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必殺仕事人 in ヴォルケンリッター 第8話

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 フェイトはまず児童保護施設へ足を運んだ、マルレオ君以下15名が養子に出されたと報告があった。
しかし、里親の情報が全てでたらめだった。
子供を引き取りに来た親というのも架空の人物らしく、調べてみれば存在しない人間だった。
「里親が行方不明になったんじゃない、行方不明なのは子供だけだ」
 フェイトは焦っていた、何か非常にイヤな予感がする。
子供達にもし万が一の事があったら、ついそんな事を考えてしまう。
手掛かりが掴めないまま時間だけが過ぎていく。

 そんな中、フェイトは児童保護施設所長グラーヴに目を付けた。
彼が所長になってから施設の回転率が急速に上がっている。
数多くいた子供達が今は以前の3分の1ほどだ。


 彼の身辺調査を始めるとすぐに上から圧力が掛かる。
直属の上司であるレティではない、もっと上の高い所から捜査を中止せよという圧力が掛かった。
何かがおかしい、まるで管理局の上層部は犯罪者でも庇っているかの様だ。
でもこのままでは、子供達を救えない。
 フェイトはシャーリーを捜査から外し、単身隠密行動を開始した。
グラーヴは元魔法科学局の人間だった。
捜査の為マリエル技官と接触する。
 グラーヴの上司で現在の魔法科学局局長は嘗てのフェイトの母、プレシア=テスタロッサの上司でもあったオッペンハイマー=クレーテンであった。
そしてマリエル技官の口から語られたのは局内が三つに分裂している事、今フェイトが調べているのはいずれも評議会派のメンバーである事などだった。
 オッペンハイマー=クレーテン、嘗て第4技術開発局を崩壊寸前まで導いたマッドサイエンディストである。
彼とプレシアが行った実験は、プレシアの娘であるアリシアを死に追いやり、クラナガンの3分の1を廃棄せざるを得ないほど荒廃させたのである。
それと同時に民間会社の名が上がってくる、社名をE&Mバイオテック社という。
クレーテン博士は、この民間会社と何らかの繋がりがあるらしかった。


 一旦オフィスに引き上げるとシャーリーが情報を集めて居た。
シャーリーは捜査から外された直後からフェイトの有給を申請して、自分は暇なので局内をふらふらと歩き回って昼行灯を演じていたのだ。
おかげで局内では上司が居ないとすぐサボる女として有名になりつつあった。
 シャーリーはただ歩き回っていた訳ではなかった。
顔見知りを見つけると、ぐだぐだと話をしつつ必要な情報を引き出していたのだ。
やはり局内は3つに分裂していた。
それだけでなく、評議会派はマフィアや次元海賊と繋がりが深く、ほとんど次元犯罪者と言っても良いほどである事、
E&Mバイオテック社という会社のクラナガン西研究所の職員が子供達を連れて行った里親に酷似しているなど、極めて重要な物ばかりだった。
それだけでなく、最近、必殺仕事人と称される連中が数多くの犯罪者を殺しているという話もあった。
 実際フェイトが居ない間に評議会派の重役から仕事人探索の依頼が来ていたのだ。
シャーリーはフェイトが帰ってくるまでは仕事はしない方針で返事をしておいたのだ。


「仕事人捜しはキャンセルしましょ?
私は数日以内にE&Mバイオテック社のクラナガン西研究所に忍び込んでみるから、
それまでは休暇申請を延長しておいてね」