ハイイロの世界 2
「とりあえず、でーと…っじゃなくて、うろうろしよっ!抜け道とかあるかもしれないし!」
「デートはしねぇからな。」
「ちぇ…」
「…お前のアタマの中の俺はお前とどんな関係なんだ?」
「トモダチ!いじょう!」
「…」
「なんで無視するんだよお!」
結局は二人で抜け道探し。
どこを歩いても風景が変わらない。
ずっとハイイロ。
キモチワルイ
「ん…あ!クロ!あそこ!!」
顔が引きつってる。どうしたんだ?
「何だ…?あ、うわ…」
そこには、絶対に会いたくなかった奴が。
〈おはようございます。とてもよい朝ですね!〉
ニコニコ
〈どうしたんです?そんな怖がって。〉
ニコニコ
吐きそうだ。
〈ここはハイイロの出来損ないの世界。まさにクロのためにあるような場所ですね。〉
「…なんで、なんでアンタがここにいるんだよ。…俺たちがここにいる理由、知ってるんじゃねぇか?教えてくれよ」
〈おや、積極的ですね。一つずつ教えてあげましょうか。〉
〈私はあなたたちを監視するために来たのです。おかしなことをされては困りますからね。〉
「「!?」」
「かんし…!?どっ、どうして…」
〈ここは私が鍵を開けた場所なのですよ。いわば管理人ですね。〉
は?
理解が、出来ない。
ここはアイツが開けた場所?
〈前にも貴方たちのような出来損ないがいたのですよ。ミナゴロシにはならなかったのですが、危険だったもので。ここに監禁していたのです。〉
ニコニコ
悪魔は、コイツか。
続ける気力が欲しいね