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必殺仕事人 in ヴォルケンリッター 第8話

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 二日後、フェイトはE&Mバイオテック社のクラナガン西研究所に忍び込んで居た。
施設は巨大だった、なんの研究をしているのか分からない、色々な研究設備で埋め尽くされている。
そしてその中に見つけてしまった。
 何らかの人体実験の揚げ句、標本にされ薬品漬けとなった子供達を、見るも無惨な姿となったあのマルレオ君を。
フェイトの幸せな妄想は脆くも崩れ去った。
がっくりと落ち込んで床に手を突いた。
涙が溢れて止まらなかった。


 彼女が顔を上げた時それはいつもの彼女の顔ではなかった。
憎しみと怒りが彼女を修羅に変えていた。
もはや捜査などどうでも良かった、ここにいる全員斬り殺してしまおうと心が叫んでいた。
 バルディッシュをハーケンセイバーモードで起動し最初の一人を見つけて、後ろから近付いた時だった。
物陰から出てきた手に引きずり込まれた。
引きずり込んだのははやてだった。
「酷い顔や、これ見てみい」
 見せられた手鏡にはとても自分とは思えない、恐ろしい顔の女が映っていた。
「それがフェイトちゃんの本性や、恐ろしいなぁ?
だけど、それを超える厳しさがないまま人を殺したら、その瞬間から自分の地獄が始まるで?
ここは一旦引くんや」
 はやてに窘められて、引き上げたのは、はやて達の自宅だった。
「あの子の敵は私が討たなきゃならないの、他に敵を討ってくれる人なんて……」
「そのために仕事人がおるんや」
「えっっ?」
 はやての顔が違う、今までと比べ者にならない厳しい顔だ。
そして札束を取り出した。
「受け取るか取らないか?受け取ればもう後戻りは出来へんよ」
「はやて、まさか……」
「そのまさかや、どおする?」
 フェイトは迷った、それ以上にショックだった。
まさか親友が仕事人だったとは、そして今、自分も同じ道に入ろうとしている。
それでも、敵は討ちたい。
 伸びかけた手が躊躇し、また伸びる。
札束を掴んだ時、彼女の心は決まったのかも知れない。