新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第67話
グレートマイトガイン 『グレート・ダッシュッッ!!!!』
ギュバドォオオオオオオオオオオオオオオオオオッッ!!!!
全ての出力性能が跳ね上がったグレートマイトガインが一気にかっ飛んでいく。まさにグレートダッシュだった。海ほたるを目指し超高速の特急勇者が突き進む!
一方、海ほたるでは生態兵器15号が大口を開け、市民を建物ごとむさぼる。
ディギャゴオオオオオオオンッッ・・・・・ギャズズズズガアアアアアア・・・
一呑みすると、大口を開けて咆哮。
生態兵器15号 「グガゴオオオオオオオオオオオオオ・・・・・!!!」
恐怖に見舞われた市民達がパニックになり逃げ惑う。海ほたるに取り付いた生態兵器15号は更に大口を開けて、破壊行為に及ぼうとした。紬達に被害が及ぶのも時間の問題だった。
紬&菫 「いやあああああああああ!!!」
そのときだった。
・・・・・・ゴォオオオオオオオオオオォッッッ、ドォバギャガアアアアアアアアア!!!!
高速でかっ飛んできたグレートマイトガインがレフトアームのトラスト・ナックルで、倍はある生態兵器15号を吹っ飛ばした。その場で静止してホバリングするグレートマイトガインの勇姿が目を見開いた紬達に飛び込む。
紬 「・・・・・ま、舞人君・・??!」
菫 「ですよ・・・・グレートマイトガイン・・・!!!」
二人は見つめあい、危機からの開放を確信。ゆっくりと満面な笑顔になり、互いに喜び合った。
紬&菫 「わぁああああ・・・・やったぁあああああ・・・きゃはははっ!!」
舞人 「このまま突っ込むッ!!グレート動輪剣!!!!」
その間にグレートマイトガインは引っさげていたグレート動輪剣を手に取り、陸上へ吹っ飛ばした生態兵器15号に向かって電光石火のごとく加速。ディスプレイのボルテージが更に上昇する。
ドォバオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッ!!!!
生態兵器15号 「グルルルルルウウウ・・・・・ゴガアアアアアアアッッ!!!」
立ち上がって咆哮する生態兵器15号。どうやら直立歩行が出来るようだ。だが、そこから先の行動をグレートマイトガインは許さない。
グレートマイトガイン 『おおおおおおおおおお!!!』
ディギャズウウウウウウウンッッ!!!! ギュンッ、ザギャドォオオオオオオオ!!!!
電光石火で駆け抜けるグレート動輪剣の一撃がわき腹を直撃。そこから振り返り、更に一撃を叩き込む。
生態兵器15号 「グルガゴオオオオオオオウ!!!」
尾を振って攻撃を掛ける生態兵器15号。だがグレートマイトガインは一瞬で上昇しかわす。そして上空からネオ・シグナルレーザーとグレートディバイダーを交互に高速で撃ち込む。
ヴィギュィ、ヴァギュドォ、ヴィギュィ、ヴァギュドォ、ヴィギュィ、ヴァギュドォ、ヴィギュィ、ヴァギュド、ヴィギュィ、ヴァギュドォオオオオオオオオオオオッ!!!!
ドォドォドォドドォドォヴァガアアアアアアアン!!!!
生態兵器15号 「ギガオウウウウウウウウウウウ!!!」
巻き起こる大爆発。だが、更にグレートマイトガインは高速で駆け抜け、多方から連続かつ超高速でグレート動輪剣を斬りつける。
ギュドォオオオオオンッッ・・・・ディギャズンッ、ズギャシャアアアッ、ギャザウンッ、ザギャシャアアッッ――――ズガウウウウウンッッ!!!!
最後に上空より一気にグレート動輪剣を叩きつけた。そして敵の正面で低空をホバリングしながらグレート動輪剣をかざした。
舞人 「海ほたるに訪れた人々を恐怖に陥れ、命を危険にさらす・・・貴様の行為と存在は許されないっっっ!!!!」
舞人はグレート動輪剣の出力を320%まで上昇させ、ボルテージ表示が同時にMAXになった。
超必殺の鉄槌が下されるとき・・・!!!
舞人 「グレートライザー発動っっ!!!!」
かざしたグレート動輪剣の大車輪が高速回転し、鍔から刀身を包むように超高出力エネルギーの刃が夜空へ迸る。
キュイイイイィィィ・・・・ヴィギュアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!
舞人 「真っ向っっ!!!唐竹斬っっっ!!!!」
グレートマイトガイン 『ぉおおおおおおおおおおおおおっっっ!!!!』
ギュゴファッッ――――ダギャズズズザギャシャアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!
一気に振り下ろした必殺技が巨大生態兵器に炸裂する。超エネルギーの刃が生態兵器15号を真っ二つに切断。更に帯びた超高エネルギーが切断対象を大爆発させる。
ゴゴゴゴゴォ・・・・ヴァディギャンッッ、ドォドォドォドォゴゴゴゴガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!
燃え盛る爆炎を見つめながら振り向くグレートマイトガイン。腰にグレート動輪剣を接続し、最後に勝利のシグナルを灯らせた。
その後、生き残った人々は無事に救出された。だが、犠牲者が出てしまった事実はやるせないものだった。超AI勇者達が海ほたると海上を見つめる。周囲には警察の車両やヘリ、海上保安庁の船が展開している。
ジェイデッカー・バーニアン 『ありがとう!!犠牲者が出てしまったが、最悪な事態は避けることが出来たっっ!!!』
グレートマイトガイン 『礼には及ばん。それに、我々はブレイヴフォースだ。私が戦闘している間に人命救助をしてくれたジェイデッカー・バーニアンと轟龍の活躍もあってこの結果が生まれたのだからな。』
轟龍 『犠牲者が出た以上、苦い事に変わりはないが・・・・それ以外はいい仕事をした・・・・ってヤツか。それに、足下じゃ見せ付けてくれているぜ。旋風時のお二方が・・・。』
彼らの眼下では、恐怖から解放された紬が舞人と抱き合い、丈が菫に“抱きつかれ”ていた。
舞人 「まさか紬さんがここに来ていたなんて・・・本当、無事でよかったっ!!!」
紬 「・・・・来てくれたとき、凄くかっこよかったよ、二人とも。」
舞人 「え?二人??」
二人と聞きキョトンとなる舞人。あの時はまだ自分以外いなかったからだ。
紬 「もう・・・グレートマイトガインと一緒でしょ!!舞人君は!!」
舞人 「あ!!そっか!!そういうことか!!あははは!!そうだなっ、俺たちは常に二人一組で闘ってるんだっけ!!」
彼女の無事を堪能する舞人と、一方的に想いを寄せられる丈。丈は半ば困り果てていた。
丈 「・・・・・そろそろ・・・いいか??」
菫 「ごめんなさい・・・・凄く怖かったんです!!もう少しこのまま・・・。」
丈 「・・・・・。」
勇者二人のそんな光景を、雄々しく立つ超AI勇者ロボット達が展開するパトライトをバックにいつまでも見つめていた。
つづく
作品名:新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第67話 作家名:Kブレイヴ