二人の同時攻撃を喰らい、グルドゥック星人を乗せたUFOは空中で爆発した。

  ファイヤー・コウ 「よっしゃあああ!!あの二人仕留めたぜっっ!!!」

  だが、UFOからのコントロールなどではないようで、グルドゥック・モンスターは活発に破壊活動をしていた。

  箒ではくかのような素振りで街を荒らし、破壊する。

    ズガガガガガガドォドォオオオオオ!!! バッキャラドォドォオオオオ!!!

  グルドゥック・モンスター 「ギュギイイイイイイイイイイ!!!」

  万歳するかのように腕を上げて咆哮するグルドゥック・モンスター。梓はターボ・シュンの背に隠れてその状況を見つめる。その時、叩き下ろした腕の振動が地震の様に周囲に衝撃を与えた。

    ドォズゴオオオオオオオオオオオッッ!!!

  梓 「・・・・きゃっ!!」

  ターボ・シュン 「・・・・梓。しばらく離れてるんだ。俺たちが一つになってヤツを斃す。」

  梓 「え?!」

  そう言うとターボ・シュンは梓の許を離れた。

  ターボ・シュン 「いくぞっ、光!!!シャイニングダグオンだ!!!」

  ファイヤー・コウ 「おう!!てか、さっき俺が言ったんだろ、それ!!早くなろうぜ!!!早く!!!」

  ターボ・シュン 「・・・・・・・。」

  そして四人が集結し、ダグコマンダーをかざす。高校生勇者達は一斉に熱く叫ぶ。

  ダグオンチーム 「トライッ・・・シャイニングダグオンッッ!!!」

  一点に向かって、ダグコマンダーから光が放たれる。一つになった四本の光りの光線が円状の光りを形成。その場所から、シャイニングダグオンが召喚させた。

  唯 「ふおおおおおお!!!おっきいいいい!!!」

  梓 「すごいっ・・・!!!」

  律 「ひょえ〜・・・・!!!」

  姫子 「ロボットが出たっっ!!!」

  唯達がそれぞれのリアクションを見せてシャイニングダグオンに驚く。シャイニングダグオンの胸のハッチが開き、鮮やかな光が下へ向かって発射される。その中へと飛び込んでいくダグオンチーム。

  瞬間移動するように高速で融合していく。四人が融合すると、シャイニングダグオンの目が光り、闘志を漲らせて少年達の意志を宿す。

  シャイニングダグオン 『友情融合体っっ!!!シャイニングダグオンッッ!!!』

  夕暮れの街にそびえ立つ勇者の姿。相模原市の真ん中に新たな勇者が立つ。現次元において初のお披露目だ。