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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第65話

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  笑顔でさやかに微笑む律。その時、階段の下からは、蓮と聡の武勇伝が飛び交う。

  蓮 「で!!俺はその時、俊のやつと意思を交替させてガトリングガンをぶっ放した!!!」

  聡 「おおお!!!熱い!!!俺はね、ドリルでハカイジュウ貫いたぜ!!!」

  蓮 「そうか!!そうか!!にしししし!!すっかり勇者だな、聡〜!!!」

  聡 「俺が・・・・グレンラガンだアアア!!!」

  二人は何故か廊下でロボット武勇伝をしていた。馬鹿みたいな大声での語らいに、つい気なってしまうさやか。律は頭をかく。

  律 「ああ〜・・・うっさいな〜・・・ああ、気にしなくていいから!!」

  さやか 「(賑やかい・・・)じゃあ・・・いただきます・・・。」

  律 「めっしあっがれ〜!」

  さやかはハンバーグを箸にとって口に含む。その瞬間さやかにとって完全に忘れ去られてしまったものが込み上げた。

  さやか 「・・・・!!!」

  さやかは、しばらく固まった。律は当然口に合わなかったのかと思ってしまう。

  律 「あ・・・口に合わなかったか??」

  だが、さやかは涙を流し始めた。うつむいて首を振る。そして素直な気持ちを流し始めた。

  さやか 「ううん、凄くおいしい・・・おいしいよっ!!暖かいよ・・・ぐすっ・・・・このハンバーグ・・・!!すっごく・・・・暖かくって優しい味っ・・・ぐすっ・・・・。」

  律 「さやか・・・。」  

  これまで魔法少女の宿命付けられたつらい日々を送ってきたさやか。そんな冷え切った彼女を律の愛情の篭ったハンバーグが暖かく包む。律も、自然にそのコトを悟ってさやかを優しく抱きしめた。

  律 「そっか・・・・まだ中2でそんな運命背負っちゃったんだモンな・・・いいんだ、しばらく家にいな・・・・気の済むまでさ。さやかは、がんばってきた・・・・うん!」

  さやか 「ぐすっ・・・・ぐすっ・・・ええええ〜〜・・・・。」

  律に抱かれて泣きはじめるさやか。彼女は住んでいた街を飛び出して以降、初めて本当の優しさに触れたのだった。


  つづく